KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Nike Air Go LWP ナイキ エア ゴー ライト ウェイト パフォーマンス(Black/Varsity Royal/White) 2011年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 (カタログ表記上はファイロンになっていますが、オリジナルにおいて加水分解をしているものが大多数ですので憶測ではありますがポリウレタン素材と表記させていただきます) リアフットにはローインパクトエクセサイズにおける衝撃を最大限に吸収するロープレッシャーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るテンシルエア・・・現在のフォアフットズームエアを封入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで軽量なデュラバックとメッシュのコンビを採用。 ダイナミックストレッチスリーブが高いフィット感を提供。 |
システム |
P.U. (Phylon) Forefoot Zoom Air(Tensile Air) Low-Pressure Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1995年のSSカタログに掲載。 Flight カテゴリーのトップレベルモデルとしてデビュー。 当時売り出し中だった、O・マジック所属のアンファニー・"ペニー"・ハーダウェイを中心としたガード系選手が多数着用し、人気機種に。 国内ではナイキバブル前夜のタイミングだったこともあり、国内正規展開の2色のみならず、海外で展開されていたカラーリングが流入。 飛びぬけたプレミア価格をつけたわけではありませんが、競技使用を中心に消費されたように記憶しております。 スペックとしては非常に軽く、ソール周り以外は本当に華奢な印象。 クッション性能そのものは高くなく、フォアに入れられたズームエアもそこまでのダイレクト感はありません。 ロープレッシャーエアの形状を考えても、あくまで前のめりになることを前提とした作りであることを実感すると思います。 また、トウ周りが狭いため、幅のある方はフィッティング的に難しい部分があるかと。 ハイテクモデルとしては減点材料が多いモデルではありますが、それを差し引いても、ソリッドな雰囲気を醸し出すデザイン性は秀逸であると言わざるを得ません。 個人的には当時のPEカラーもついでなので復刻して欲しいと願いますね。 |
モデル名 |
New Balance M990 D Width ニューバランス M990 Dウィズ(Brown) 2006年発売 |
アウトソール |
アウトソールには屈曲する部分に大きな溝を入れ込み、フレックスグルーブを細かく入れ込んだ独自のパターンを形成。 踵の削れ易い部分には耐久性を高めたN duranceを使用。 |
ミッドソール |
んだC-CAPフォアフットパートとENCAPウェッジ、そしてビジブル化を成功させたABZORBを挿し込み、ハイレベルで融合させた一体成型ミッドソールを採用。 TPUヒールカップ(C.R.)が高いフィット感と歩行の際のオーバー・プロネーションとオーバー・サピネーションを制御。 インソールには立体成型カップインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには高い通気性と軽量性を誇るメッシュとしなやかで抜群の足なじみを誇るピッグスキン・スエードを使用。 アッパー随所にリフレクティブマテリアルを散りばめ、夜間走行を想定。 |
システム |
C.R. C-CAP ENCAP ABZORB SL-1 |
歴史背景 個人的感想 |
海外のみで展開をされた、M990のアッパーにM991のソールを貼り付けた、なんちゃってアップデートモデルです。 あまり詳しい事情はわからないのですが、USAのみでの流通を目的としたものだと言われております。 まず最初に気になったのは、シューズとしてのバランス。 通常パーツの寄せ集め的モデルは、気をてらう事を第一としているため、往々にしてバランスが悪く、履いていて疲れることが多い、というのが個人的な経験則。 恐る恐る一日中履いてみると、クッション性、フィット感共に秀逸。 矯正靴から始まったメーカーがヘタなモノづくりをするわけがない、とは頭の片隅にあったとしても、このバランス感には正直ビックリいたしました。 メッシュ部分を広く取りつつもフィット感を犠牲にしないために、つま先から甲までのトウ周りが代を重ねるごとに低くなっていく990番台において、M990のアッパーパターンは緩すぎる事も低すぎる事もなく、日常的な使用において丁度良いスペック。 M990の生産中止後をひも解いてみると、アッパーパターンはウォーキング系モデルに流用され、そちらの方面でも評価されたわけで、ある意味必然と言えば、必然だったような気も。 M990に比べ、更にスペックの上がったM991のソールと相まって、個人的には目から鱗でございました。 当時、USAで多色展開されたため、現在でも時折見つけることも。 手ごろな値段で取引されているようなので、一足お気に入りの色を玄関先に出しているだけで重宝すると思います。 |
モデル名 |
Red Wing Iron Ranger For Brooks Brothers レッド ウィング アイアン レンジ ブルックス ブラザーズ別注(Antique Brown) 2011年発売 |
アウトソール | アウトソールにはビブラム社のロガー系アウトソールをグッドイヤー・ウェルト製法にて装着。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション性と吸湿性に優れたコルク。 捻じれと返りをスムーズに制御するシャンク。 ソールとの縫い付けを行うウェルトで構成。 |
アッパー |
アッパーには独特の風合いを持つ、カクタスレザーを使用。 トウには安全のためにレザーを二重構造としたキャップドトウ方式を採用。 踵インナーの足当たりの良さと補強を兼ねて、アウトポケット方式を選択。 革の下部を踵に沿う形として外側から縫付け、踵周りを両サイドから包み込むように補強。 |
システム |
Vibram Sole Capped Toe Out Pocket Good-Year Welt Construction |
歴史背景 個人的感想 |
2008年、レッド ウィング社は自社のルーツでもあるミネソタ州で19世紀後半に働いた鉱山夫の足元からヒントを得て、このモデルを開発。 ミネソタ州スペリオール湖付近が特に鉄鉱石の埋蔵量が多く、その地域を「アイアンレンジ」と人々が呼んだことから、転じてブーツ名としました。 当時のディティールを追及して製造をしているため、クラッシックな特徴のスペックが随所に。 キャップドトゥ方式はつま先に鉄板の入ったスチールトゥがまだ開発されておらず、安全のために採用。 壊れやすい踵周りを補強し、その上快適にしなければならなかったため選択されたアウトポケット方式もクラシカルな手法と言えます。 そういった、当時の鉱山夫の要求を満たしつつ、レッド ウィングらしさを落とし込んだこのモデルに対し、アメカジの雄「ブルックス ブラザース社」が別注をかけたのがこのカラー。 通常版のアイアンレンジと大きく違うのはソール。 通常版に装着されているソールはニトリル・コルク・ソールと言って、樹脂にコルクを砕いたものを混ぜ合わせ、軽量化とグリップ性、耐油性を高めたものです。 そのソールをビブラム社のロガー系モデルのオリジナルソールに変更。 通常版に比べ、重厚感を増した出来上がりとなっております。 また、カクタスレザーという聞きなれないレザーを使用し、まさしくアンティーク家具のような色合いのブラウンに仕上げ上品さをかもし出す事に成功。 まさしく大人のブーツといった表情といえます。 フィッテングに関しては、正直この「ラスト#8」と言われる幅は狭いです。 海外別注モデルなので、ウィズがDしかない、というのも問題なのですが、この辺りは履きこんで自分の足型に伸ばしていくしかない、という感じですね。 履き心地に関しては、ブーツの中ではそれなりだと思うのですが、その分重量があるので、一日履くと結構きついです。 グッドイヤー製法の特徴を生かし、コルクが沈み足の形になるまでは我慢という感じでしょうか。 また前述した幅の関係上、厚めのインソールを入れ込むことは難しそうなので、その辺りはフィッティングに研究の余地ありでしょう。 クッション性が高い薄めのインソールで調節するしかないと思います。 総じてブーツとしてのポイントが高く、アイリッシュセッターを通り越した、大人のアメカジを楽しみたい方にお勧めしたい一品ですね。 |
モデル名 |
Adidas Boston Super アディダス ボストン スーパー(Lead/Alu/Poppy/Black) 2003年復刻版 |
アウトソール | 部位によって、形状を変えた独自のドッドパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革と通気性の高いメッシュを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年にハイパフォーマンスランニングモデルとしてデビュー。 (1984年という説もあり) 当時、革新的とも言われたのが4色に塗り分けられたソール。 硬度ごとに4色に塗り分けられていて、適切なクッション性と安定性をもたらしてくれる、という売り文句でございました。 アッパーパターンも凝っていて、縫い目が足にあまり当らないようなカッティングやサポートを含めたDリングなど随所に当時らしさを凝縮しております。 履いた感じとしては、柔らかく、しなやかな印象。 幅もゆったりとしているため、この手のレトロランニングの中では非常に履きやすい部類に属すると思います。 ヌバックの発色の良さや靴としての取り回しの良さは、アディダスというよりニューバランスっぽい要素を個人的に感じますね。 数年に一度、何かしらの形で継続的に復刻をしているモデルなので、ファッションの好みに合わせたカラーリングを取り入れると、より楽しみが増すモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
AND1 Rising Sun Mid アンドワン ライジング サン ミッド(White/V.Red/Silver) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 アウトソールから中足部にかけてTPUシャンクプレートを挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 インナーブーツが高いフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag 2.0 Spring Geometry TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2003-04シーズン後半戦、AND1契約選手が着用したモデルです。 このシーズンのモデルから、最上位機種はクッション性を改善したAir Bag 2.0を採用。 それに伴い、市場へのマーケティングとしてインパクトを残すため、このモデルに関してはド派手なカラーリングを広く展開。 一方でプレーンなカラーリングに関してはセールスが伸び悩んだようで、この白赤もそれに該当。 市場への受け入れられ方がカラーによって、くっきり分かれたモデルだったと記憶しております。 シューズとしてのバランスはクッション性に振っていることもあって、若干ソールとシャンクが重め。 それをインナーブーツの強めのフィット感で調節してる、というイメージでしょうか。 AND1のAir Bagモデルはクッション性能的に、この時期がピークだったように思えます。 欠点を上げるとすれば、インナーブーツのヒールタブが結構厚いので、足が少しだけ前にいく感覚が。 個人的にハーフサイズアップしないとつま先がきつかったです。 もう市場に出てくるようなことは、ほぼありえないでしょうし、出てきてもエア抜けで本来のスペックを味わう事が出来ないと思いますが、当時のAND1の勢いを感じさせてくれるモデルなので安価で見つけたなら、試してみてほしいモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Terminator Low (VNTG) ナイキ ターミネーター ロー (ヴィンテージ加工)(Black/Comet Red-Light Bone) 2008年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | Die-Cut E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年。 様々なPEを輩出したレジェンドの後を継ぎ、カレッジバスケットボール市場向けのチームモデルとしてデビュー。 当時チームカラーとのマッチングを推し進める風潮と学生のころから有望な選手を囲い込もうとするNikeの戦略もあり、有名校のカラーリングを落とし込んだカラーリングを「Be True Your School」というキャッチフレーズの元、プロモーションを推し進め販売。 プロモーションの大部分である7色を担当したDunk Hiに対し、ジョージタウン大学「HOYAS」に向けたモデルとして特殊に展開。 この特殊な展開事情が数の少なさを生み出し、結果古着ブームからNikeバブルにかけてありえないプレミアム価格を叩きだすこととなります。 ジョージタウン大学向けのモデルとは言え、カラバリが無かったわけではなく、他大学の選手用モデルやLowカットも展開。 特にLowカットは当時市販されていながらも、圧倒的な玉数の少なさから、状態さえよければHiカット以上の金額を付けていたことも。 2007年から展開されるヴィンテージシリーズの加工技術を使い、2008年に初復刻。 2003年度に行われた加工無しの初回復刻分ではLowカットの展開がなされていなかったため、時代背景を知るマニアには待望の復刻だったと言えます。 Hiカットの足入れ感が箱っぽいため、それを取っ払うと本当に脱ぎ履きが楽だな、というのが最初の印象。 その分、ターミネーターらしいホールド感がなくなるため、履き味としてはHiとは似ても似つかないと言えます。 履き心地に関しては、この時代らしいダイレクト感のある、ほどほどのクッション性。 御世辞にも良いとはいえません。 とはいえ、とりまわしの良さは十分。 アメカジをベースにしたファッションにガッチリハマることを考えると、やはり時代を超えた普遍性を感じるモデルだと言えます。 |
モデル名 |
Nike Elite (VNTG) ナイキ エリート(ヴィンテージ加工)(Industrial Blue/Metallic Silver-CV Purple) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性とクッション性を兼ね備えたワッフルパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには安定したクッション性を発揮するE.V.A.を搭載。 |
アッパー | アッパーには通気性の高いナイロンと天然皮革のスエードを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1977年に発売。 1975年に稼動し始めたニューハンプシャー州・エクセター直営工場の恩恵をダイレクトに受けたプロダクトとして有名な一品です。 当時トップモデルにおいて、ミッドソールを「硬質スポンジ」から「E.V.A.」にアップデート。 クッション性の良さをアスリートに知ってもらい、大々的に謳ってもらうために、多くの選手にスペシャルメイクアップカラー(S.M.U.)を支給。 当時のカタログではロイヤル/イエローの一色のみの展開だったものの、S.M.U.や地域限定、支社限定など枚挙に暇が無いほどカラーリングが生み出されました。 特にS.M.U.に関しては、前述した直営工場での生産が一役かったそうです。 また権威あるランナーズワールド誌、1977年Racing Flats部門で1位を獲得するなど、その後のブレイクにつながる評価を獲得。 結果、1981年まで生産され続ける息の長いプロダクトとなっていきます。 国内では定価7800円にて販売。 当時の為替相場を考え、比較すれば、いかに高価なものだったかよくわかるかと。 ヴィンテージブームの折には、Made In U.S.A.の名品として雑誌媒体が紹介。 カラーリングが無数にあることも手伝って、高い人気とプレミアム価格を誇りました。 レトロ化は2005年よりスタート。 こちらは2007年から展開されるヴィンテージシリーズの一環としてリリース。 良いのか悪いのか良くわからないほど特殊なカラーリングに魅かれ購入。 長時間着用できるような履き心地ではありませんが、当時の雰囲気を楽しむには良いかと。 現在も何かしらの形で継続生産されているモデルですので、お気に入りのカラーリングを見つけるのも楽しいかと思います。 |
モデル名 |
Nike Air School Force Mid ナイキ エア スクール フォース ミッド(White/Carolina/black) 1996年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 リアフットには高いクッション性を誇るビジブルビッグヒールエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティックのコンビを採用。 メッシュタンが必要な通気性を確保し、ストラップが甲周りのホールド感を向上。 |
システム |
P.U. Visible Big Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
1996年、カレッジバスケットボール向けチームモデルとしてデビュー。 位置づけの関係上、元々チームカラーでの展開が非常に多かったモデルだったものの、時は90年代半ば。 USAチェーン店での別注カラー最盛期だったこともあり、数々の別注ベースとして採用。 AJ11に端を発したパテントブームに乗り、ノースカロライナブルーの色目が爽やかな印象。 このカラーリングはフットロッカーが手掛けたものとなります。 シューズとしては幅もゆったりしていて、90年代らしいポリウレタンのミッドソールにビジブルビッグヒールエアという柔らかめのクッション性。 足入れをしてみると重いかな?という気もしますが、甲周りのストラップがしっかりとホールドしてくれて一体感をもたらすため、気になるほどでもありません。 欠点を上げるとすれば、やはりシャンクの無さだと思います。 とりまわしの良さを重視した作りなのは理解をしたとしても、ガッチリとした台形のソールの割に少し不安定かな?と感じずにはいられなかった点は減点材料。 その点を含めても90年代っぽいな、と思う出来ではあります。 厚くとられたミッドソールはやはり加水分解の憂き目に。 写真の通り、変色をしてボロボロの末路でした。 当時、実用面で潰れた数の方が多いため、知っている人も多いでしょうし、カラーバリエーションが無数に出現したモデルだけに復刻のベースとしても選ばれやすい気も。 いつかマニアックなカラーで復刻が現れると面白いだろうな、と思うモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Vandal HI Canvas ナイキ ヴァンダル ハイ キャンバス(Medium Grey/Obsidian-White) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いキャンバス素材を採用。 ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上させてくれます。 |
システム |
Die-Cut E.V.A. Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1984年。 82年に発売されたAir Force 1の普及版として発売。 ナイロンアッパーで近未来的な素材を使用した「バンダルシュープリーム」 スエードアッパーで純然たるバスケットボールシューズっぽさを全面に押し出した「シュープリーム」 キャンバスアッパーのバスケットボールシューズカテゴリーで当時トップモデルとして打ち出した「バンダル」 コンセプトに合わせ素材、シルエットを変え3種類ほぼ同時に発売。 1984年当時、世間ではブレイクダンスが流行。 メディアに露出した著名人の足元が「バンダルシュープリーム」か「バンダル」だったことから、ダンサーを中心として普及。 一方で80年代後半から徐々に始まったヴィンテージブームの際には、カラーリングの面白さと、古着等との相性の良さからマニアに認知。 ダンス等々の実践使用で消費された数が多く、残存数の少なさからプレミア化。 2002年の復刻までカルトな人気を誇るモデルとなります。 履いた感覚としては、Air Force 1の軽いバージョンといった感じ。 ソールの厚さが全く違う点とキャンバスアッパーという組み合わせは、思った以上に軽快。 一日中履いているとクッション性がきつい部分が出てきますが、それでも期待値以上のバランス感があるかと。 通気性も良いので、夏でもサクッと履けるのはプラス。 欠点をあげるとすれば、キャンバスアッパーゆえの耐久性の低さ。 またサイズを間違えると変なところが当って痛い、というのは頭の中に入れていたほうが良いと思います。 復刻以降、短い期間でカラーバリエーションを多く乱発。 マニアには響いたものの、当時を知らない層にはなかなか受け入れられず、最終的には叩き売りの憂き目にあうこととなりました。 そういった状況を踏まえ、キャンバスの素材レベルを上げるなり、何らかのクオリティを上げて、少量生産をしてくれると嬉しいモデルですね。 |
モデル名 |
Adidas T-MAC 5 アディダス ティーマック 5(Black/U.Red/Black) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールにはノンマーキングラバーソールに変形型DNAパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を誇る、C.M.E.V.A.を全体に使用。 フォアフットには推進力・クッション性を兼ね備えたadiPRENE+を挿入。 リアフットにはインソールを剥いだすぐ下にadiPRENEを搭載。 中足部に組み込まれた、従来のTPUとカエデ材薄板を組み合わせた新型Torsion Systemが足の過度なねじれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材、そして通気性の高いメッシュを採用。 ストラップがサポート性を調節可能。 トウサイドにせり出したTPUが踏ん張りを強化し、ヒール周りの新型Torsion Systemが踵周りを保護。 すべてが解剖学的にフィット感を向上させるよう計算されたスペックとなっております。 |
システム |
C.M.E.V.A. adiPRENE+ adiPRENE Maple Wood Venee Torsion System |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-06シーズン、ヒューストン・ロケッツに所属したT-MACことトレーシー・マグレディーのシグネチャーモデルです。 あまりにも衝撃的かつ実験的だった前作を踏まえ、かなりオーソドックス寄りになったのが今作。 安定性を重視し、機動性をいかに確保できるか、という方向性が見て取れます。 デザイナーはKyle Pulli。 全体的な巻きつけるようなデザインを伝統的な忍者や侍の足元からインスピレーションを受け作成。 機能性の部分においては、レカロ社製バケットシートの機能性を参考ベースに開発。 特にこのモデルにおける実験的な部分といえば、新型トルションシステム。 カーボンファイバーに変わる素材として、木の持つ剛性としなやかさに注目。 車における木目調のインテリアパネルにヒントを得て開発されたといわれております。 実際のところ、思ったほどの結果は出なかったようですが、これは先々につながる実験だったのかもしれません。 シューズとしては見た目以上に重量感を感じない出来栄え。 ストラップ等々駆使しているため、フィット感が良い、という利点が際立っていると思います。 一方で、フォアフットはTPUパーツがサイドにせり出している関係上かなり狭く、個人的にはハーフアップしました。 また、インソールが従来のT-MACシリーズに採用されていた復元性の高いタイプではなく、クッション性の低いタイプだったのも減点。 adiPRENEがインソール下にあることを考えても、もう少しインソールに工夫が欲しかったな、というのが正直なところです。 そう言った意味ではアッパーの方が豪華で、ソールの厚み等々はしっかりあるものの、若干バランスが弱いと言えるかもしれません。 履くのは面倒ですが、クロスベルトの進化系として面白いと思いますので、機会があれば履いてみるのも一興な一品です。 |