KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Adidas SL 72 アディダス スーパーライト 72(Trublu/Lempel/Macaw) 2008年復刻版 |
アウトソール | 安定したグリップ性を誇るストレートプロックパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには軽量なメッシュとスエードのコンビを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1972年に発表。 当時西ドイツで行われたミュンヘンオリンピックに合わせ、自国ブランドとしてのプライドをかけ、技術の粋を集めて開発。 SLとはスーパーライトの略で、これが記念すべきSLシリーズのファーストモデル。 以後歴代SLシリーズが当時のアディダスランニングシューズのフラッグシップモデルとなっていきます。 その名の通り軽量性を最重要視して開発。 adidasとして初のナイロンアッパーを採用し軽量性を高め、ソールには安定性を高めるためのフレアソールを採用。 当初オリンピックの競技用のみに開発されたため、市販の予定がなかったものの、市場の強い要望を受けて、1974年に発売。 当時としては群を抜いていた軽量性が高い評価を得て、ランニングシューズの権威でもある「ランナーズワールド誌」で栄光のファイブスターを獲得。 ランニングシューズにおけるadidasの地位が一気に確立をされることになります。 ヴィンテージ市場ではオールドランニングシューズらしからぬ発色の良さから人気株として高値で推移。 タン部分が素材の関係上、経年劣化するとベタベタになるものの、程度の良いものであればかなりの確率で非売品に。 90年代半ばの初回復刻ですら、一時はプレミアが付いていたほどでした。 シューズとしてはあくまで70年代の設計ですので、履き心地に関しては論ずる対象にならないかと。 1日履いていたら間違い無く足が痛いです。 (個人的には3時間程度でギブアップ) また、アッパーが軽量でしなやかな割には、ソールの屈曲が意外と良くないので、その辺りに違和感を覚える部分も。 その他にはヒールカップの形状が若干浅いため、ジャスト目を履かないと靴擦れを起こしてしまう可能性が高いですね。 スペックを考えても、あくまでもカラーリングに付随する雰囲気を楽しむシューズだと個人的には思います。 近年では数年に一回復刻されていますので、一生懸命探さなくても手に入るようになったのは嬉しいところ。 色落ちの良いデニムなんか合わせてヴィンテージ感を気軽に楽しんでほしいモデルです。 |
モデル名 |
Reebok Workout Plus SE リーボック ワークアウト プラス SE(Black/White) 2006年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高いドットパターンを採用。 |
ミッドソール |
全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.をラバーで内封。 サイドの一部を削り取ることで軽量化を促進。 |
アッパー |
アッパーには剛性が高くしなやかでリッチなガーメントレザーを使用。 Hの形状に伸びたサイドアッパーパーツがフィット感を向上。 ゆったりめの作りが日本人の足にもフィットしやすく、快適な履き心地を約束してくれます。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1986年にリーボック初の男性用多目的フィットネスシューズとして発売。 1982年に発売され、リーボックの市場価値を一気に押し上げた名品フリースタイルの余波もあり、一気にブレイク、定番化。 適度なフォルムと上質なレザーアッパーの副産物として、エクストリーム系のシューズとして使用された歴史背景もあり、単なるフィットネスシューズの枠を超えた価値観を未だに保持しております。 シューズとしては軽量かつ、しなやか。 履き心地に関しても、E.V.A.だけとは思えないほど柔らかな感覚。 基礎設計が古い事を考えれば、十分健闘をしていると思います。 フィットネスシューズというカテゴリーながら、スケーターシューズでもあり、トレーニングシューズっぽくもあり。 なんともカテゴライズしにくい、独特の魅力があるモデルです。 定番化して久しいのですが、カラーバリエーションの少なさが、残念なことに訴求力を半減させているかと。 構成パーツが少ないため、いかんともしがたい部分ではあるのですが、もう少し捻れないものなのかな?と不思議でなりません。 こちらのカラーリングは海外のみで展開されたものなのですが、個人的にはこのようにステッチワークと素材変えで勝負出来れば、もう少し普及するのではないかな、としみじみ思うモデルです。 |
モデル名 |
Nike Air Uptempo Pro ナイキ エア アップテンポ プロ(White/Deep Forest/Del Sol) 2006年販売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには高いクッション性を誇るラージボリュームビジブルヒールエアを搭載。 中足部からフォアフットにかけて過度な捻じれを防止するTPUシャンクを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセティックとのコンビを採用。 足首部分には非常に柔らかい形状記憶素材を使用することで高い快適性を実現しております。 |
システム |
Phylon Large Volume Visible Heel Air TPU Shank Plate Molded Foam Ankle Collar |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-2006シーズン、Nike契約選手が着用したモデルです。 現S・スパーズ所属のM・ジノビリが長きにわたって着用し、NBA制覇を成し遂げたことからジワジワ国内に流入。 カラバリがそこそこ豊富だったこと。 そしてUptempoの冠がついた純粋な新作が久々だったこともあり、マニア層には好意的に受け入れられた記憶がございます。 シューズとしては軽量でバランスが非常に良いと思います。 フォアにエアが入っていないスペックの関係上、珍しくフォアまでTPUが伸び、ミッドソールサイドまで迫上がってることで踏み込んだ際の安定感が非常に高く、足運びがスムーズなのが特徴。 何かが図抜けてるわけではないけれど、なんとなく丁度いい。 この何とも言えない味付け感が、90年代Uptempoシリーズ黎明期を感じさせるのも興味深い点。 着用してみると、Uptempoってこんなのだったなぁ~、と回想してしまうのが不思議です。 中位機種以上、上位機種一歩手前なモデルで、このくらいの完成度と言うのは、Nikeのラインナップの中では常に欠落しがちな部分。 このレベルの完成度を体感できるモデルがもう少し増えればいいな、と純粋に思わせてくれるシューズですね。 |
モデル名 |
New Balance M2000 D Width ニューバランス M2000 D ウィズ(Grey) 2001年発売 |
アウトソール |
アウトソールには屈曲する部分に大きな溝を入れ込み、フレックスグルーブを細かく入れ込んだ独自のパターンを形成。 踵の削れ易い部分には耐久性を高めたN duranceを使用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性と軽量性を誇るE.V.A.を圧縮成型したC-CAPと安定性能を重視したENCAPウェッジをハイレベルで融合させた一体成型ミッドソールを採用。 フォアフットには限りなく100%に近い衝撃吸収性を誇るABZORBを内蔵。 リアフットには類稀なるクッション性と通常のTPUを排除しても問題ない安定性を高次元で両立させ、エナジーリターンを最大限に発揮する反発性を実現させたN-ERGY Systemを搭載。 インソールにはABZORBを張り合わせた立体成型カップインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには高い通気性と軽量性を誇るメッシュとしなやかで足なじみの良いシンセティックレザーを使用。 アッパー随所にリフレクティブマテリアルを散りばめ、夜間走行を想定。 |
システム |
C-CAP ENCAP ABZORB N-ERGY System SL-1 |
歴史背景 個人的感想 |
2001年、名品と謳われ高い評価を長きに渡って獲得していたM1700の後継モデルとして華々しく登場。 定価36000円と言うNBらしいぶっ飛んだ価格。 そして21世紀の幕開けと初の2000番台ということをダブらせマーケティングを行うことで、一躍スニーカーマニアの羨望の的に。 しかしながら当時、初めて搭載されたN-ERGY Systemに対して懐疑的な意見も多々。 従来の1000番台のイメージとは違うフォルム及び機能性から、マニアの中ではかなりの論争が起こったものの、その特異性が認められ10年経った現在ではチャイナメイドで復刻が展開されるなど、根強い人気を誇ります。 シューズとしてはやはり特徴的なソールテクノロジーが一番のフォーカスポイント。 N-ERGY Systemは従来のクッション性に、足取りが軽くなるような推進力を加えたという所が大きな違い。 フォアのABZORBも相まって、抜群の履き心地を誇ります。 よくNBのフラッグシップモデルを車に例える事がありますが、M1300が過去のロールスロイスとするならば、M2000は2000年代初頭のメルセデスのSクラスという感覚でしょう。 敢えて文句を付けるなら、M1700に比べCool Maxインナーテクノロジーが非搭載になったこと。 そして、アッパーとソールのバランスにおいてソールが勝ち過ぎている、ということでしょう。 ソールとアッパーのバランスにおいては、次作M2001にてハッキリと改善されていることから、NB自体も問題視していたようです。 NBならではのMade in USAを頑なに守り続けるフラッグシップモデル。 その上、着用したいと思える機能性が満載。 当時、全てにおいて規格外だった名品を是非、体感して欲しいと思います。 |
モデル名 |
Nike Shox Ups ナイキ ショックス アップス(White/Varsity Royal/Varsity Red) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材と類まれなるクッション性。反発性を誇るフルレングスショックスを搭載。 フルレングスTPUシャンクプレートをミッドソール全体に挟むことで足の過度なねじれを防止。 インソールにボロンを挿入することで足当たりとクッション性を上昇。 ヒール部分に変則的なサイズのショックスコラムを配置することで、着地や踵を中心とした動きに対し安定感の向上を図っています。 |
アッパー |
アッパーには剛性が高くしなやかでリッチなフルグレインレザーと足なじみの良いシンセティックのコンビを採用。 長めに確保されたアンクルストラップが足に適切なホールド感と自分好みのフィット感をもたらしてくれます。 |
システム |
Full Length Shox P.U. TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-06シーズン、Nike契約選手のインサイド系が多く着用をしたShox Ups。 様々なPEが作成された中から、USA Finish Line系列のみで正規販売されたのが、当時I・Pacersに所属していたオールスタープレイヤー、ジャーメイン・オニールのカラーリング。 当時全盛期であったジャーメイン・オニールのPEが様々なモデルで足掛け2年程度、Finish Line別注という形で発表。 特定の選手専用カラーであるPEがそれほどもてはやされることも無くなりつつある中、カラーリングの妙味で人気を博した記憶がございます。 Shox Upsそのものは着用選手が多く、またカレッジカラーも含めた多くのカラーリングが発売。 重量の関係上、若干下降線を辿りつつあったショックステクノロジーの普及に躍起になっていたこともあり、コラムの配置を変更するなど、細かい部分で改良をされております。 フルレングスショックスなので致し方が無いところではありますが、シューズとして、やはり重い印象。 ホールド感とフィット感が良いので、履いた感覚としてすぐに重さを感じないのですが、じわじわ来る感覚。 またクッション性能としてフルレングスショックスは、体重またはかなりの脚力がないと恩恵を受ける事は難しいことが良くわかります。 ボロンが入ったインソールのおかげで足当たりは良いのですが、硬い感触は否めません。 利点としては安定感が非常に高く、中足部からしっかり入ったTPUのおかげもあってか、ほとんどロールすることがないと思います。 前述した通りホールド感、フィット感共にカッチリしているため、その辺りを重視している方には最適かと。 近年フルレングスショックスのモデルは少なくなっていますので、体感できる可能性は低いですが、もし好みと合うようでしたら試してみるのも一興かと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Angus ナイキ エア ズーム アンガス(Black/Chrome/White) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはE.V.A.を内蔵したフルカップタイプ。 しかしながら、内部を出来るだけ薄く仕上げ、インソールをミッドソール並みに厚くし、挿し込むことで構造上ミッドソールとして機能。 インソールのヒールにはズームエアを搭載し、高い衝撃吸収性を誇ります。 |
アッパー |
アッパーには耐摩耗性に優れたシンセティック素材を採用。 厚いタンが高いフィット感の向上とトリックの際の衝撃を緩和。 |
システム |
E.V.A. Insole Included Heel Zoom Air |
歴史背景 個人的感想 |
2001年、ゲリラ的にリリースされたDunk SBが発端に始まった空前のSBブーム。 その中でも廉価版として、発表されたのがこのズームアンガス。 デザイナーはMichael Hernandez。 Air Jordanシリーズの部分部分を組み合わせ、デザインしたとされています。 SBシリーズ自体が一部のスケートショップ限定で展開されていたため、当時はどんなモデルであっても、一定の高値が付く状況。 このモデルに関しては普及版的位置づけだったので、幅広いショップで展開され、比較的手に入れやすい環境でした。 個人的にスケートをする訳ではないので、実践的な側面での評価が出来ないですが、廉価なモデルの割にコストパフォーマンスが優れた印象。 スケーターモデルらしい剛性の高さとZoom Air特有のクッション性の良さが良いバランスでミックスされていて、9000+TAXということを考えると、当時の基準でいえば十分だったように思えます。 履き心地に関してはインソール内蔵のズームエア頼みではありますが、軽快。 アッパーがゴツく見える割に軽量なので、ソールとのバランスが良さが体感できるかと。 欠点をあげるとすれば、幅。 SBモデルはタンが厚くてサイズアップするという話はよく聞きますが、このモデルに関してはサイドアッパーの形状もあって、少し圧迫感を感じます。 人によってはサイズアップが必須かと。 その点以外は概ね満足なモデルですね。 残念だったのは地味なカラーリングが多く、この手のハッキリしたカラーが少なかったこと。 そして、このレベルの位置づけで純粋な新作デザインのモデルが継続して出てこなかったことでしょう。 ほどなくして、ブームが収束したことを考えるともう少し、ダンクSBだけではなく、この手のモデルに注力してほしかったというのが正直なところです。 |
モデル名 |
Adidas 1.1 B アディダス 1.1 バスケットボール(Black/R.White/Metallic Silver) 2006年発売 |
アウトソール | アウトソールにはノンマーキングラバーを同心円パターンとドレッドパターンのミックスにてアレンジ。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を誇るC.M.E.V.A.と自動的にミッドソールの硬度を変換するIntelligence Systemを搭載。 中足部から踵にかけて過度な捻じれを防止するTorsion Systemを挿入。 |
アッパー |
アッパーには足なじみが良く、しなやかなシンセティック素材を使用。 通気性を考慮されたメッシュタンとメッシュインナーがプレー中の快適さを約束してくれます。 |
システム |
Intelligence System C.M.E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
Adidasが2005年から発表をしていた、自動的にクッション性をコントロールするIntelligence System。 ピンの抜き差しやガスの入れ替えなど、遥か昔からAdidasが取り組んできた「使用者に最適なクッション性」という命題をとうとう実現させた夢の機能性。 Intelligence Systemとは、搭載された磁器がフロアの硬さ、使い手の体重等を感知し、人工知能部分に通達。 人工知能のモーターがワイヤーを回し、その人に合った適切なクッション性に、ヒール部分の硬度を随時変更していくというのが大まかな概要です。 初代搭載モデルはランニングシューズ。 それをもう一歩推し進めて開発し、バスケットボールシューズに搭載したのがこのモデル。 NBA2005-06シーズン中盤からNBA2006-07シーズン初旬にかけて、Adidasの中でも一部のトップ契約選手にのみ支給。 S・スパーズ所属のトッププレイヤー、ティム・ダンカンを筆頭にケビン・ガーネット、チャウンシー・ビラップス等もスポットにて着用。 トップ契約選手からのコメントを紐解いてみても、非常に好意的かつ戦闘力の高さを伺えておりました。 シューズとしては、若干アッパーが華奢な感覚。 Intelligence Systemは機能性と裏腹に重量があるため、ソール周りが重くなる欠点があります。 それゆえ、全体のバランスを考え、これ以上の剛性が高い重厚なアッパーを使用出来なかったのではないかと思われます。 反面ソール周りに重心がしっかりあるということの裏返しでもあるため、振り子の原理で走りやすく、そこまで大きな違和感を感じずに済むという風に捕らえることも可能。 その辺は履き手の意識の問題かと思われます。 Intelligence Systemは使用開始からある程度までは何度か勝手にチューニングしてくれますんで、その度に微妙な違いを感じることが出来、非常に面白いです。 マニュアルでも調節可能なため、本当に好みのクッション性に設定できます。 もう一点問題をあげるとすれば、フォアフットのクッション性を変えれないということ。 ランニングでもバスケットボールでも前傾姿勢になることが多いわけですから、フォアフットのクッション性までも調節できれば完璧なシステムだったと思います。 国内定価35000+Taxという金額をどう捉えるかによると思いますが、この当時一時的にもシューズとしての未来形が見えただけでも面白かったのではないかと。 しかしながら販売不振でアウトレットに山積みされたように、このシステムの先の未来を継続してAdidasが描けるような市場が無かったことが残念でなりません。 願わくば、このシステムの完成系を見たかったな、と思う未完成なモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Air Maestro ナイキ エア マエストロ(White/Varsity Red/Midnight Navy) 2004年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するヒールエア挿入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を使用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供。 |
システム |
Encap Heel Air P.U. Dynamic-fit inner sleeve |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1993-94年にFlight系、トップレベルモデルとして発売。 名前がAir Maestroのままになっておりますが、順序で言うとAir Maestro 2にあたります。 ダイナミックフフィットと当時基準の軽量性の高さが人気の呼び、多くの選手が着用。 89年に本格的に始まったFlight系の普及に大きな貢献をしたモデルです。 シグネチャーというわけではないものの、NBAオールスターでスコッティピッペンが着用した真っ赤なカラーリングが突出したインパクトを与えたため、彼の準シグネチャーとして扱われることが多いモデル。 90年代半ばのナイキバブル時には、真っ赤のみ極端なプレ値が付いていました。 シューズとして評価をすると、正直、今の基準でいえば、たいしたこと無いモデル。 フィット感、重量感、クッション性、共に過度な期待をすると少し肩透かしを食らうと思います。 ハードルを下げて、レトロモデルとして評価をするならば、90年代特有のポリウレタンソールの柔らかさが前面に押し出されつつも、フィット感や屈曲性が伴ったバランスの良いモデル、という感じかと。 脚力の低い方でも履きやすくチューニングされている印象ですね。 欠点はやはり通気性。 そして脚力が低くても履けると言う意味で、クッション性もちょっと低いな、と感じます。 あくまでも当時のスピードプレイヤー向けというスペックなので致し方の無いところかと。 Flight系が成熟し始める前の雰囲気を味わいたい人には面白いモデルだと思いますが、裏を返せば、そつが無さ過ぎて味気ないモデルだと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Alpha Force 2 ナイキ エア アルファ フォース ツ- ハイ(Black/Del Sol Orange Blaze) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンとブロックパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するヒールエア挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ストラップが足ブレを軽減。 |
システム |
Encap Heel Air P.U. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1988-89シーズンに、当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーの意見を取り入れ、1987年から展開していたAir Alpha Forceの二代目として発売。 1988年に大々的に展開されたSupreme Courtキャンペーンにおいて、Air Alpha Forceを着用して撮影された画像が大々的に広告として扱われたこともあり、発売前からある程度の成功が約束されたモデルでもありました。 バークレー以外の選手も着用をしていましたが、バークレー自身の活躍が目覚ましく、初のオールNBAファーストチームに選ばれるなど選手としてノリにノリ出した時期とあって、彼の準シグネチャー的なイメージが市場にも確立。 そういった大きな流れから、以後、バークレーがフォースシリーズの中核を担うこととなります。 デザインとしては同時期に発売されたAir Force3とAir Alpha Force 1を足して2で割ったような感覚。 今となっては当たり前になった、Lowカットに近いMidカットモデルのはしり的な存在と言えます。 シューズとしては履き心地が柔らかく、このスペックにしては履きやすいモデルだと思います。 ただし、フォアのストラップは典型的な日本人の足には辛いのではないかと。 見た目以上にフォア部分が狭いと言うことと、ストラップがかなり締められるので、合う合わないがハッキリ。 足幅の広い方はストラップを通さずに着用することをお勧めします。 適度なレトロテイストを残しながら、そこそこの履き心地を保持しているため使い勝手が良い点が未だにマニア層に受け入れられている要因でしょう。 ソールがポリウレタンですので加水分解は避けられませんが、カラバリを変えて、定期的に復刻してくれると嬉しいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Converse ST Jelly Candy Hi コンバース スターテック ジェリー キャンディー ハイ(Very Cherry) 2006年復刻 |
アウトソール | アウトソールは変形式ヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー |
アッパーには厚めのしっかりした天然皮革を採用。 足首周りにウレタンパッドを使用することで、しなやかなフィット感を演出。 ストラップシステムが足首をしっかりと保護し捻じれを軽減。 |
システム | Die-Cut E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1984年に発売。 国を挙げてのイベントであった、ロサンゼルス・オリンピックの公認シューズサプライヤーとしてコンバースが参加。 1976年から継続的に大ヒットを飛ばしていたプロレザーの後を受け、ロサンゼルス・オリンピックのバスケットボールUSA代表に標準を合わせ開発をされたと言われております。 当時のUSA代表には学生時代のM・ジョーダンも選出されており、このモデルを履いたことでも有名。 バスケットボールシューズとしては世界で始めて採用されたと言われるベロクロストラップなど、当時考えうる最高のマテリアルとシステムを詰め込んだことを随所に伺わせてくれます。 結果、多くのNBAプレイヤーやカレッジプレイヤーに着用され、大人気モデルに。 大きな流れで見てみると、このスターテックから、次のマーベリック、そして歴史的名作ウェポンと世界的ヒットを飛ばすプロダクトの流れが出来上がっていったと言えます。 スターテックにも2種類あり、通常のスターテックとスターテック・エナメルが存在し、 スターテック・エナメルにのみストラップが採用。 90年代半ばのヴィンテージブーム時には、程度の良いエナメルバージョンは ほとんどが非売品か手が出ないほどの高値を付けられていました。 復刻は2000年初頭のブラックコレクションの一環でスポット復刻。 本格的な復刻は2006年から。 以後、継続と言うよりも、流れでは無く単発での復刻を続けています。 シューズとしては適度なボリューム感、エナメルの存在感もあり、かなり使いまわしの利くシューズと言えるのではないでしょうか。 履き心地に関しても、厚手のカップインソールのおかげで、基礎設計が古い割にはそこそこ快適。 このモデルに共通しているのですが、何故か作りが丁寧なモノが多く、不快感が少ない、というのも不思議な点。 何よりも履いていて、ウェポンと被らない、というのは大きな利点だと思います。 復刻のカラーリングが派手すぎるか地味すぎるという極端なモデルですので、個人的にはベーシックなカラーリングで復刻をしてほしいところ。 個人的にはマニアなら一度は履いて欲しいモデルの一つですね。 |
モデル名 |
Nike Delta Force Hi ナイキ デルタ フォース ハイ(White/Obsidian/Metallic Silver) 2010年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、アウトソールから全体をラバーで包み込むフルカップアウトソールを採用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1989年。 1987年から展開されていたAir Delta Forceのアナザーバージョンとして、インソールにエアライナーを搭載したAir Delta Force ACというモデルとしてデビュー。 Air Delta Forceは全部で3種類に派生し、Air Delta Force、AC、後にST。 87年発売の本家と後に出るSTはAir Force 3の流れを汲むデザイン。 Air Delta Force ACのはAir Force 2の流れを汲むデザインとなっています。 2010年、海外カタログで展開予定されていたこの復刻をASBEE系列のSMUとして国内では独占販売。 Delta Forceの復刻そのものは2003年よりスタート。 しかしながら何故かエアが搭載されてないという改悪。 3/4カットとLowカットは展開されたものの、Hiは展開されていなかったため待望の復刻だったわけなのですが、やはり同じくエア非搭載。 エアライナーの生産問題かもしれませんが、インソール裏のダイレクトなエア感を再現して欲しかったと言うのが正直なところ。 SB系でズームエア搭載モデルを販売したぐらいなので、なんだか一貫性の無さを感じてしまいますね。 シューズとしては、Air Force 2の流れを汲んだカレッジモデルと言った感じ。 近年の復刻でいえば、カッティングの違うCourt Forceっぽい印象。 モデルとして汎用性が高いため、なんとなく履いておけば、シンプルなのでコーディネートはどうにかなるだろ、という駆け込み寺的利用方法が一番適切な気がします。 カラーリングの落とし込みも容易ですし、なんといっても有名なスネークカラーもありますので、是非ともエアライナーを搭載したHiカットで再度復刻して欲しいなと切実に感じます。 |
モデル名 |
AND1 Rekanize Mid アンドワン レカナイズ ミッド(White/Carolina/Silver) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 TPUシャンクプレートを内蔵することで、過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを使用。 アッパー全体を包み込むように伸びたTPUサポートフレームが足の過度な捻じれを防止すると共に高度なフィット感を提供。 シューレースとTPUフレームが連動していることで、好みのフィット感を長時間維持してくれます。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Support Frame |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2004-05シーズン中盤戦よりAND1契約選手着用モデルです。 加速していくストリートバスケットブームの丁度ど真ん中に発売。 NBA契約選手だけではなく、当時ESPNを中心にド派手に展開していたMixtape Tour内でも多数の選手が着用。 AND1らしいケレン味溢れるデザイン性も相まって、一気に人気が爆発。 国内でも異常に早いスピードで在庫が消えるなど、当時の隆盛を象徴するモデルの一つです。 またスポット含めてかなりのカラー展開がなされたのもこのモデルの特徴。 熱心なショップがかなりの引き合いを行っていました。 シューズとしてはAND1らしいTPUサポートフレームのホールド感が前面に出ているモデル。 NBAではガード系選手のみならずインサイドの選手も関係なく着用していた事実からも、優れた点であることが確認可能。 クッション性に関してはこの時代のモデルらしい、ソール周りのカッチリ感を感じることが出来ます。 当時、このエアバッグが割れやすく、クレームになることが多かったのも事実。 擦れに対してかなり弱かったと思います。 数年後SMUで復刻された背景もあり、未だに色褪せないプロダクトであることを証明。 名作ですので、一度試してもらいたいモデルです。 |
モデル名 |
Nike Daybreak Premium (VNTG) ナイキ デイブレイク プレミアム (ヴィンテージ加工) (Linen/Deep Orange) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性とクッション性を兼ね備えたワッフルパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには安定したクッション性を発揮するE.V.A.を搭載。 |
アッパー | アッパーには通気性の高いナイロンと天然皮革のスエードを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1979年から約2年間にわたって発売。 大ヒットを飛ばしたLDVをベースに、Nike初のカップインソール機能を持たせたモデルとしてデビュー。 ラストをLDVと共通の「ヴェクター・ラスト」を採用し、当時ランナーに馴染みのあったナイロンアッパーに仕上げ、とっつきにくさを解消。 バランスの良さから、一定の評価を得ることとなります。 生産数が多く無かった点とネーミングの元となった「アリゾナの大地に浮かぶ朝焼け」を表現したカラーリングがナイキの中では珍しく、希少化。 ヴィンテージブームの際、その珍しさから値段が高騰。 マニア垂涎のモデルとなります。 2007年から展開されるヴィンテージシリーズの一環として待望の復刻。 その中でのファーストコレクションとして選ばれ、ファーストカラーは争奪戦が繰り広げられました。 履き心地に関してはオールドスニーカーの定番範疇。 あくまで雰囲気を楽しむためのものであって、議論するレベルでは無いでしょう。 シューズとしては思い入れがなければ、ただの地味なスニーカーだと思います。 カラーリングが特殊というのもあると思いますが、このネーミングじゃなかったら成立しなかったのではないかな、と。 しかしながらアメカジなどのオールドスクールファッションには面白いくらいハマるのも事実。 着る服を選ぶのでコーディネート上級者向けではありますが、果敢にチャレンジをしてもらいたいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Adidas Top Ten Hi アディダス トップテン ハイ(R.White/Black/Black) 2006年復刻版(?) |
アウトソール | 安定したグリップ性を誇るヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1979年から1983年までの4年間に渡り販売。 リック・バリーを中心としたNBAのトッププレイヤー10人を採用し、開発製造したことからトップテンと名付けられたと言われております。 プレイヤーのスピードに対応しつつ、ホールド感も残す、という相反する命題をクリアするために、Foreflex cutとAnkle Saverという当時としては斬新なアッパー機能性を搭載。 ソールの形状もフォアを薄めに仕上げることで、踏み込みがしやすく、スーパースター等々との差別化を図っていました。 ちなみにこのアッパーにスーパースターのソールを挿入した、トップファイブという廉価版も発売されております。 前期型と後期型があり、特に前期型はアンクルとタン部分にウレタンを使用しているため、現存していたとしてもボロボロ、ベタベタの使用できる状況にはないと思われます。 後期型もタン部分がボロボロで抜けてしまっているものがほとんど。 そうであっても、NBA選手やヨーロッパ選手用のSMUが多数発見されることから、ヴィンテージマニアの中では一定の評価を得ているモデル。 生産国もフランスメイドだけではなく散らばっている部分があり、フォルムのブレもあることから、探す楽しみがあるようです。 復刻版に関しては、オリジナルに似て非なるフォルム。 ハイカットの高さなど、全く違うので評価のしようがない感じです。 そういう意味ではまだローカットの方が、評価基準にギリギリ乗るので良いかもしれません。 そういう違いを置いておいて評価すれば、適度に履きたくなるモデル、という感じだと思います。 定番の範疇に入るモデルではありますが、スーパースターやスタンスミスなどに比べればマイナー。 そして適度なボリューム感はあり、意外とシンプルなのでコーディネートには困らない。 圧倒的な面白みは感じられませんが、あればどうにかなるよね的な、便利なモデルだと思います。 コンコルド同様、オリジナルのフォルムで復刻して欲しいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom LeBron 4 ナイキ エア ズーム レブロン フォー(White/Varsity Crimson/Midnight Navy/Metallic Gold) 2006年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはソリッドラバーにグリップの良いヘリンボーンパターンを採用。 フリーソールをモチーフに、分割式にすることで、屈曲を向上。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを使用。 インソール内蔵型フルレングスズームエアが高いクッション性と反発性を実現しております。 またミッドソールとアウトソールの間にフルレングスカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはポリウレタンを成形することで高い剛性と縫い目の無くすことを両立させたポジット素材を採用。 さらにフィット感を高めるために搭載されたインナーブーツとあいまって、強烈なまでのフィット感を提供してくれます。 また、ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上。 |
システム |
Insole Included Full Length Zoom Air Foamposite Full Length Cabon Fiber Plate Phylon |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2006-2007シーズン、当時C・キャバリアーズ所属したレブロン・ジェームズのシグニチャーモデルです。 チームの期待を一身に背負い、勝ち進んだプレイオフ。 初のファイナルまで出場を果たし、通称「プレイオフ」と名付けられたカラーリングです。 実際にはアナザーシグニチャーモデルである、ソルジャーシリーズを着用して試合をしており、人気だった4の中ではあまりこのカラーリングに対するインパクトというのは残っていないように思えます。 このモデル自体は久々に市場に出てきた純粋な新作のポジット素材モデルということで、期待値も高く非常に売り上げも好調な成績を残しました。 国内定価がポジットモデルにしては比較的安価な18000円+TAXというのも良かったのではないかな?と記憶しております。 また代を重ねるごとに増え始めていた地域限定色及びSMUが、何かの引き金を引いたように爆発的に増えたのも、このモデルの特徴。 マニアでも追いつかない状況を作り出していきます。 シューズとしての造形は非常に美しいのですが、とにかく重い。 片足US9で約615gという数字は、筋骨隆々のレブロンの脚力ならいざ知らず、一般的にみれば本当に重たいモデルです。 また、通気性も劣悪。 とにかく蒸れます。 優れた点をあげると、クッション性は弾むような感覚。 前足部も広く、フィット感はストラップも相まって、ポジットの良さを存分に感じることが出来ます。 剛性は強烈で、捻じれも起こしにくいでしょう。 せっかくのポジットモデルではありますが、この重さと利点のつり合いが上手く取れなかったため、以後継続しなかったのではないかと予測できます。 次作以降なんとなく一貫性を感じないシリーズの方向性を考えると、一旦流れを変えたモデルと言えるかもしれませんね。 判断に困るモデルではありますが、現代の基準でポジットモデルを作るとこうなる、というのがわかりやすく表現されていると思うので、一度体感してみることをお勧めいたします。 |
モデル名 |
AND1 Rise Mid アンドワン ライズ ミッド(White/Black/Silver) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを使用。 アッパー全体を包み込むように伸びたTPUサポートフレームが足の過度な捻じれを防止すると共に高度なフィット感を提供。 シューレースとTPUフレームが連動していることで、好みのフィット感を長時間維持してくれます。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Spring Geometry TPU Support Frame |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2003-04シーズン、AND1契約選手が着用したモデルの一つです。 その中でも当時デトロイト・ピストンズに所属していたスタープレイヤー、チャンシー・ビラップスが年間を通して着用。 プレイオフを通じて着用し続けてNBAを制覇し、ファイナルMVPを勝ち取ったことから再度脚光を浴びることになります。 元々オリジナルは販売直後から順調に売れたモデルですので、ファイナル終了時にはほとんどの御店に在庫が無い状態。 その結果もあって、発売後2年も経たないうちに国内市場向けのSMUとして復刻。 こちらはその復刻モデルとなります。 シューズとしての大きな特徴はやはりこのTPUサポートフレーム。 これだけアッパー全体に伸びると、痛いんじゃないかな?という気もするのですが、そういった部分は一切なく、包み込まれるフィット感が秀逸。 エアバッグは入っていませんが、タイチに比べ若干硬く弾力性能が高いデュラスプリングを搭載しているので、アッパーに負けることの無いバランスを備えています。 このモデルの欠点をあげるとすれば、インナーのライナーが意外と早くへたること。 通気性がAND1のデフォルトで良くないのもありますが、潰れて復元しにくくなる期間まで早いように思えます。 履き込んでいくとフィット感が変わってしまうので、その頃には買い替えた方が良いモデルということでしょう。 Rise、Uprise、Remix、Sovereignという順に脈々と受け継がれていく流れの出発点はなかなかのもの。 良き時代のAND1が体感できる一足です。 |
モデル名 |
Adidas Pro Model 2G SY アディダス プロモデル 2G SY(Black/R.White) 2001年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはグリップ性の良い、ヘリンボーンパターンを採用。 中足部をくり抜くことで軽量化を施しています。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を誇るC.M.E.V.A.を搭載。 中足部全体にトルションシステムを埋め込むことで、安定性の確保と足の過度なねじれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティックパテントを使用。 シェルトウがつま先の保護をし、デザインのアクセントとなっております。 |
システム |
C.M.E.V.A. Torsion System |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2000-01シーズンに発売。 ジョー・デューマスがキャリア晩年に履いたSS2Gが若手スターを中心にブレイクしたことで、過去の名作をアップデートする流れに発展。 名作プロモデルをベースに基礎設計を作り直したのがこのモデル。 NBAプレイヤーのみならず、カレッジモデルとして多くのプレイヤーが着用。 高校生時代のレブロン・ジェームズが着用していたことからも、当時の大きな流れを窺い知ることが出来ます。 国内ではそういったUSAからの流れを汲みつつ、当時のシューズセレクトショップ及びバスケットボールプロショップが大量に国内に輸入し提案。 派手目のチームカラーが多色展開されたため、着用する人を選んだものの、レトロなフォルムが受け入れられ、それなりの売り上げにつながっていたように記憶しております。 このモデルのヒットから、アッパーのデザインはほぼそのままにソールテクノロジーを変化させたアップデートモデルは現在に至るまで継続。 そのタイミングの最新ソールテクノロジーをかみ砕いたような位置づけがマニア心をくすぐるシリーズになっております。 シューズとしては見た目以上に軽さを感じてもらえると思います。 クッション材もC.M.E.V.A.のみにしては柔らかく感じる出来栄え。 思った以上に使えます。 欠点としては蒸れまくる通気性。 通気ホールが全然ないので、これは致し方ないかと。 そして、足首周りのホールド感がカットが高そうに見える割に、意外と高くない点。 これはアキレス腱部分の可動領域を広げるために、ヒール周りが伸縮ゴムになっている点が影響しているかと思われます。 この辺りは好き嫌いの部分の問題でしょうね。 履き味が軽快ですし、コストパフォーマンスとしてはエントリー系モデルとして高いと思います。 海外では前述したとおりシリーズとして継続されているものの、国内ではこのモデル以後正規展開を行っていないので、是非とも定価1万円以内くらいでアディダスジャパンが引っ張ってくれると良いな、と思うモデルの一つ。 または復刻希望ですね。 |
モデル名 |
Reebok Beatnik JPE リーボック ビートニク JPE(White/Brown) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールには特徴的な形状をしたシャークソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定した衝撃吸収性を誇るE.V.A.を搭載。 インソールには指の形が沿うような窪みが作られており、快適な履き心地を提供してくれます。 |
アッパー | アッパーには通気性の高いキャンバスとリッチでしなやかなヌバックを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1993年に海外のみで販売。 ブラジルメイドのスリップオンタイプのサンダル、ということでスニーカーセレクトショップが当時大量に輸入。 サンダルとスリップオンの中間という形状から受け入れられる人と受け入れられない人が真っ二つに分かれた問題作でしたが、敏感なクリエーターを中心にブレイク。 サンダルと言う概念に対して疎かった、当時の日本の履物事情に対して一石を投じる役割を果たしました。 また、各種ブランドが90年代半ばから、こういった形状のモデルを多数生産したことからもデザイン性と機能性で先見の明があったことを伺わせます。 そのオリジナルのビートニックをRDST(Reebok Design Studio Tokyo)でリデザインし、JPE(Japan Premier Edition)モデルとしてリニューアル。 オリジナルとの大きな違いはヒール周りがシューズのそれ、になっている点。 そして、シューレースが付いた点。 あくまでサンダルとしてのビートニクの履き心地は継承しながらも、上品なクロッグやデッキシューズのような感覚にアップデートされています。 ラグジュアリーな素材を採用しているため、素足で履いても様になるのはJPEとしてのポテンシャルの高さでしょう。 問題があるとすれば、とにかく汚れやすい点。 この特徴的なシャークソールは埃がまとわりつきやすく、履いた夜はお手入れ必須。 それにアッパーのキャンバス素材も非常にくすみやすいのでこれまたお手入れ必須。 上品すぎるがゆえに汚れると色目のバランスが一気に崩れてしまう点は本来の用途から考えると、ちょっとかけ離れているかな、という感想。 シューズとしての完成度が高いだけに残念ですね。 評価の基準が人それぞれなので落とし所が難しいモデルではありますが、これはこれとして、もう少し素材違いで発売しても良かったのではないかな、と思います。 クロッグやデッキシューズとしての提案ならば、十分すぎるモデルなので。 提案の仕方を変えての再販希望モデルの一つですね。 |
モデル名 |
Nike Air Pip 2 ナイキ エア ピッペン 2(White/Varsity Red/Black) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 フォアフットにはレスポンスを重視した分割式ズームエアである、アーティキュレーティドズームフォアフットエアを挿入。 リアフットにはヒールエアを搭載。 中足部にTPUシャンクプレートを入れ込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブと余計なものを一切省いたプレーンなアッパーが高いフィット感を提供。 シューレースが細かく通ることで好みのフィット感に調節が可能となっております。 |
システム |
Phylon Articulated Forefoot Zoom Air Encap Heel Air TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズンに当時C・ブルズに在籍した、S・ピッペンのシグニチャーモデルとして発売。 レギュラーシーズンでは故障が多く着用機会が非常に少なかったものの、プレイオフ通して着用し2度目の3連覇を遂げたことでマニア層には響いているモデルと言えます。 前作までの華美な装飾から一転してのシンプルなフォルムは機能性のみを追求した仕上がり。 シンプルすぎて味気ないのが正直なところ。 たまたまとはいえ、ナイキバブルがはじけ飛んだ後の、一気にローテクへの揺り戻された当時のスニーカーシーンと被る印象が個人的はあります。 機能性としてはあくまでも接地感とレスポンスを重要視して開発。 細かく調節が出来るシューレースと相まって、シューズがしっかりと足に付いてくる感覚を得ることが出来ます。 クッション性に関しても、足裏にしっかりと入ってるなというのが良くわかります。 難点を挙げるとすれば、かなりロープロファイルに仕上げているのでクッションが早くへたる感覚。 そしてシューレースが細か過ぎて、足がむくんでくると、再度調整しなおすことが必須であること。 フィット感がタイト過ぎて痛くなります。 シューズとしては未だに実践にも使用できる基礎設計をギリギリ保持。 時代性としてシンプルな方向に突き進んでいたとは言え、あまりにもシンプルすぎますね。 もう少しS・ピッペンらしさをデザインに落とし込んでも良かったのではないかな、と思います。 機能性が十分なだけに、その点だけが個人的に残念ですね。 |