KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Reebok Beatnik JPE リーボック ビートニク JPE(White/Brown) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールには特徴的な形状をしたシャークソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定した衝撃吸収性を誇るE.V.A.を搭載。 インソールには指の形が沿うような窪みが作られており、快適な履き心地を提供してくれます。 |
アッパー | アッパーには通気性の高いキャンバスとリッチでしなやかなヌバックを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1993年に海外のみで販売。 ブラジルメイドのスリップオンタイプのサンダル、ということでスニーカーセレクトショップが当時大量に輸入。 サンダルとスリップオンの中間という形状から受け入れられる人と受け入れられない人が真っ二つに分かれた問題作でしたが、敏感なクリエーターを中心にブレイク。 サンダルと言う概念に対して疎かった、当時の日本の履物事情に対して一石を投じる役割を果たしました。 また、各種ブランドが90年代半ばから、こういった形状のモデルを多数生産したことからもデザイン性と機能性で先見の明があったことを伺わせます。 そのオリジナルのビートニックをRDST(Reebok Design Studio Tokyo)でリデザインし、JPE(Japan Premier Edition)モデルとしてリニューアル。 オリジナルとの大きな違いはヒール周りがシューズのそれ、になっている点。 そして、シューレースが付いた点。 あくまでサンダルとしてのビートニクの履き心地は継承しながらも、上品なクロッグやデッキシューズのような感覚にアップデートされています。 ラグジュアリーな素材を採用しているため、素足で履いても様になるのはJPEとしてのポテンシャルの高さでしょう。 問題があるとすれば、とにかく汚れやすい点。 この特徴的なシャークソールは埃がまとわりつきやすく、履いた夜はお手入れ必須。 それにアッパーのキャンバス素材も非常にくすみやすいのでこれまたお手入れ必須。 上品すぎるがゆえに汚れると色目のバランスが一気に崩れてしまう点は本来の用途から考えると、ちょっとかけ離れているかな、という感想。 シューズとしての完成度が高いだけに残念ですね。 評価の基準が人それぞれなので落とし所が難しいモデルではありますが、これはこれとして、もう少し素材違いで発売しても良かったのではないかな、と思います。 クロッグやデッキシューズとしての提案ならば、十分すぎるモデルなので。 提案の仕方を変えての再販希望モデルの一つですね。 |
モデル名 |
Reebok CL BB High Post JPE リーボック クラッシック バスケットボール ハイ ポスト JPE(White/Black/Almond) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールには独特のフラットなブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定した衝撃吸収性を誇るE.V.A.をラバーにて封入。 インソールにはパフの厚い特殊な物を挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性が高くしなやかでリッチなフルグレインレザーを使用。 ライナー全体が革張りになっていることで、足当たりが非常によく、しなやかなフィット感を与えてくれます。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
このモデルはRDST(Reebok Design Studio Tokyo)で企画されたJPE(Japan Premier Edition)モデルになります。 RDSTとは当時代官山に日本のカルチャーやライフスタイルを分析し、プロダクトに反映させるべく作られたリーボックの特殊事務所です。 そこで様々な試みがなされ生み出されたのがRDSTプロダクト。 そのRDSTプロダクトの中から特にマテリアル等々にこだわり、限定展開されたのがJPEとなります。 このモデルそのものは当時、Levis'などとのコラボベースとして採用されただけあり。ベーシックさとブーティーさを上手くミックス点が特徴。 ブーティーさを求めるとソール周りが重く、履き心地が悪くなるパターンのモデルが多い中、当時のReebokレトロらしい柔らかな履き心地とデザイン性を両立させたところに、このモデルの良さがあると思います。 このモデルのRDSTデザイナーはJoshua Fraser。 元々クオリティの高かったこのモデルを更に品良く、そしてラグジュアリーさを加味しています。 実際に履いてみると、白と言う膨張色ながらも、足元がスッキリと見えるため、かなりコーディネート幅が広く使い勝手の良いモデル。 B系からオーソドックスな古着系アメカジまでこなすのは、素材とフォルムの良さからでしょう。 最近こういったラグジュアリー感で勝負するモデルが減ってきたので、こういったところにもう少しスポットを当て直してみても良いのにな、と思うクオリティです。 |
モデル名 |
Reebok CL Alpha Canvas リーボック クラッシック アルファ キャンバス(Black) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールには独特のフラットなブロックパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには非常に柔らかくチューニングされたE.V.A.を全体に挿入し、周りをラバーで巻くことでクラシカルさを演出。 |
アッパー |
アッパーに柔らかなキャンバス地と剛性の高い天然皮革のコンビを使用。 ライナー全体が革張りになっていることで、足当たりが非常によく、しなやかなフィット感を与えてくれます。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
当時、このモデル自体は通常のインラインカタログに掲載されていました。 ですが、大きく違うところはRDST(Reebok Design Studio Tokyo)で企画されたプロダクトだということ。 雑になりがちなインラインモデルながら、細部にわたりこだわって作られており、オーバークオリティーな、どう考えても定価以上の価値のあるプロダクトに仕上がっていました。 そういった意味ではRDSTから優秀なプロダクトをインラインに持っていく、という狙い通りの働きが見えた商品だったと思います。 ただ問題だったのは、市場が未成熟だったということとメーカー側が上手く真意を伝えられなかったことが重なり、正当な評価をほとんど得ることなくアウトレットに流れまくったということ。 この辺りから、プロダクトの市場への詰め込みが加速してきたのも大きな要因かもしれませんが、そういう点を考慮したとしても日の目を見なかったのが残念でなりません。 個人的には、当時Shoes Of The Yearに選んだほどコストパフォーマンスに優れたプロダクトだと思います。 履き心地に関してもこれ本当にただのE.V.A.なのか?と疑う程しなやかで柔らかいのが特徴。 一見ヴァルガナイズドっぽいルックスも相まって履き倒していた時期があったほど。 ただ問題はミッドソールがメチャクチャ埃をまといやすく、一日履くとこんなに汚れてたっけ?と思う程汚れること。 履いた後は、即クリーナーでメンテナンス必須でした。 かなりマニアックなモデルになりますが、もし探せるものならばこのオーバークオリティーな質感を楽しんでいただきたいな、と思います。 |
モデル名 |
Reebok Pump Omni Light JPE リーボック ポンプ オムニ ライト JPE(Mahogany/Navy/T.Orange) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレッドパターンと母子球に力が入りやすい構造のミックスパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには柔らかなクッション性を供給するP.U.ミッドソールと従来のE.V.A.フォームにくらべ約23%の衝撃吸収率がアップするHEXALITEをヒールに搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 TPUサポートパーツとタンに搭載されたマニュアル・ポンプシステムが自分好みのフィット感を長時間維持し、足との一体感をもたらしてくれます。 |
システム |
P.U. HEXALITE Manual Pump |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1991年のOmni Zoneというモデル。 当時ボストン・セルティックスに所属したディー・ブラウン選手がスラムダンクコンテストの試技の度にポンピングしたことで一躍有名に。 この時期から世界的ブームになりつつあった3 on 3を主体としたストリートバスケ系のモデルにも多大な影響を及ぼしたことで歴史的功績が高いことも特徴の一つ。 このモデルはRDST(Reebok Design Studio Tokyo)で企画されたJPE(Japan Premier Edition)モデルになります。 RDSTとは当時代官山に日本のカルチャーやライフスタイルを分析し、プロダクトに反映させるべく作られたリーボックの特殊事務所です。 そこで様々な試みがなされ生み出されたのがRDSTプロダクト。 そのRDSTプロダクトの中から特にマテリアル等々にこだわり、限定展開されたのがJPEとなります。 JPEに関しては、リーボック社が認めた店舗のみで販売されることを許され、通常の販売サイクルではなく、リーボック社が在庫を持ち、5年から10年のサイクルでJPEコレクションを継続して売っていく、という理想的な企画でした。 ですが、コレクションがスタートして1年そこそこで破綻。 即、アウトレットに大量に流れる、という非常に残念な結果に終わりました。 で、シューズとしての内容についてですが、このモデルに関してはアウトドアブーツをモチーフにリデザインされたと言われ、シューレースホールが金属製のDリングとホック式に変更されています。 また、レザーも通常スニーカーで使われないようなリッチな物が使用されており、2011年現在、見返しても未だに色褪せない出来栄えとなっております。 難点があるとすれば、ホック式になったことでシューレースが解けやすいこと。 レザーが厚過ぎて蒸れること。 それ以外については概ね満足な出来です。 今となってはマニアックなモデル、という位置づけだとは思いますが、可能であれば探されて履いていただきたいモデルの一つです。 |