KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Nike Air Misson ナイキ エア ミッション(Black/Yellow Gold-Midnight Navy) 1994年発売 |
アウトソール | アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタンを全面に使用。 前足部にはフレキシブルな動きに対応するフォアフットエアを挿入。 ヒールには 豊かなクッション性を発揮するビジブルビックヒールエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなデュラバックのコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供し、ミッドフットストラップが高いホールド感を約束してくれます。 |
システム |
P.U. Visible Big Heel Air Forefoot Air Dynamic-fit inner sleeve |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1994年。 ターフトレーニングを主体としたクロストレーニングカテゴリーのモデルとして発売。 取り立てて誰かが着用したなどという情報は無いものの、Nike社自体がNFLを主体とした市場にかなり力を入れていた事と、クロストレーニングカテゴリーのモデルにしてはシンプルなフォルムに大きなベルトが相まって、ナイキバブル前夜の佳作として人気を集めることに成功。 国内にも並行輸入業者を含め、相当数が入ってきていたようですが、しっかりと完売。 このMidカットが市場から無くなる頃に、USAのみで展開されたキャンバスバージョンのLow Cutが流入。 Low Cut流入時はNikeバブル真っ盛りだった事もあり、キャンバスバージョンこそ記憶に残っている方も多いかと思われます。 こちらのカラーリングはUSA大手チェーンChamps Sportsの別注カラー。 別注に関してはEastbay別注という説もあり、未だに真相がはっきりしていないのが事実です。 (当時の雑誌はどちらかで記載) このカラーリングは希少と言われたのはやはり配色。 当時ヴィンテージ市場で猛威を奮っていたDunkによる紺黄カラー崇拝の風潮が出来上がっており、そこに乗っかる形で希少化。 実際に色目としては紺色というよりも紫色に近い色目なので、そう言った説に対して若干違和感を感じるものの、カラーリングとしてはずば抜けた完成度を誇る事は事実。 発売後、15年以上たった今も、色褪せない不朽の配色と言えます。 モデル自体の履き心地としては柔らかめの印象。 フィット感も良く、使い勝手が良いと思います。 しかしながらこの時代のラストらしく、幅は狭め。 ストラップでカッチリ固定できるのでハーフサイズは上げたいところでしょう。 幅の問題もあって若干ボリューム感に欠けますが、少しスクール感を残したデザインが今時のファッション事情にも十分対応できるモデルだと思います。 個人的にはトレーニング系で一番復刻を希望しているモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Air Trainer Max2 94' ナイキ エア トレーナー マックス・スクエア 94'(White/Black/Silver) 2006年復刻 |
アウトソール | アウトソールには独特のフレックスグルーブを入れ込んだブロックパターンワッフルソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエア。 フォアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを内臓。 |
アッパー |
アッパーには軽量かつ通気性の高いメッシュとシンセティックレザーのコンビを使用。 ダイナミックフィットインナーがフィット感を高め、人間の肋骨のように伸びたアッパーがトレーニングに必要な動きを制限しません。 |
システム |
Forefoot Air Multi Chamber Air |
歴史背景 個人的感想 |
1994年 Fall/Winterというナイキバブル前夜とも言える時期に発売されたトレーニング系のフラッグシップモデルです。 特筆すべきは既に強いインパクトをもたらしていたブローモールドエアを更に進化させグレードアップしたことでしょう。 そのエアを他カテゴリーに対し一手遅れることの多かったクロストレーニングモデルが、同時期に搭載をした、ということに意義があったように思えます。 この辺りから更にクロトレ部門にハイテクの波が一気に押し寄せ、他カテゴリーに負けない押しの強さを確立していったことも見逃せない点でしょう。 個人的には、95年から始まるナイキバブル時に海外限定カラーを含め、様々流通していたにもかかわらず手に入れることが出来なかったので待望の復刻でした。 ですが残念ながら、あまり足に合わなかった、というかもうちょっとカッチリしてて欲しかった、というのが本音です。 アッパーメッシュ&シンセティックレザーなのは問題がないのですが、シンセティックレザー部分が余りにも柔らか過ぎて横へのサポート感が非常に薄い、というのが個人的な趣向と合わなかったようです。 バランスで言うとソールが勝ちすぎちゃってる感じなんですよね。 もちろん当時のシステムとオールマイティーに使うことを考えれば、このくらいが限界と言う意味で致し方がないとは思うのですが。 現在のテクノロジーで言えば、Fly Wire辺りが入ってると最高かもしれませんね。(アップデート希望) 逆に言えば、ソールもアッパーも柔らかくて屈曲性重視的なスタンスであれば、メチャクチャ満足が出来るモデルだと思います。 足入れも見た目以上に楽で、幅も十分ゆったりしていますから。 ある意味、クロストレーニング系の過渡期と言えるモデルかもしれません。 |