KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Air Jordan XX9 エア ジョーダン 29(Black/Team Orange/Dark Grey) 2014年発売 |
アウトソール |
アウトソールには粘り気のある素材に、格子縞を組み合わせた特殊ヘリンボーンパターンを採用。 アウトソール一部をくり抜くことで軽量性を向上。 前後分割されたアウトソールを「Tendril」というブリッジで中足部をつなぐことで、足運びをスムーズにし、エネルギーロスを防ぐ効果を実現。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体にはファイロンを採用。 フォアフットには反発性、クッション性豊かなズームエアを挿入。 リアフットには圧縮ファイロンを搭載することでクッション性を確保。 ミッドソール全体を弾性が高く耐衝撃性に優れたナイロン系エラストマー樹脂であるPebaxで封入。 またミッドソールとアッパーの間に軽量かつ弾反発性に優れたFlight Plate(TPU Shank Plate)を挿入。 ミッドソール全体を上から封をするようにFlight Plateが足裏全体に伸びることで、過度な捻じれを抑制し、衝撃と体重を均一に分散化しエネルギーに変換する役割を果たします。 |
アッパー |
アッパーには従来のウーブンテクノロジーを更に進化させたワンピースアッパーを使用。 高い通気性、屈曲性を誇り、ワンピースゆえ足に余計なストレスを与えません。 またウーブンアッパーを邪魔することなく埋め込まれたFlight Webテクノロジーが足中心のホールド感を向上。 ヒールライニングにはヒールポッドがあり、アキレス腱を優しく包み込みます。 |
システム |
Phylon Zoom Air Pebax Tendril Flight Plate(TPU Shank Plate) Flight Web |
歴史背景 個人的感想 |
2014年、約2年ぶりに新作AJが誕生。 誰をミューズにしたのか、どんなテクノロジーが搭載されてるのか?という大きな話題を振りまき、生中継までされセンセーショナルなデビューを果たしました。 進化したウーブンアッパーはイタリアのジャガード織から着想を得て開発。 ジャガード織の特徴である織り込みは、糸の強度や柄を自由自在に変更することが出来、結果ワンピースで足にストレスの掛からない理想的なアッパーに進化。 織物であるため、従来のレザーアッパーに比べるとあまり足幅に制限がなくゆったり目。 しかしながらFlight Webのおかげで締めあげることも可能なので、微調整が利きます。 また無駄な縫い目などが無いため屈曲性も良く、フィット感も上々。 その上軽量で通気性の高いため、快適性も両立。 一方でヒールカウンターが小さいため踵のホールド感はこのクラスのモデルにしてはかなり低く感じます。 また履きこむと使用者の足の形にアッパーが馴染むでしょうが、その分繊維が緩くなるため耐久性が低いことは容易に想像可能でしょう。 ソールに関しては出来るだけ薄く軽量化して、いかに衝撃を反発性に変えられるか、という観点で考えられていると思います。 つまり踏み込んだ際にFlight Plateがミッドソール全体に衝撃を分散化。 均一に分散化された衝撃を受け止めたミッドソール素材が衝撃で横に広がるのをPebaxで無理やり塞き止め上に跳ね返る力へ変換。 その力を再度Flight Plateで上から蓋をして大きな反発性に変換すると言う計算をしているのが足裏から伝わるかと。 クッショニングに関しては前作のAJ28のエアバッグ破裂が多発する事例を受けてフォアフットエアのレイアウトを変更。 左右分割型から前後分割型へ。 それによりZoom Airの感触は薄れ、乗ってる感は減少したものの屈曲性が上昇。 一方でリアフットのAirは省略され、圧縮ファイロンに変更。 ここに関しては好みがハッキリ別れる部分ではあると思いますが、個人的には一番物足りない部分。 歩行の際にフォアフット中心の方には最適かもしれませんが、踵から入るタイプの歩行パターンだと圧倒的にクッション性の物足りなさを感じると思います。 ラッセル・ウエストブルックのプレーをミューズとして設定してる故の配置だとは思いますが、もう少しなんとかならなかったのかな?というのが素直な感想です。 アウトソールに関しては安定感もあり、中足部がTendrilだけでつながれてるとは思えないほどです。 ここまでごっそり削っていると大体不安定なソールになりがちなのですが、歩行への足運びは快適そのものと言えますね。 総じて評価をするなら、履いた瞬間がピークのシューズ。 久々に時代の最先端を走ることが至上命題である、AJらしいクオリティを完備したシューズだと思います。 履いて踏み出した時の感動は流石最新のAJと言わざるを得ないクオリティ。 しかしながらシューズとしての完璧な完成度があまりに短すぎる... 着用2日目にしてフォアフットのZoom Airの感触は薄れ、ミッドソール全体が沈んでいるような感覚。 意外や意外ソールの方が圧倒的にバランスを崩しやすく、実はアッパーがバランス上、勝ってることを実感。 この感覚だとアッパーが馴染む前にソール周りの良さが消えて行く気がします。 ハッキリ言ってAJは履き込んだりするようなものじゃないです。 歴代AJもシューズとしてへたるスピードは他のシューズに比べると圧倒的な早さでした。 そう言った背景を踏まえても、このモデルに関してはあまりに刹那的なバランスの上に成り立っていると感じますね。 そこまで刹那的なモデルに24000円+TAXを払う価値があるのか、判断は難しいところですが間違いなく久々にAJらしいAJを感じさせてくれるモデルと言えるでしょう。 |
モデル名 |
Reebok Answer 9 Pump リーボック アンサー 9 ポンプ(Black/White/Red) 2006年発売 |
アウトソール | アウトソールには独自のドレットパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定した衝撃吸収性を誇るC.M.E.V.A.を搭載。 ヒールには安定性、クッション性、推進力を兼ね備えたDMX SHEARを挿入。 インソールにはウレタンタイプのソックライナーを入れ込むことで高いクッション性を確保。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティック素材のコンビを使用。 TPUヒールカップが安定性を提供し、足の過度なねじれを防止。 シューレースはドローコード。 ストラップとThe Pump 2.0(The Pump Auto)システムがアッパー全体のホールド感を向上してくれます。 |
システム |
C.M.E.V.A. DMX SHEAR The Pump 2.0(The Pump Auto) |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2005-06シーズンに発売。 C・ウェバーとのデュオが熟成され、デュオとしてはNBA最高成績(1試合平均53.2得点)を叩き出し、その上、個人としても自己最高の1試合平均33得点、7.9アシストを記録。 しかしながらチームとして度重なるトレードの失敗の末、プレイオフにも出場できず、個人結果がチームに反映されないもどかしさを抱え続けたアイバーソン。 その足元を支えたのがこのモデル。 シューズとしては、リーボックが新しい衝撃吸収のテクノロジーとして開発をしたDMX SHEARと、歩行をするとある一定気圧まで自動的に空気がアッパーを満たしフィット感を向上させるThe Pump 2.0(The Pump Auto)という二つの機能を盛り込んだことからも、非常に期待値が高かったであろうことは容易に想像が出来ます。 履いた感覚としては非常に面白く、まずThe Pump 2.0につながるパットがインソール下に入っているのですが、これが踵部分の足当たりを緩和。 一瞬沈むような感覚を覚えつつも、DMX SHEARが非常に安定志向のブリッジなので、そこで支えられる、という二層式。 そしてフォアに向かって傾斜が少し掛かっているため、足運びがよく、自然と推進力を生んでいる、というのが印象です。 また、シューレースがドローコードなのでホールド感に不安を感じそうですが、その点も2本のストラップにてクリアされており、十分なスペック。 ただし、フォアの甲部分にポンプが入り込んでいないため、人によってはストラップだけではゆるく感じるかもしれません。 その分、屈曲を良くする方向性に舵を切ってると考えるべきでしょう。 メカニカルなデザインの割にはストレッチ素材を使っている部分が多いため、重量も通常のアイバーソンモデルの範疇内。 19000+TAXという国内定価ゆえ、履き手を選ばざるを得ないモデルではありましたが、今履いてみてもバランス感のとれたモデルであることを実感可能。 マニア内では歴史的名作と言われる、10への布石を感じるモデルと言えるでしょう。 |
モデル名 |
Puma Faas 300 プーマ ファース 300(Dazzling Blue/White/High Risk Red) 2011年発売 |
アウトソール |
前足部には軽量化を実現し、前足部のクッション性も向上させた発泡ラバーであるEver Rideを。 後足部には耐摩耗性に優れた長期耐久性合成素材で成形されたEver Trackを使用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには「自然な走り(Rocker)」、「反応のよい走り(Flex)」、「安定した走り(Groove)」の3要素を重視し、E.V.A.を特殊圧縮したBio Ride テクノロジーを採用。 軽量性に優れたインソールを挿入。 |
アッパー | アッパーには非常に軽量な人工皮革を採用。 |
システム |
C.M.E.V.A.(Bio Ride Tecnology) Ever Ride Ever Track |
歴史背景 個人的感想 |
プーマの考えるナチュラルランニングの最高峰としてBio Ride テクノロジーを発表。 2011年2月、補強材の一切を取り払い軽量というコンセプトをリビルドしたFaasコレクションを発売。 陸上系最速の国ジャマイカにインスピレーションを得て開発されたと言われています。 Faas200、Faas300、Faas400、Faas500、Faas800とクッション性と安定性が増すほどに数字が上がっていくという、分かりやすい形で展開。 その中でもレーシングに対応をするスピードランナー向けが、このFaas300。 足形はレーシングラストの中でも丸みを帯びたカーブドラストを採用。 アッパーは70年代の障害走用スパイクからインスパイアを受けデザイン。 実際に履いてみて、まず軽さに驚きます。 通常、このクラスの軽さになるとクッション性がかなり削られているものなのですが、それを感じさせず両立させている点は素晴らしいの一言。 アッパーもレーシング系のラストながらも丸みを帯びているおかげで、そこまでの窮屈さを感じずに済みます。 欠点をあげるとすれば、アッパーの馴染みが少ない所とクッションが意外と早く落ちていくこと。 この点に関しては、ある程度使ったら、すぐに買い替えるレーシング系モデルらしい特徴ではあるかと。 ちなみに、ドイツのランナーズワールド紙から2011年最優秀新作賞を受賞したことからも、性能がいかにずば抜けているかを証明しているかと思われます。 個人的にもコストパフォーマンスの良さから2011年に購入したモデルの中でも一つ抜けていました。 後追いでも構わないので、何かしら履き比べるべきモデルだと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Wildwood ナイキ エア ワイルドウッド(Black/Pimento-Lt Z Grey-Lt Ghr) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高いブロックパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するヒールエア挿入。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム |
Encaped Heel Air P.U. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1989年。 ACGという冠のついた、初めてのランニングモデルとしてデビュー。 悪路に対応をするトレイルランニングの元祖と言われております。 スペック的にはちょっとだけアッパーに気を遣いました程度で、防水や防塵のための特殊機能が付いているわけではありません。 まずは始めました、という紹介レベルのプロダクトイメージが先行していると思います。 シューズとしては履きやすい感覚。 アウトドアを思考しているだけあって、ヒールが浅い割にはホールド感が良く、アッパーもすんなり馴染むため意外とストレスが少ない印象です。 クッション性も薄めですがフラットな足当りのせいか、そこまで疲れなかったり、少し不思議な気がします。 欠点を上げるとすれば、ミッドソールの塗装でしょう。 写真を見ていただくと分かるように、ガンガン割れます。 アッパーとの剛性バランスが悪すぎるため、すぐに壊れてしまう、というのは致命的かと。 復刻されると往々にして、良いカラーリングが生み出されることが多いので、もう少し堅牢度を高くしてもらえると嬉しいモデルと言えますね。 |
モデル名 |
Adidas T-MAC 6 アディダス ティーマック 6(White/Dark Indigo/Cardinal) 2007年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはノンマーキングラバーを採用。 アウトソール前足部外側には同心円状パターンを。 後足部外側には独特のY字パターンを。 そして、アウトソール内側全体をFORMOTION テクノロジーによる、独立型同心円が確実なグリップを約束してくれます。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション性の高いC.M.E.V.A.と限りなく高い推進力と安定性をもたらすFORMOTION テクノロジーを搭載。 また、中足部全体にトルションシステムを埋め込むことで、安定性の確保と足の過度なねじれを防止。 インソールには復元性の高くクッション性の良いポリウレタンタイプを採用。 しなやかな足ざわりと沈み込むクッション性が体感可能です。 また、通気性の向上のため、土踏まず部分のインソールからアウトソールのトルションシステムに至るまで、シューズを貫くような形で数個穴が開いており、熱気が逃げるような構造となっております。 |
アッパー |
アッパーには足馴染みの良いシンセティックレザーとメッシュパーツを採用。 履き口部分である、内足部と外足部の高さを変えることで内転を抑え、捻挫をしにくい構造となっております。 また、ヒールのインナー部分が踵のくぼみに合わせた形で盛り上がっており、ヒールのフィット感を高め、アキレス腱保護が向上。 動きやすい高さのカットながらも、踵が浮きにくい構造を実現しております。 |
システム |
C.M.E.V.A. FORMOTION Torsion |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2006-2007シーズン、当時H・ロケッツ所属したT-MACことトレーシー・マグレディのシグネチャーモデルとして開発。 新規開発されたFORMOTIONテクノロジーをいかに入れ込み、視覚確認可能な説得力を増すべくデザインされた努力が随所に感じられます。 外観としてはT-MAC 3.5以降の実験性の高い開発から、オーソドックスにフォルム全体が戻った印象。 前作ほどのガッチリ感は薄れたものの、スペック上の観点からみても安定性志向なのは明白で、そこに機動力をいかに付加していくか、という命題に取り組んだモデルだと思われます。 履いた感覚とバランス感覚にフォーカスすると、T-MACシリーズ史上、最高モデルかと。 ソールに関しては独立して機能するFORMOTIONポッドの動きを支えるかのようにトルションが機能する感覚。 しなやかに足の動きについてくる点は、当時どのブランドとも一線を画していたように思えます。 T-MACシリーズの難しかった点でもあるアッパーの幅に関して、きつくもなく、緩くもなく、シリーズ内では一番ゆったり目の設計。 1~3までに魅せた想像を凌駕するデザイン性は無くなったものの、同時期に発売されたシューズの中では半歩ほど抜けていたように記憶しています。 選手としての全盛期の短さとリンクするように、このモデルを最後にシグネチャーモデルとしての展開は終了。 シューズとして非常に良くまとまっているだけに、この系譜の続きを見てみたかったな、と思う名品です。 |
モデル名 |
Jordan Fly Wade ジョーダン フライ ウェイド(Black/University Blue-Copa Blue-Perfect Pink) 2011年発売 |
アウトソール |
アウトソールはAJ23に通じる、指紋型を同心円状に落とし込み、フレックスグルーブを入れ込んだ独自のものを採用。 中足部をくりぬくことで軽量化を促進。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 リアフットにはしなやかなクッション性を誇るビジブルヒールエアを搭載。 リアフットにはクッション性・反発性の高いフォアフットズームエアを挿入。 インソールには柔らかなクッション性と復元性をもたらす、オーソライトインソールを挿入。 インソール下にクッション性豊かなボロンを貼りつけ足辺りの良さを確保。 中足部に大きめのTPUシャンクを差し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を採用。 トウからサイドにかけて、薄いTPUを張り合わせることで、軽量性と耐久性を兼ね備えることに成功。 インナーブーツとアキレス腱パットが高いフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Phylon Forefoot Zoom Air Visible heel Air Max unit TPU Shank Plate OrthoLite sockliner Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2010-2011シーズン、M・ヒート所属のドウェイン・ウェイドのファーストシグネチャーモデルとして登場。 コンバースから満を持してジョーダンブランドに移籍し、開発されたのがこちらのモデル。 デザイナーはKobe 6やHyper dunkを手掛けたTom LuedeckeとジョーダンブランドのクリエイティブディレクターであるMark Smith。 ブランドの顔となるべきモデルの開発とあって、かなりの熱量が注がれたらしく、前例を超えるべく製作が進んだと言われております。 その結果、ジョーダンブランドとして過去最軽量のモデルとしてローンチ。 13オンスという数字は、Air Jordan 2011の14.6オンスという数字から比較しても、かなり軽量化が促進されたと言っても過言ではないでしょう。 シューズとしてまず感じることは安定感とバランスの良さ。 アッパーが軽量化された分、ソール周りももちろん軽量化されているわけですが、クッション性の配分が良くでいている印象。 個人的にはこのビジブルヒールエアがポイントになっているのではないかと。 これがフルレングスズーム辺りだと、このバランス感が出たかどうか、は若干怪しい気がします。 そう言った意味で、軽量化が促進されたからと言って、クッション性能が削られているわけではなく、あくまでもアッパーとのバランス感から来ているものだと直接感じることが出来ます。 またフィット感も高いため、扱いやすさも上々と言えるでしょう。 一方でAir Jordanの系譜か?と言われると少し違う気も致します。 バランス感から来る印象を述べると、90年代から続くUptempo系軽量モデルをひたすらブラッシュアップした感覚。 そういう観点からみると非常によくまとまったモデルだと思います。 |
モデル名 |
Adidas EQT Support Running アディダス エキュイップメント サポート ランニング(Runwht/Gergrn/Lead) 2010~2011年復刻版(?) |
アウトソール | 部位によって、形状を変えた独自のブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を発揮するP.U.を使用。 ヒールには柔らかなクッションを発揮するSoft Cellを搭載。 中足部に埋め込まれたTorsion Systemが足の過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いメッシュとスエードのコンビを採用。 サイドから伸びたTPU Supportパーツが高いフィット感を提供。 |
システム |
P.U. Torsion System Soft Cell TPU Support |
歴史背景 個人的感想 |
1991年、無駄を極力省き、アスリートに必要な要素のみで構成するというコンセプトの元、発表されたのがエキュップメントシリーズ。 そのランニングモデル第一弾モデル。 作りの方向性としては、それまでのフラッグシップモデルであったZXシリーズの作りを継承し、無駄を省いている印象。 実際ソールのクッション感覚はZX8000辺りとほとんど変わりません。 サイドから伸びたTPUパーツの関係上、かなりフィット感が高く、ネーミング通りサポート性に優れたモデルといえます。 反面、トゥのボックス部分が狭く、甲も低いので、典型的な日本人の足形にはかなり辛いものがあるかと。 アッパーの構成を削って、素足感覚を追求していく、という方向性が見えるため、今振り返ってみると、その後のフィーツーウェアにつながる前段階のコンセプトというのがなんとなくわかります。 2012年現在、mi adidasにて展開をしていることからも世界レベルでの人気は高いことを証明。 しかしながら国内ではテクノロジー的な押しが弱いため、当時ほとんど記憶に残らなかったのも事実。 レトロ以上ハイテク未満という過渡期感が詰まったモデルゆえ仕方が無いのかもしれません。 国内ではmi adidasを利用しておしゃれなカラーリングで一足作ると差がついて良いかもしれませんね。 |
モデル名 |
Reebok Answer 11 リーボック アンサー 11(White/Blue) 2007年発売 |
アウトソール | アウトソールにはドッドパターンとドレッドパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するC.M.E.V.A.と薄いクッション材ながら抜群の衝撃吸収性を誇るDMX Foamを搭載。 インソールにはクッション性の高いボロンを入れ込むことで足への負荷を軽減。 ミッドソール中足部からヒールにかけて伸びたTPUシャンクプレートが安定性と足の過度なねじれを防止してくれます。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティック素材のコンビを使用。 シューレースと連動した甲のストラップが好みのホールド感を提供し、全体を包み込むインナーブーツが高いフィット感を保持。 |
システム |
C.M.E.V.A. DMX Foam Poron Insert |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2007-2008シーズン前半戦、当時D・ナゲッツに所属したI・アイバーソンのシグニチャーモデルとして発売。 前年度フィラデルフィア・76ersから移籍し、NBAだけでなく、シューズ市場でも懐疑的な状況の中で発売されたのがアンサーシリーズ11作目のこのモデル。 「Question」(疑問)に対し「Answer」(答え)という流れを持ってくるのが通例だったシリーズにおいて、発表順序が逆になったというのが珍しい点。 (NBA2007-2008シーズン後半戦にQuestion 3を着用) シーズンを通して着用しなかったこともあって、エポックメイキングなモデルのはずが、インパクトに欠けたことは否めません。 シューズとしての印象も同様で、個人的にはかなりぼんやりとした感覚。 前作アンサー10が弾むようなクッション性とポンプの特徴を併せ持ったモデルだったのに対し、ソール周りの重心が重く、ベロクロがあるにも関わらずフィット感にゆとりがかなりある、というチグハグさが目立つ出来ばえ。 実際には初代Questionと12g(US=9 比較)しか違わないことを考えても、やはり設計バランスが問題だったのではないかと。 後半戦に着用した、Question 3が軽量性にベクトルを振っていたこともあって、余計に重量感が浮き彫りになってしまったとも言えるでしょう。 逆説的に捉えれば、従来のアンサーシリーズに比べ、安定性が高くさらに幅広でゆったりしている、とも取れるわけで、評価の難しいところではありますね。 年数も経ってませんし、興味のある方は検証をしてみてもらえると面白いモデルかもしれません。 |
モデル名 |
Nike Air Force 3 Hi Premium ナイキ エア フォース スリー ハイ プレミアム(White/Black-Baroque Brown) 2005年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンとブロックパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するヒールエア挿入。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム |
Encap Heel Air P.U. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1988年、前作より二年の時を経て大々的に発売。 チームカラーに合わせ、多種多様なカラーリングが展開され、インサイド系シリアスプレイヤーに愛されました。 当時新たな試みとしてリミテッドカラーが展開され始め、エアウインドランナーなどを巻き込んだEscape カラーが登場。 (今でいう企画物の走り) リミテッドということで、数が少なかったこと。 こういったブラウン系のカラーリングを落とし込んだバスケットボールシューズが無かったこと。 そういった要素が相まって、90年代国内ナイキバブル時はかなりの金額で取引されておりました。 2005年にマニア待望の復刻を遂げるわけですが、セールス的には今一つの結果に。 パック物が乱発されていたことと、流通量が多かった割には、当時を知るマニア層以外購入に至らなかったのが原因だったようです。 履いた感覚は見たまんまのドッシリ感。 ソールが分厚くポリウレタン特有のクッション性がよくわかる作りです。 また、ホールド感を向上させるために、シューレースがアンクルのかなり高い位置まで通っているため、ジャスト目に履かないと変な箱っぽさを感じて、良さを体感できないと思われます。 見た目以上に幅は広いのも、その辺りを助長しているようですね。 シューズとしてかなりゴツイので合わせるのが難しいモデルではありますが、80年代末の過渡期を味わうには丁度良いモデルではないでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Air Penny 3 ナイキ エア ペニー 3(Black/Black-Varsity Royal) 2008年復刻 |
アウトソール |
アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだ、緩やかな同心円状パターンを採用。 ミッドソールとの間にカーボンファイバープレートを挿し込むことで過度な捻じれを抑制。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットズームエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーにはメッシュ、天然皮革のコンビを採用。 サイドアッパーにはポリウレタンを成形することで高い剛性と縫い目の無くすことを両立させたポジット素材を使用。 |
システム |
Phylon Carbon Fiber Plate Forefoot Zoom Air Multi Chamber Air Foamposite |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズンにオーランド・マジックに所属していた、アンファニー・"ペニー"・ハーダウェイのモデルとしてデビュー。 間に伝説的モデル、Air Foamposite Oneを挟んだことから変則的になったものの、サードモデルという触れ込みで1998年スプリングカタログより展開。 国内ではナイキバブル末期にあたり、ほとんど注目されることが無く、いつの間にか無くなっていった印象が。 選手としても怪我で欠場する機会が多く、選手の威光によるマーケティングが不発に終わった点も理由としてあげられると思います。 シューズとしては、ペニーシリーズ屈指の出来栄え。 前作から引き継がれた、Foamposite テクノロジーを使用したことでアッパーの剛性とフィット感が秀逸。 アッパー全体を覆うわけではなく、サイドからのフィッティングのみに使用したことで、屈曲、通気性、重量と言った部分が犠牲にならずに済んでいる点が見逃せない部分でしょう。 クッション性に関しては、搭載位置の問題なのか、フォアズームのプニプニ感はないものの、バランスが良く、足に優しい感覚。 基礎設計的には現代でもギリギリ使用可能なクオリティーだと思います。 近年、House of Hoopなどが別注をかけることで、再評価される兆しはあるものの、全体としては歴史に埋もれたモデル、という印象はぬぐえません。 とはいえ、隠れた名作ですので、履いてみる価値はあると思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 14 Retro エア ジョーダン 14 レトロ(Black/Real Pink-Met Silver) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 クッション性・反発性の高いフルレングスズームエアを内蔵することで、接地感とクッション性を両立。 クッション性豊かなボロンを入れ込んだインソールを挿入。 中足部に大きめのTPUシャンクを差し込むことで過度な捻じれを防止。 TPUシャンク内側に通気口をあけることで、蒸れを軽減。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を採用。 ライナーに復元性の高い素材を使用することで、フィット感を向上。 アンクル部分の高さを内側と外側で変えることで、内転を抑え、捻挫をしにくい構造となっております。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate Foam-backed collar lining |
歴史背景 個人的感想 |
歴史は前回エントリーを参照。 こちらのカラーリングは海外のみで展開された、Woman'sのビッグサイズとなります。 履いた感覚で言うと、接地感を保ちつつ、ズームエアの恩恵をギリギリまで引き出している印象。 ソール周りの感覚は、今現在のハイテクとそこまで遜色がないと思います。 幅も前作AJ13からの流れでゆったりめ。 ただ、個人的に合わなかったのがアッパー。 アンクル部分のエンブレムがどうしても、くるぶしに当たり、長時間歩いていられなかったのが残念なところ。 外側アンクル部分のライナーがかなり固く調整されているのも、個人的には合いませんでしたね。 オリジナルではかなり騒がれたメモリーフォーム機能もレトロではそこまで感じられず。 この辺りの情報は判断しかねる部分ではあります。 合う人には最高のスペックで、合わない人にはとことん合わないモデルである、というのが個人的な見解です。 せっかくなので、そのうちローカットも復刻してもらいたいと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 14 Retro エア ジョーダン 14 レトロ(White/Black Forest-LT Graphite) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 クッション性・反発性の高いフルレングスズームエアを内蔵することで、接地感とクッション性を両立。 クッション性豊かなボロンを入れ込んだインソールを挿入。 中足部に大きめのTPUシャンクを差し込むことで過度な捻じれを防止。 TPUシャンク内側に通気口をあけることで、蒸れを軽減。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーを採用。 ライナーに復元性の高い素材を使用することで、フィット感を向上。 アンクル部分の高さを内側と外側で変えることで、内転を抑え、捻挫をしにくい構造となっております。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate Foam-backed collar lining |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1998年 Holiday カタログより展開。 ジョーダンが引退をするということで、急遽差し込むようにお披露目をされたのが、NBA1997-98シーズン・プレイオフのファイナル。 短い期間ではありましたが、このモデルを着用して2度目の3連覇を達成したことで、マニアの記憶に残るモデルとして認知。 高熱を出しながらも優勝を決めたシュートを「Last Shot」と讃え、特にUSAでの人気は凄まじく、復刻ごとに並びが出るほど。 オリジナル当時、国内ではナイキバブルが収束に向かっていたため、そこまでの注目を集めることがなく場所によってはセールに掛ることも。 定価22000円というのは価格設定的にもきつかったように記憶しております。 ミッドカット5色、ローカット3色、と非常に展開数が多く、AJ2以来(デザイン違いのAJ11を除く)の純粋なローカットが展開されたのも、このモデルの特徴と言えます。 デザイナーはもちろんティンカー・ハットフィールド。 デザインソースとして、マイケルの所有するFerrari 550 Mをモチーフに起案。 サイドアッパーのラインはエンジンの形状。 内側に入れ込まれた排気口はフロントエアダクト。 ミッドソールの形状はフロントフェンダーとライト。 サイドエンブレムはフェラーリエンブレム。 ヒールパーツはタイアの形状、といたるところに落とし込まれているのが特徴。 またミッドソールの構想として、スポーツカーの様にロープロファイルに設計され、低重心のシャーシに仕上げております。 これが後のAJ23のベースになることを考えると、非常に良く考えられた基礎設計だったと言えるのかもしれません。 こちらは国内では展開されなかったカラーリング。 グリーン系のカラーはなかなか市販されないため、復刻後即、飛びつきました。 ただし、プラパーツが経年劣化で黄ばみやすかった点は残念なところ。 この名配色を見るにつけ、AJシリーズでもう少しグリーン系のカラーが増えても良いように思います。 |
モデル名 |
Nike Air Footscape Woven 360 ナイキ エア フットスケープ ウーブン 360(Black/Classic Green) 2006年発売 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高いワッフルパターンをエアのふくらみに合わせ、最適なグリップを発揮するよう戦略的に配置。 |
ミッドソール |
ミッドソールには従来のポリウレタンやE.V.A.素材を全く使うことなく、Airのみで構成された360°Airを全面に搭載。 ペバックスケージにより過度なねじれを防止し、安定感を高め、その上前足部の屈曲性を損なわないような加工が施されております。 |
アッパー | アッパーには柔らかなスエードとウーブン素材を採用。 |
システム |
360°Air Pebax cage |
歴史背景 個人的感想 |
こちらのカラーリングは、2006年、360°Airを使用したスカルパックの一環で発売。 元々、コンフォート色の強いモデルだった、フットスケープ ウーブンを無理やり360°Air化したのは、素直に言って失敗。 ただでさえ腰の強いクッション性の360°Air Soleに、ふにゃふにゃのアッパーに合わせても、ソール周りに重量配分が行き過ぎて、履いていても、なんだか重りが付属しているような感覚。 これでフィット感の高いアッパー素材や造りであれば、少しは軽減されたかもしれませんが、このアッパーではどうあがいても無理。 無理やり感、バランスの悪さ、360°Airをどうにか普及させたいという企画だけが先行した感じ、全てをひっくるめて、非常に残念なプロダクトだと個人的に思います。 このアッパーにはロープロファイルかつクッション性豊かなソールが合っていると思うので、そういった形でちゃんとリリースしてくれれば良いな、と強く願います。 |
モデル名 |
Air Jordan 9.5 Team エア ジョーダン 9.5 チーム(White/Black-University Blue) 2007年発売 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いDNAパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 安定したクッショニングを誇るフルレングスエアを挿入。 インソールにはボロンを張り合わせた厚手のものを採用。 中足部にTPUシャンクプレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーを採用。 インナーブーツが高いフィット感を。 ライナーに復元性の高い素材を使用することで、足首の快適性を実現しています。 |
システム |
Phylon Full Length Air TPU Shank Plate Foam-backed collar lining |
歴史背景 個人的感想 |
2007年1月、カレッジ系バスケットボールシューズとして発売。 その名の通り、AJ9とAJ10を掛け合わせて作られたマッシュアップモデル。 見た感じAJ9の方に比重を置いたデザイン性であると思います。 カレッジ系モデルとして発売されたものの、Jordanブランド契約選手が一時期軒並み着用。 数々のPEが作成され、一部が超限定流通で販売されたことを考えると、力の入ったモデルであったことが伺えます。 シューズのバランスは、この手のモデルにしては悪くない印象。 アッパーがプレーンな割にはインナーが凝っているため、ここでバランスをとってる感覚。 ソール周りに関しては、ミッドソールではなく、アウトソールが若干硬いため、好き嫌いが出るのではないかと。 サイドまでラバーが巻き上がっている点が、多少なりとも関係している気がします。 カラバリが非常に多かった割に、二次市場でも最近は見られないため、希少化してる感が。 安く手に入れれそうなら、毛嫌いせずに履いてみると面白いと思います。 |
モデル名 |
Jordan 23 Classic ジョーダン 23 クラッシック(Black/Emerald Green-White) 2006年発売 |
アウトソール | ブロックパターンと同心円状パターンを組み合わせた独自のものを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 インソールには厚手のクッション材を入れ込んだ特殊なものを挿入。 |
アッパー |
アッパーには特殊なシンセテック素材にシームレス加工を施したものを採用。 ライナーまでワンピースのレザー張りにすることで、上質さと足入れの良さを確保しております。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
2006年中盤から展開されたライフスタイル系モデルです。 ワンピースアッパーにAJ3と同じソールユニットということで、初めは何一つ気にならなかったのですが、このカラーリングに惚れて購入。 リップストップ系のアッパーとエメラルドグリーンの色目が奇麗だと思います。 同時期に復刻されていたAJ4が定価$115ということもあり、なんでこんなシンプルなモデルが$110もするんだ?と不思議だったのですが、履いてみて初めてわかる素晴らしさ。 正直、何も期待をしていなかったのですが、ライナーを触ってびっくり。 縫い目を無くすように張られた、内張りレザーとそれに合わせレザーが張られたインソール。 これがなんとも快適な履き心地を生み出しています。 ソールがAJ3と同ユニットながら、全体のバランスが良くまとまっているのを感じます。 逆に弱点をあげると、インナーが豪華なのは嬉しい点なのですが、言い換えると蒸れやすいため、日本の夏場には向かないかな、と。 後はワンピースアッパーなので内部が広く、個人的にはワンサイズ下げても良かったかな?と思いました。 あまりにも地味なためアンテナに引っ掛かりにくいモデルではありますが、ちょっとそこまで、といった際に使うにはもってこいのスペックだと思いますね。 |
モデル名 |
Air Jordan 7 Retro エア ジョーダン 7 レトロ(White/French Blue-Flint Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | 独特のフレックスグルーブを入れ込んだ安定感の高いオクトパスパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 インナーにハラチフィットシステムを採用することで抜群のフィット感を提供してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System |
歴史背景 個人的感想 |
2002年の初回復刻時に発売された、オリジナルでは展開されていないカラーリングです。 フレンチブルーとして発売されましたが、配色といい、色の組み合わせ方といい、ジョーダンの母校であるノースカロライナ大学を彷彿とさせる仕上がり。 オリジナル当時はチームカラーの関係上、発売されることのなかった配色が展開されるのは嬉しいところ。 派生、派生と揶揄されますが、楽しみ方のツボを押さえていれば、問題はないように個人的には思います。 シューズとして面白い点は、オリジナルでは展開されてなかった、全体がシュリンクレザーのアッパー。 スムースレザーと違って、シューレースを締めると、しわが引っ張られ、独特の表情を浮かべます。 少しでもスッキリ見せるために平紐に交換してますが、これでオリジナルと同じ低めのスラッとしたフォルムなら更にカッコよかったのではないかな?と思いますね。 淡い色目が合わせにくいように感じますが、意外とボトムを選びません。 そつなく使い勝手の良いカラーリングと言えるでしょう。 |
モデル名 |
Nike Air Max Light ナイキ エア マックス ライト(Black/White-Bright Cactus-Orange Blaze) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはストレートパターンとワッフルソールのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはポリウレタン素材とファイロンのコンビを採用。 (ファイロンと言われていますが、現在のファイロンとは違うと思われます) リアフットには柔らかなクッション性を誇るビジブルヒールエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー | アッパーには天然皮革、シンセテックと通気性の高いメッシュのコンビを採用。 |
システム |
P.U. Phylon Forefoot Air Visible Heel Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1989年スプリング、二代目Air Maxとしてデビュー。 とはいえ、2の冠はつかず、軽量化でシリアスランナーに更に対応をした、という意味を込めて「Light」と命名。 ストイックな出生にちなんでか、歴代の「Light」モデルは全て、無駄をそぎ落としたアスリートスペックとしての系譜を描き出すことになります。 外観としては次作3に通ずる、プラパーツ使い。 そして軽量化のために素材を変更して、前後分割されたミッドソールに特徴を感じますね。 シューズとしては、やはり初代の延長上にあることを感じさせる出来栄え。 素材の関係上、初代よりも弾力性のあるミッドソールに仕上がっています。 アッパーに関しては、甲が低めでトウ周りが若干狭いので、サイズには少し注意が必要かと。 履き手によってはプラパーツのあたりが出る可能性がありますね。 歴代エアマックスモデルの中でも、地域によってかなり温度差のあるモデルとして挙げられ、ヨーロッパでは2007年以降は定期的に復刻しているため、美色が多く、高い定着度を誇ります。 一方国内では、90年代半ばのナイキバブル時もどちらかと言えば、マイナーな存在だっただけに、なかなか取り扱いが少ないのが玉にきず。 歴代の「Light」も別注・復刻ベースとしては面白いモデルだと思いますので、何かしらの形で認知されて欲しいシリーズの一つと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Adidas Gazelle Vintage アディダス ガッツレー ヴィンテージ(Ruby/White/B.Bird) 2006年復刻版 |
アウトソール | 安定したグリップ性を誇るドッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.をラバーで内封。 使ううちに足裏の形になるレザーインソールを挿入。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1968年、トレーニングシューズとして発売。 サッカーやハンドボールを中心として、競技の用途問わず使用され、幅広く人気を博すことに。 年式を経て、インドアモデルは「ガッツレー インドア」に派生。 また、このモデルをベースに開発されたモデルが非常に多かった事を考えると、いかに当時としての完成度が高かったかを物語っているかと思います。 命名の元となったのは、「鹿革(ガゼル)」をアッパーに採用したことから。 地方によって、呼び名が異なり、混乱をしていましたが、国内ではドイツ語読みのガッツレーに統一。 カルチャー的側面としては、80年代末から90年代初頭にかけて、UKのクラブシーンを中心として現行の形状がブレイク。 国内では、年代別に形状や生産国が違う事から、ヴィンテージシーンで重宝され、程度の良い物に関しては現在でも高値を保持。 ヴィンテージ系とクラブ系の異なるカルチャーから支持されたことで、全体の支持層が拡大。 現在に至るまで、不動の人気を誇ることになります。 形状を換え、常に復刻をされているモデルではあるのですが、こちらは原型とも言える、1968年当時の型。 ヒールタブや短めのタンなど、当時らしいディティールが満載。 インソールも加工されていないレザー張りなので、靴下が粉だらけになる点など、ヴィンテージ好きにはたまらない仕様となっております。 履き心地に関しては、論ずるレベルでは無いでしょう。 当時のスペックらしいダイレクト感のある履き心地です。 利点としてはレザーインソールが足裏にくっ付く感覚なので、元々の軽量アッパーと相まって、フィット感と屈曲性はかなり秀逸。 また、見た目とは裏腹なゆったり設計。 これは現行のガッツレーとの大きな違いかと思われます。 発色が綺麗なので、コーディネートに取り入れやすいのもポイントでしょう。 シンプルすぎる故、購入時のリストにあがりにくいモデルではありますが、一足持っていると何かと助けてくれるモデルであることは間違いないですね。 |
モデル名 |
Nike LeBron 8 P.S. ナイキ レブロン 8 P.S.(Black/Sport Red-White) 2011年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだDNAパターンを採用。 中足部にグラスファイバープレートを差し込む事で、過度なねじれを防止 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を発揮するファイロンを使用。 フォアにはフォアフットズームエアを。 リアには180°マックスエアを挿入することで、バランスの良いクッション性を発揮。 インソール下にボロンを張り合わせることで、足当たりの良さを実現。 |
アッパー | アッパーにはシンセティック、メッシュ、TPUを熱加圧処理にてワンピースに融合し、通気性、サポート性、軽量性の全てを兼ね備え、縫い目そのものを排除する、「ハイパーフューズ」テクノロジーを採用。 |
システム |
Phylon 6mm Forefoot Zoom Air Air Max 180 Poron Inserts Hyperfuse Upper Composite Construction Glass Fiber Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2010-11シーズンプレイオフ、マイアミ・ヒートに所属するスーパースター、レブロン・ジェームズのシグネチャーモデルです。 このシーズン、8、V/2、と通算3作目としてプレイオフを通して着用していたのがこのモデル。 デザイナーはアルファプロジェクトで有名なデザイナー、Jason Petrie。 開発者は次作でも指揮を取ることになる、Ben Smith。 開発のコンセプトとして、安定性を保持しつつ、いかに軽く出来るかに標準を定めたと言われております。 実際に8、V/2と比べ、エア部分が半分となり、アッパーがハイパーフューズに変更されたことで、全体としての軽快感を感じる出来栄え。 とはいえ、前2作があまりにも重量があっただけ、という見方も出来るため、一概に評価をしにくい部分ではあります。 履いた感覚としては、ハイパーフューズと機動性を重視したエア配置になったことで、スペック的にもバランスがとれている印象が。 初め足入れをした瞬間、全体を一体成型している関係上、硬さを感じますが、足に熱を帯びてくると、徐々に柔らかく感じる不思議な感覚。 ハイパーフューズと謳っているだけあって、通気性も良く、まさしく次世代のアッパーというに相応しいテクノロジーかと。 一方で、足馴染みと言う点においては一切期待できないのは、テクノロジーの方向性としてどうしようもない所。 履き手によって、合う合わないがハッキリすると思います。 ソール周りのバランスが非常に良いので、シグネチャーという点を切り離して一度足入れをしてみてほしいモデルと言えますね。 |
モデル名 |
Nike Air Max Plus Leather ナイキ エア マックス プラス レザー(Black/White/Varsity Red) 2006年復刻 |
アウトソール |
アウトソールにはグリップ性の高いワッフルパターンを採用。 中足部にTPUを入れ込むことで過度な捻じれを防止。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 フォアフットには従来のフォアフットエアの3倍以上もの衝撃吸収性を誇るビジブルフォアフットエアを挿入。 リアフットにはクッション性と安定性を両立させたチューンドエアを搭載。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革とシンセティックのコンビを採用。 |
システム |
Visible Forefoot Air Phylon Tuned Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1998年10月、フットロッカーグループ「型別注」のモデルとして発売。 当時最先端の技術を導入して開発されたチューンドエアをインラインモデルではなく、型別注モデルに先行して搭載した事。 そして流線型のフォルム、流通量の少なさから、希少価値が高まり、エアマックスとして久々にヒット。 国内スニーカーセレクトショップがこぞって輸入し、それなりの高額な流通だったにも関わらず、完売が続出。 結果、インラインにも加えられ、一時的なブームを生みました。 以後、度々海外でのみ復刻。 特にUKでの人気は未だに凄まじく、footlocker UK系列では継続的に販売。 国内における95のような定着具合といっても過言ではないでしょう。 履いた感覚としては、チューンドエアに内蔵されたサスペンションパーツ(ペバックス半球体)が独特の張りを生み出しているのを感じるかと。 復元力の強いパーツゆえに硬く、クッションの返りが強いため、好みの別れるシステムだと思います。 重量感は軽くもなく、重くもなく、と言った中庸。 スピードシューレースながらもトップホールはアッパーに開いているのでフィト感の悪さを感じる事は無いと思われます。 問題を一つあげるとすれば、サイズ調整が難しい点でしょう。 トウ先にTPU補強が入っている事。 そして、甲が若干低く、トウボックスが狭い事を考えると典型的な日本人の足にとっては優しくない作り。 履き手によっては、ハーフサイズアップをしなければ、きついと思われます。 この使い手を無視したかのようなスペックが、未だに消費者を魅了していることも事実。 扱いづらいスポーツカーのような不思議な魅力のあるモデルと言えますね。 |
モデル名 |
Nike Air Go LWP ナイキ エア ゴー ライト ウェイト パフォーマンス(Black/Varsity Royal/White) 2011年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 (カタログ表記上はファイロンになっていますが、オリジナルにおいて加水分解をしているものが大多数ですので憶測ではありますがポリウレタン素材と表記させていただきます) リアフットにはローインパクトエクセサイズにおける衝撃を最大限に吸収するロープレッシャーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るテンシルエア・・・現在のフォアフットズームエアを封入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで軽量なデュラバックとメッシュのコンビを採用。 ダイナミックストレッチスリーブが高いフィット感を提供。 |
システム |
P.U. (Phylon) Forefoot Zoom Air(Tensile Air) Low-Pressure Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1995年のSSカタログに掲載。 Flight カテゴリーのトップレベルモデルとしてデビュー。 当時売り出し中だった、O・マジック所属のアンファニー・"ペニー"・ハーダウェイを中心としたガード系選手が多数着用し、人気機種に。 国内ではナイキバブル前夜のタイミングだったこともあり、国内正規展開の2色のみならず、海外で展開されていたカラーリングが流入。 飛びぬけたプレミア価格をつけたわけではありませんが、競技使用を中心に消費されたように記憶しております。 スペックとしては非常に軽く、ソール周り以外は本当に華奢な印象。 クッション性能そのものは高くなく、フォアに入れられたズームエアもそこまでのダイレクト感はありません。 ロープレッシャーエアの形状を考えても、あくまで前のめりになることを前提とした作りであることを実感すると思います。 また、トウ周りが狭いため、幅のある方はフィッティング的に難しい部分があるかと。 ハイテクモデルとしては減点材料が多いモデルではありますが、それを差し引いても、ソリッドな雰囲気を醸し出すデザイン性は秀逸であると言わざるを得ません。 個人的には当時のPEカラーもついでなので復刻して欲しいと願いますね。 |
モデル名 |
New Balance M990 D Width ニューバランス M990 Dウィズ(Brown) 2006年発売 |
アウトソール |
アウトソールには屈曲する部分に大きな溝を入れ込み、フレックスグルーブを細かく入れ込んだ独自のパターンを形成。 踵の削れ易い部分には耐久性を高めたN duranceを使用。 |
ミッドソール |
んだC-CAPフォアフットパートとENCAPウェッジ、そしてビジブル化を成功させたABZORBを挿し込み、ハイレベルで融合させた一体成型ミッドソールを採用。 TPUヒールカップ(C.R.)が高いフィット感と歩行の際のオーバー・プロネーションとオーバー・サピネーションを制御。 インソールには立体成型カップインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには高い通気性と軽量性を誇るメッシュとしなやかで抜群の足なじみを誇るピッグスキン・スエードを使用。 アッパー随所にリフレクティブマテリアルを散りばめ、夜間走行を想定。 |
システム |
C.R. C-CAP ENCAP ABZORB SL-1 |
歴史背景 個人的感想 |
海外のみで展開をされた、M990のアッパーにM991のソールを貼り付けた、なんちゃってアップデートモデルです。 あまり詳しい事情はわからないのですが、USAのみでの流通を目的としたものだと言われております。 まず最初に気になったのは、シューズとしてのバランス。 通常パーツの寄せ集め的モデルは、気をてらう事を第一としているため、往々にしてバランスが悪く、履いていて疲れることが多い、というのが個人的な経験則。 恐る恐る一日中履いてみると、クッション性、フィット感共に秀逸。 矯正靴から始まったメーカーがヘタなモノづくりをするわけがない、とは頭の片隅にあったとしても、このバランス感には正直ビックリいたしました。 メッシュ部分を広く取りつつもフィット感を犠牲にしないために、つま先から甲までのトウ周りが代を重ねるごとに低くなっていく990番台において、M990のアッパーパターンは緩すぎる事も低すぎる事もなく、日常的な使用において丁度良いスペック。 M990の生産中止後をひも解いてみると、アッパーパターンはウォーキング系モデルに流用され、そちらの方面でも評価されたわけで、ある意味必然と言えば、必然だったような気も。 M990に比べ、更にスペックの上がったM991のソールと相まって、個人的には目から鱗でございました。 当時、USAで多色展開されたため、現在でも時折見つけることも。 手ごろな値段で取引されているようなので、一足お気に入りの色を玄関先に出しているだけで重宝すると思います。 |
モデル名 |
Red Wing Iron Ranger For Brooks Brothers レッド ウィング アイアン レンジ ブルックス ブラザーズ別注(Antique Brown) 2011年発売 |
アウトソール | アウトソールにはビブラム社のロガー系アウトソールをグッドイヤー・ウェルト製法にて装着。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション性と吸湿性に優れたコルク。 捻じれと返りをスムーズに制御するシャンク。 ソールとの縫い付けを行うウェルトで構成。 |
アッパー |
アッパーには独特の風合いを持つ、カクタスレザーを使用。 トウには安全のためにレザーを二重構造としたキャップドトウ方式を採用。 踵インナーの足当たりの良さと補強を兼ねて、アウトポケット方式を選択。 革の下部を踵に沿う形として外側から縫付け、踵周りを両サイドから包み込むように補強。 |
システム |
Vibram Sole Capped Toe Out Pocket Good-Year Welt Construction |
歴史背景 個人的感想 |
2008年、レッド ウィング社は自社のルーツでもあるミネソタ州で19世紀後半に働いた鉱山夫の足元からヒントを得て、このモデルを開発。 ミネソタ州スペリオール湖付近が特に鉄鉱石の埋蔵量が多く、その地域を「アイアンレンジ」と人々が呼んだことから、転じてブーツ名としました。 当時のディティールを追及して製造をしているため、クラッシックな特徴のスペックが随所に。 キャップドトゥ方式はつま先に鉄板の入ったスチールトゥがまだ開発されておらず、安全のために採用。 壊れやすい踵周りを補強し、その上快適にしなければならなかったため選択されたアウトポケット方式もクラシカルな手法と言えます。 そういった、当時の鉱山夫の要求を満たしつつ、レッド ウィングらしさを落とし込んだこのモデルに対し、アメカジの雄「ブルックス ブラザース社」が別注をかけたのがこのカラー。 通常版のアイアンレンジと大きく違うのはソール。 通常版に装着されているソールはニトリル・コルク・ソールと言って、樹脂にコルクを砕いたものを混ぜ合わせ、軽量化とグリップ性、耐油性を高めたものです。 そのソールをビブラム社のロガー系モデルのオリジナルソールに変更。 通常版に比べ、重厚感を増した出来上がりとなっております。 また、カクタスレザーという聞きなれないレザーを使用し、まさしくアンティーク家具のような色合いのブラウンに仕上げ上品さをかもし出す事に成功。 まさしく大人のブーツといった表情といえます。 フィッテングに関しては、正直この「ラスト#8」と言われる幅は狭いです。 海外別注モデルなので、ウィズがDしかない、というのも問題なのですが、この辺りは履きこんで自分の足型に伸ばしていくしかない、という感じですね。 履き心地に関しては、ブーツの中ではそれなりだと思うのですが、その分重量があるので、一日履くと結構きついです。 グッドイヤー製法の特徴を生かし、コルクが沈み足の形になるまでは我慢という感じでしょうか。 また前述した幅の関係上、厚めのインソールを入れ込むことは難しそうなので、その辺りはフィッティングに研究の余地ありでしょう。 クッション性が高い薄めのインソールで調節するしかないと思います。 総じてブーツとしてのポイントが高く、アイリッシュセッターを通り越した、大人のアメカジを楽しみたい方にお勧めしたい一品ですね。 |
モデル名 |
Adidas Boston Super アディダス ボストン スーパー(Lead/Alu/Poppy/Black) 2003年復刻版 |
アウトソール | 部位によって、形状を変えた独自のドッドパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革と通気性の高いメッシュを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年にハイパフォーマンスランニングモデルとしてデビュー。 (1984年という説もあり) 当時、革新的とも言われたのが4色に塗り分けられたソール。 硬度ごとに4色に塗り分けられていて、適切なクッション性と安定性をもたらしてくれる、という売り文句でございました。 アッパーパターンも凝っていて、縫い目が足にあまり当らないようなカッティングやサポートを含めたDリングなど随所に当時らしさを凝縮しております。 履いた感じとしては、柔らかく、しなやかな印象。 幅もゆったりとしているため、この手のレトロランニングの中では非常に履きやすい部類に属すると思います。 ヌバックの発色の良さや靴としての取り回しの良さは、アディダスというよりニューバランスっぽい要素を個人的に感じますね。 数年に一度、何かしらの形で継続的に復刻をしているモデルなので、ファッションの好みに合わせたカラーリングを取り入れると、より楽しみが増すモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
AND1 Rising Sun Mid アンドワン ライジング サン ミッド(White/V.Red/Silver) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 アウトソールから中足部にかけてTPUシャンクプレートを挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 インナーブーツが高いフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag 2.0 Spring Geometry TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2003-04シーズン後半戦、AND1契約選手が着用したモデルです。 このシーズンのモデルから、最上位機種はクッション性を改善したAir Bag 2.0を採用。 それに伴い、市場へのマーケティングとしてインパクトを残すため、このモデルに関してはド派手なカラーリングを広く展開。 一方でプレーンなカラーリングに関してはセールスが伸び悩んだようで、この白赤もそれに該当。 市場への受け入れられ方がカラーによって、くっきり分かれたモデルだったと記憶しております。 シューズとしてのバランスはクッション性に振っていることもあって、若干ソールとシャンクが重め。 それをインナーブーツの強めのフィット感で調節してる、というイメージでしょうか。 AND1のAir Bagモデルはクッション性能的に、この時期がピークだったように思えます。 欠点を上げるとすれば、インナーブーツのヒールタブが結構厚いので、足が少しだけ前にいく感覚が。 個人的にハーフサイズアップしないとつま先がきつかったです。 もう市場に出てくるようなことは、ほぼありえないでしょうし、出てきてもエア抜けで本来のスペックを味わう事が出来ないと思いますが、当時のAND1の勢いを感じさせてくれるモデルなので安価で見つけたなら、試してみてほしいモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Terminator Low (VNTG) ナイキ ターミネーター ロー (ヴィンテージ加工)(Black/Comet Red-Light Bone) 2008年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | Die-Cut E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年。 様々なPEを輩出したレジェンドの後を継ぎ、カレッジバスケットボール市場向けのチームモデルとしてデビュー。 当時チームカラーとのマッチングを推し進める風潮と学生のころから有望な選手を囲い込もうとするNikeの戦略もあり、有名校のカラーリングを落とし込んだカラーリングを「Be True Your School」というキャッチフレーズの元、プロモーションを推し進め販売。 プロモーションの大部分である7色を担当したDunk Hiに対し、ジョージタウン大学「HOYAS」に向けたモデルとして特殊に展開。 この特殊な展開事情が数の少なさを生み出し、結果古着ブームからNikeバブルにかけてありえないプレミアム価格を叩きだすこととなります。 ジョージタウン大学向けのモデルとは言え、カラバリが無かったわけではなく、他大学の選手用モデルやLowカットも展開。 特にLowカットは当時市販されていながらも、圧倒的な玉数の少なさから、状態さえよければHiカット以上の金額を付けていたことも。 2007年から展開されるヴィンテージシリーズの加工技術を使い、2008年に初復刻。 2003年度に行われた加工無しの初回復刻分ではLowカットの展開がなされていなかったため、時代背景を知るマニアには待望の復刻だったと言えます。 Hiカットの足入れ感が箱っぽいため、それを取っ払うと本当に脱ぎ履きが楽だな、というのが最初の印象。 その分、ターミネーターらしいホールド感がなくなるため、履き味としてはHiとは似ても似つかないと言えます。 履き心地に関しては、この時代らしいダイレクト感のある、ほどほどのクッション性。 御世辞にも良いとはいえません。 とはいえ、とりまわしの良さは十分。 アメカジをベースにしたファッションにガッチリハマることを考えると、やはり時代を超えた普遍性を感じるモデルだと言えます。 |
モデル名 |
Nike Elite (VNTG) ナイキ エリート(ヴィンテージ加工)(Industrial Blue/Metallic Silver-CV Purple) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性とクッション性を兼ね備えたワッフルパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには安定したクッション性を発揮するE.V.A.を搭載。 |
アッパー | アッパーには通気性の高いナイロンと天然皮革のスエードを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1977年に発売。 1975年に稼動し始めたニューハンプシャー州・エクセター直営工場の恩恵をダイレクトに受けたプロダクトとして有名な一品です。 当時トップモデルにおいて、ミッドソールを「硬質スポンジ」から「E.V.A.」にアップデート。 クッション性の良さをアスリートに知ってもらい、大々的に謳ってもらうために、多くの選手にスペシャルメイクアップカラー(S.M.U.)を支給。 当時のカタログではロイヤル/イエローの一色のみの展開だったものの、S.M.U.や地域限定、支社限定など枚挙に暇が無いほどカラーリングが生み出されました。 特にS.M.U.に関しては、前述した直営工場での生産が一役かったそうです。 また権威あるランナーズワールド誌、1977年Racing Flats部門で1位を獲得するなど、その後のブレイクにつながる評価を獲得。 結果、1981年まで生産され続ける息の長いプロダクトとなっていきます。 国内では定価7800円にて販売。 当時の為替相場を考え、比較すれば、いかに高価なものだったかよくわかるかと。 ヴィンテージブームの折には、Made In U.S.A.の名品として雑誌媒体が紹介。 カラーリングが無数にあることも手伝って、高い人気とプレミアム価格を誇りました。 レトロ化は2005年よりスタート。 こちらは2007年から展開されるヴィンテージシリーズの一環としてリリース。 良いのか悪いのか良くわからないほど特殊なカラーリングに魅かれ購入。 長時間着用できるような履き心地ではありませんが、当時の雰囲気を楽しむには良いかと。 現在も何かしらの形で継続生産されているモデルですので、お気に入りのカラーリングを見つけるのも楽しいかと思います。 |
モデル名 |
Nike Air School Force Mid ナイキ エア スクール フォース ミッド(White/Carolina/black) 1996年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 リアフットには高いクッション性を誇るビジブルビッグヒールエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティックのコンビを採用。 メッシュタンが必要な通気性を確保し、ストラップが甲周りのホールド感を向上。 |
システム |
P.U. Visible Big Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
1996年、カレッジバスケットボール向けチームモデルとしてデビュー。 位置づけの関係上、元々チームカラーでの展開が非常に多かったモデルだったものの、時は90年代半ば。 USAチェーン店での別注カラー最盛期だったこともあり、数々の別注ベースとして採用。 AJ11に端を発したパテントブームに乗り、ノースカロライナブルーの色目が爽やかな印象。 このカラーリングはフットロッカーが手掛けたものとなります。 シューズとしては幅もゆったりしていて、90年代らしいポリウレタンのミッドソールにビジブルビッグヒールエアという柔らかめのクッション性。 足入れをしてみると重いかな?という気もしますが、甲周りのストラップがしっかりとホールドしてくれて一体感をもたらすため、気になるほどでもありません。 欠点を上げるとすれば、やはりシャンクの無さだと思います。 とりまわしの良さを重視した作りなのは理解をしたとしても、ガッチリとした台形のソールの割に少し不安定かな?と感じずにはいられなかった点は減点材料。 その点を含めても90年代っぽいな、と思う出来ではあります。 厚くとられたミッドソールはやはり加水分解の憂き目に。 写真の通り、変色をしてボロボロの末路でした。 当時、実用面で潰れた数の方が多いため、知っている人も多いでしょうし、カラーバリエーションが無数に出現したモデルだけに復刻のベースとしても選ばれやすい気も。 いつかマニアックなカラーで復刻が現れると面白いだろうな、と思うモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Vandal HI Canvas ナイキ ヴァンダル ハイ キャンバス(Medium Grey/Obsidian-White) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いキャンバス素材を採用。 ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上させてくれます。 |
システム |
Die-Cut E.V.A. Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1984年。 82年に発売されたAir Force 1の普及版として発売。 ナイロンアッパーで近未来的な素材を使用した「バンダルシュープリーム」 スエードアッパーで純然たるバスケットボールシューズっぽさを全面に押し出した「シュープリーム」 キャンバスアッパーのバスケットボールシューズカテゴリーで当時トップモデルとして打ち出した「バンダル」 コンセプトに合わせ素材、シルエットを変え3種類ほぼ同時に発売。 1984年当時、世間ではブレイクダンスが流行。 メディアに露出した著名人の足元が「バンダルシュープリーム」か「バンダル」だったことから、ダンサーを中心として普及。 一方で80年代後半から徐々に始まったヴィンテージブームの際には、カラーリングの面白さと、古着等との相性の良さからマニアに認知。 ダンス等々の実践使用で消費された数が多く、残存数の少なさからプレミア化。 2002年の復刻までカルトな人気を誇るモデルとなります。 履いた感覚としては、Air Force 1の軽いバージョンといった感じ。 ソールの厚さが全く違う点とキャンバスアッパーという組み合わせは、思った以上に軽快。 一日中履いているとクッション性がきつい部分が出てきますが、それでも期待値以上のバランス感があるかと。 通気性も良いので、夏でもサクッと履けるのはプラス。 欠点をあげるとすれば、キャンバスアッパーゆえの耐久性の低さ。 またサイズを間違えると変なところが当って痛い、というのは頭の中に入れていたほうが良いと思います。 復刻以降、短い期間でカラーバリエーションを多く乱発。 マニアには響いたものの、当時を知らない層にはなかなか受け入れられず、最終的には叩き売りの憂き目にあうこととなりました。 そういった状況を踏まえ、キャンバスの素材レベルを上げるなり、何らかのクオリティを上げて、少量生産をしてくれると嬉しいモデルですね。 |
モデル名 |
Adidas T-MAC 5 アディダス ティーマック 5(Black/U.Red/Black) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールにはノンマーキングラバーソールに変形型DNAパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を誇る、C.M.E.V.A.を全体に使用。 フォアフットには推進力・クッション性を兼ね備えたadiPRENE+を挿入。 リアフットにはインソールを剥いだすぐ下にadiPRENEを搭載。 中足部に組み込まれた、従来のTPUとカエデ材薄板を組み合わせた新型Torsion Systemが足の過度なねじれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材、そして通気性の高いメッシュを採用。 ストラップがサポート性を調節可能。 トウサイドにせり出したTPUが踏ん張りを強化し、ヒール周りの新型Torsion Systemが踵周りを保護。 すべてが解剖学的にフィット感を向上させるよう計算されたスペックとなっております。 |
システム |
C.M.E.V.A. adiPRENE+ adiPRENE Maple Wood Venee Torsion System |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-06シーズン、ヒューストン・ロケッツに所属したT-MACことトレーシー・マグレディーのシグネチャーモデルです。 あまりにも衝撃的かつ実験的だった前作を踏まえ、かなりオーソドックス寄りになったのが今作。 安定性を重視し、機動性をいかに確保できるか、という方向性が見て取れます。 デザイナーはKyle Pulli。 全体的な巻きつけるようなデザインを伝統的な忍者や侍の足元からインスピレーションを受け作成。 機能性の部分においては、レカロ社製バケットシートの機能性を参考ベースに開発。 特にこのモデルにおける実験的な部分といえば、新型トルションシステム。 カーボンファイバーに変わる素材として、木の持つ剛性としなやかさに注目。 車における木目調のインテリアパネルにヒントを得て開発されたといわれております。 実際のところ、思ったほどの結果は出なかったようですが、これは先々につながる実験だったのかもしれません。 シューズとしては見た目以上に重量感を感じない出来栄え。 ストラップ等々駆使しているため、フィット感が良い、という利点が際立っていると思います。 一方で、フォアフットはTPUパーツがサイドにせり出している関係上かなり狭く、個人的にはハーフアップしました。 また、インソールが従来のT-MACシリーズに採用されていた復元性の高いタイプではなく、クッション性の低いタイプだったのも減点。 adiPRENEがインソール下にあることを考えても、もう少しインソールに工夫が欲しかったな、というのが正直なところです。 そう言った意味ではアッパーの方が豪華で、ソールの厚み等々はしっかりあるものの、若干バランスが弱いと言えるかもしれません。 履くのは面倒ですが、クロスベルトの進化系として面白いと思いますので、機会があれば履いてみるのも一興な一品です。 |
モデル名 |
Nike Air Max '97 Classic ナイキ エア マックス ’97 クラッシック(Metallic Silver/Varsity Red-White-Black) 2006年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだワッフルパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、高いクッション性を発揮するフルレングスマックスエア挿入。 |
アッパー | アッパーには硬めのメッシュとしなやかな人工皮革のコンビを採用。 |
システム |
Full Length Max Air P.U. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1997年Fallより展開。 国内で90年代中盤に起こった、ナイキバブル末期に該当。 前作、前前作が値崩れを起こす中、どのくらいAir Max 95に肉薄できるか?で注目されたシューズでもあります。 エアスペックが従来の前後分割式から一変し、フルレングスで可視化されたことで目新しさが増幅。 銀に赤という往年のナイトトラックを思わせるようなカラーリングも手伝い、それなりのインパクトを残したように思えます。 以後、数年に一回定期的に復刻。 復刻の度に、いつの間にか市場から消えてなくなるなど、根強い人気を誇ります。 シューズとしてまず感じるのは、曲がんないなぁと。 フルレングスマックスエアが搭載されたことで、曲げて歩くと言うよりも、ペタペタと平面で接地するような感覚。 アッパーも甲が低く設計され、タン周りも硬めの為、履き始めは大分違和感があるかと。 デザインの問題もあると思いますが、ソール周りが勝ち過ぎてバランスが良いとはお世辞にも言えません。 また着用を続けていくと、メッシュが綻んできやすいのも特徴。 特に無理やり曲がる部分はその傾向が強いようです。 クッションのコシが強いソールなのでオーバーサイズで履くときついと思います。 アッパーとのバランスを考えるとジャスト目が個人的にはお勧めですね。 パーツの問題上、カラーリングが難しかったり、異素材系でなかなか発売されないモデルでもありますが、近年の技術進歩によりアッパーテクノロジーを進化させたモデルが発売されているので、時代が追いついたように個人的には感じています。 そう言った意味で継続して注目をしていたいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Timberland 6 Inch Premium Boot 10034 ティンバーランド 6インチ プレミアム ブーツ 10034(Black Waterproof) 1996年発売 |
アウトソール | アウトソールには生ゴム系クレープソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション性と吸湿性に優れたコルク。 捻じれと返りをスムーズに制御するシャンク。 ソールとの縫い付けを行うウェルトで構成。 |
アッパー |
アッパーにはフルグレイン・ウォータープルーフ・ヌバックレザーを採用。 履き口周りに厚手のパフを入れ込むことでアキレス腱周りの保護とスムーズな使用感を実現。 |
システム |
Creap Sole Genuine Waterproof Nubuck Leather |
歴史背景 個人的感想 |
1973年、完全防水レースアップブーツを誕生させたTimberland社が大ブレイクするきっかけとなった6 Inch Premium Boot。 1990年代中旬に東海岸を中心としたヒップホップファッションが国内に流入し、一躍アウトドアカジュアルが人気となったことで、国内でも多くの場所で取り扱いがスタート。 とりわけ#10061、通称イエローヌバックと呼ばれる品番が圧倒的に人気を博す事になります。 2000年にティンバーランドジャパンが設立され販売チャネルを広げたことで、それまではアウトドア系またはヒップホップ系のみが着用していたイメージから脱却し、一般消費者層にも定着。 以後、ブーツの定番ブランドとして世に知られております。 個人的には当時まずはイエローヌバックを買わなきゃ、と言った風潮に対しアンチの姿勢だった事もあり、ブラックヌバックを選択。 あまり人と被ることも無く、コーディネートがしやすかったため重宝していました。 若かりし頃履き倒しソールがかなり削れたため、何足か買い足すうちに一時的に引退をさせていたのですが、実験的にアッパーの丸洗いクリーニングを行い、まだ十分に使用できる事を確認。 せっかくなので、東京の福禄寿さんへリペアを依頼。 リペアのポイントとしては、本来マッケイ製法のソールなのでシャンク関係がまったく入っていない事もあり、その辺りを改良出来ないか?ということ。 また、履きこんだフィールドブーツという点から脱却させるため、あえてクレープソールに変更してみる、ということ。 クレープソールだとバランスが難しい、とのことでしたが、仕上がりは予想以上で、縫製も美しく、履き味もかなり柔らかくなりました。 クレープソールをこの手のフィールドブーツに使用するなら、このようなシャンクが一枚噛んでないと不安定になる事を体感。 そこそこのお値段が掛かりましたが、それ相応の価値を得られたと個人的には思います。 亜流と言われればそれまでではありますが、こういった楽しみ方もある、ということで紹介をさせていただきました。 |
モデル名 |
Reebok LX8500 リーボック LX8500(Black/White/Carbon Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはオーソドックスなブロックパターンアウトソールを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには安定した衝撃吸収性を誇るE.V.A.を搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性が高くしなやか天然皮革を採用。 踵にTPUヒールカウンターを付けることで、捻れに対する安定性を向上させています。 |
システム |
E.V.A. TPU Heel Counter |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1986年に発売。 ミッドソールの部位によって硬度を変え、履き心地を向上させたモデルとしてデビュー。 国内で本格的に認知されたのは2000年に入ってから。 USAやUKで展開されていたモノが先行で流入し、人気を博したことから、国内でも正規に流通が始まった経緯が。 元々海外での評価が高かったモデルなので、そこそこ色目の展開があったこと。 そして2000年代前半の裏原宿ブーム時のアパレルフォルムにハマりやすいシルエットということで、セレクト系シューズショップやスタイリストがこぞってプッシュし、一気に飛躍。 結果、量販店でも広く扱われました。 まず思うのは、履き心地、フィット感共に優れている事。 この時代の基礎設計及びテクノロジー的に何か特筆すべきものを搭載していない事を考えると、この履き心地にはビックリすると思います。 履き心地の感覚としてはふわっとした柔らかさ。 元来、ふわっとした柔らかなミッドソールは即へたる、というのが方程式みたいなものなのですが、思いのほか長持ち。 欠点を上げるとすれば、履き心地の向上のためミッドソールが分厚過ぎて安定性はいまひとつ、という点。 そして年式によって天然皮革のクオリティーに差があり過ぎて、フィット感に差が出やすいということ。 ミッドソールの色塗りが甘く、ひび割れやすいこと。 踵のReebokと入れられたゴムパーツは確実に取れてしまうこと。 欠点も挙げていけば結構多いのですが、それを差し引いても完成度が高い、と言えるくらいの説得力があるモデルだと個人的には思います。 近年あまり引っ張り出されていないモデルなので、ラグジュアリーな素材で再提案を希望したいところです。 |
モデル名 |
Nike Air Moc ナイキ エア モック(Black/Straw-Black) 2006年復刻 |
アウトソール | アウトソールには丸みを帯びたブロック状の「ナイキリグラインドアウトソール」を採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールそのものは存在せず、アウトソールの上にフルレングスエアを搭載。 その上に通常のペラペラのインソールを挿し込む形状。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ドローコードを引っ張ることでフィット感を調節。 |
システム | Full Length Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1996年Springにデビュー。
アウトドア後のリラックスシューズという位置づけで開発。 発売された時期がナイキバブルまっただ中だったことと、当時雑誌等で推されていた「なんちゃってアウトドア」な風潮とあいまってストリートでもプチブレイク。 ケレン味溢れるモデルが主だったハイテクブームの中で、シンプルなフォルムがアンチハイテク派を含め幅広い層に支持されたこともあって、オリジナル販売後も数年に一回のスパンで復刻をされております。 履き心地としてはフルレングスエア搭載で、ミッドソールそのものが存在しない割にはエア感覚が乏しい事。 そして意外と硬いですね。 脱ぎ履きは見ての通り楽ちんそのもの。 逆にホールド感は無く、捻じれにも弱いため、段差等で不意に足をひねりそうになることも。 ちょっと良いサンダルくらいの位置づけであれば問題ないのだと思うのですが、従来のACG的なイメージで履くとイメージとのギャップを感じるかと思われます。 近年、存在感を無くしつつありありますが、シンプルなだけに低価格でNike iDのカスタムベースに選ばれれば、素材含め面白いことが出来る気がしますね。 |
モデル名 |
Reebok Question 3 リーボック クエスチョン 3(Athletic Navy/C.Blue/White) 2007年発売 |
アウトソール | アウトソール後部には縦へのグリップ性を考慮したドレッドパターンに似た特殊なパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するI.M.E.V.Aと従来のE.V.A.フォームにくらべ約23%の衝撃吸収率がアップするHEXALITEをミッドソール前後に搭載。 サイドまでビジブル化することで、クッション性のみならず軽量性にも一役買っております。 インソールにはウレタンタイプのソックライナーを入れ込むことで高いクッション性を確保。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティック素材を使用。 根元に伸縮性のある甲のストラップが好みのホールド感を提供し、サイドパネルTPUとヒールを包み込むTPUヒールカップが高いフィット感と足の過度なねじれを防止してくれます。 アウトソールまでくりぬかれた通気口、サイドパネルTPUとアッパーのメッシュ部分があいまって、不快なムレを極力排除。 |
システム |
I.M.E.V.A. HEXALITE |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2007-2008シーズン後半戦、当時D・ナゲッツ所属したアレン・アイバーソンのシグネチャーモデルとして発売。 前年度、彼のワンマンチームであったフィラデルフィア・76ersからトレードされ、当時エースとして君臨したカーメロ・アンソニーと共存できるのか? そして彼はチームを勝利に導けるのか?という「Question」(疑問)を再度投げかけられている、という意味で再度ネーミング。 個人成績としては51得点を叩きだすなど好調だったものの、プレイオフではあっさりと一回戦負けを喫し、チームとしての勝利を得る事が出来ない結果となります。 個人成績はさておき、「Question」シリーズも通算で3作目という事もあり、随所に初代からのバージョンアップを窺い知ることが。 シューレース全体をカバーする大きなベルトは縫い目に伸縮ゴムを入れ込むことで好みのホールド感に調節が可能。 通気性と捻じれに対する剛性を両立させるべくベンチレーションホールをTPUパーツに開けるなど画期的な試みが行われています。 重量も初代からの流れを汲んで、見た目以上に軽快感のある作り。 幅も初代同様、ゆったり目の設計。 海外のみで展開されている「Your Reebok」のカスタムベースに当時選ばれたのも、シグネチャーモデルとしての価値観以上に、モデルとしての完成度の高い出来栄えが優先されたからのように感じます。 逆を言えば、シューズとしてそつが無さ過ぎて極端な個性は感じにくい、とも取れるでしょう。 個人的には誰にでも勧めやすい、完成度の高いモデルだと思います。 素材の関係上インソールが加水分解をしてしまうので、その前に見つけて履いてみてほしいモデルですね。 |
モデル名 |
Air Jordan 17 Low エア ジョーダン 17 ロー(Black/Chrome) 2002年発売 |
アウトソール |
アウトソールはジョーダンの好きなゴルフコースをモチーフに配置をしたドレッドパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 フォアフットには推進力と反発性に優れたズームエアを。 リアフットには衝撃吸収性と安定性に優れたチューンドエアを搭載。 大胆にくり貫かれた中足部とミッドソールを弾力性のあるTPUで包み込むことで軽量化を促進。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供。 TPUヒールプレートを別途はめ込むことでホールド性を向上させています。 |
システム |
Phylon Zoom Air Tuned Air TPU Heel Cup Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2001-02シーズンに発売。 当時、ワシントン・ウィザーズで電撃復帰を果たしたシーズンのオールスターにて着用をしたのがこのローカットバージョン。 デザインに関する記述はミッドカットを参照。 シューズとしてミッドカットと比較してみると・・・まずホールド感に関してはミッドカットのズボッと箱の中に足入れをしてホールドするような感覚は薄くなったものの、その分幅の狭さをダイレクトに感じると思います。 袋状に伸びたダイナミックフィットインナースリーブですが、従来のピタッと来るような感覚ではなく、あくまで包んでるだけ、という感覚。 とはいえ、シューレースが意外と足首の奥部分まで入り込んでいるので、緩い感覚は無く、あくまで使用者の好みに締めあげれると言ったところでしょうか。 個人的にはもう少しシューレースホールが多ければ、更に良かったのではないかなと思いますね。 クッション性に関してはミッドカット同様、プニプニ感は一切なく、ダイレクト感とカッチリ感が前面に出ています。 重量構成としてアッパーがミッドカットに比べ華奢になったため、バランスが少し崩れている印象が。 ソール周りが勝ち過ぎているため、若干足裏が重い感覚があると思います。 総じて評価をすると、AJ17が指向している安定感に対して、ローカットならではの機動性をどうにか合わせようとして生み出した苦心作と言ったところでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Air Misson ナイキ エア ミッション(Black/Yellow Gold-Midnight Navy) 1994年発売 |
アウトソール | アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタンを全面に使用。 前足部にはフレキシブルな動きに対応するフォアフットエアを挿入。 ヒールには 豊かなクッション性を発揮するビジブルビックヒールエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなデュラバックのコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供し、ミッドフットストラップが高いホールド感を約束してくれます。 |
システム |
P.U. Visible Big Heel Air Forefoot Air Dynamic-fit inner sleeve |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1994年。 ターフトレーニングを主体としたクロストレーニングカテゴリーのモデルとして発売。 取り立てて誰かが着用したなどという情報は無いものの、Nike社自体がNFLを主体とした市場にかなり力を入れていた事と、クロストレーニングカテゴリーのモデルにしてはシンプルなフォルムに大きなベルトが相まって、ナイキバブル前夜の佳作として人気を集めることに成功。 国内にも並行輸入業者を含め、相当数が入ってきていたようですが、しっかりと完売。 このMidカットが市場から無くなる頃に、USAのみで展開されたキャンバスバージョンのLow Cutが流入。 Low Cut流入時はNikeバブル真っ盛りだった事もあり、キャンバスバージョンこそ記憶に残っている方も多いかと思われます。 こちらのカラーリングはUSA大手チェーンChamps Sportsの別注カラー。 別注に関してはEastbay別注という説もあり、未だに真相がはっきりしていないのが事実です。 (当時の雑誌はどちらかで記載) このカラーリングは希少と言われたのはやはり配色。 当時ヴィンテージ市場で猛威を奮っていたDunkによる紺黄カラー崇拝の風潮が出来上がっており、そこに乗っかる形で希少化。 実際に色目としては紺色というよりも紫色に近い色目なので、そう言った説に対して若干違和感を感じるものの、カラーリングとしてはずば抜けた完成度を誇る事は事実。 発売後、15年以上たった今も、色褪せない不朽の配色と言えます。 モデル自体の履き心地としては柔らかめの印象。 フィット感も良く、使い勝手が良いと思います。 しかしながらこの時代のラストらしく、幅は狭め。 ストラップでカッチリ固定できるのでハーフサイズは上げたいところでしょう。 幅の問題もあって若干ボリューム感に欠けますが、少しスクール感を残したデザインが今時のファッション事情にも十分対応できるモデルだと思います。 個人的にはトレーニング系で一番復刻を希望しているモデルですね。 |
モデル名 |
AND1 Mad Game Woven Mid アンドワン マッド ゲーム ウーブン ミッド(L.Grey/L.Grey/Silver) 2001年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入しTPUで内封。 インソールには衝撃吸収性の高いボロンインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかな伸縮系メッシュを編み込み使用。 余分な縫い目の無いアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減し、屈曲を抜群に向上。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2000-01シーズン、当時ミネソタ・ティンバーウルブスに所属していたK・ガーネットが着用したモデルです。 お披露目はNBA2000-01シーズンのオールスター。 当時、AND1と契約を交わしたばかりで、Westのスターターに選出されていたK・ガーネットが着用し話題に。 シグネチャーではないMad Gameシリーズですが、このモデルに関してだけはK・ガーネットの準シグネチャー的扱いに。 事実、カットの低い通常版ではK・ガーネットにとって足首のホールド感が足りなかったため、彼の使用したモデルにはサポーター的な付属パーツがついていました。 Nikeが先行して販売したWovenアッパーテクノロジーですがバスケットボールシューズカテゴリーにおいてはほぼ皆無だったため、剛性的にどうなんだ?という疑問符が付いて回ったものの、スマッシュヒット。 剛性に関してもメッシュ以上、天然皮革未満といった感じでそこまで悪い印象はありませんでした。 伸縮性のあるアッパーはMad Gameシリーズ史上、一番履きやすかったのではないかと思います。 また、通気性が非常に良くなった点も見逃せないところでしょう。 反面、アッパーがしなやかになったせいで、「返り」のキツイ履き心地とのマッチングに関してはマイナス要因と捉えることも。 この辺りは好みの問題ですね。 個人的にはMad Gameシリーズの中では一番好きなモデルです。 惜しいのはカラー展開がシルバーとブラックの2色だけだったため、選べる幅が無かった事。 そして数が少なく、なかなか手に入りづらかった印象があります。 今となってはこう言った、実験的な要素を含んだモデルが販売される事は少ないので、もし手に入る機会があれば迷わずゲットする事をお勧めいたします。 |
モデル名 |
Air Jordan 16 エア ジョーダン 16(Black/Varsity Red) 2008年復刻 |
アウトソール | アウトソールはドレッドパターンとドットパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンと柔らかなポリウレタンのコンビを全面に使用。 フォアフットには推進力と反発性に優れたズームエアを。 リアフットには柔らかなクッション性を発揮するビジブルヒールエアを搭載。 また中足部にコンポジットミッドフットシャンクを挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 シュラウドで包み込むことで高いフィット感を実現させています。 |
システム |
Phylon Zoom Air P.U. Visible Heel Air Composite Midfoot Shank |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2000-01シーズンに発売。 ファーストリリースはマイケル・ジョーダンの38回目の誕生日である2月17日。 AJ3からAJ15までデザインを担当していたティンカー・ハットフィールドが一旦Jordanシリーズのデザインから身を引いたことで起用されたのが、Wilson Smith。 デザインのソースとしてAJ5・AJ6・AJ11のクリアラバーとAJ11のパテントレザーを組み合わせる案を採用。 どことなく見覚えのあるようなデザインに仕上がっています。 ジョーダン引退期に発売したため、後にJordan Brandの主力選手となる若手がPEとしてこぞって着用。 また、翌年ワシントン・ウィザーズで電撃復帰を果たした際にジョーダン自身もスポットで着用。 ですので全く着用されなかったモデル、というわけではありません。 国内では定価22000円と非常に高価だったことと、引退期に発売されたことであまり盛り上がった印象はありません。 ですが、ファイナルカラーとなったウィートを、かの藤原ヒロシ氏が紙面で推した事で一時的に注目が集まりました。 シューズとしては履き口が若干狭く、ズボッと足入れしてホールドするフィッティングを採用しているため、凄くブーティーな感覚。 その分、甲周りなどは若干ゆったり目に取られている印象で、シュラウドを付けて履く事は可能。 シュラウドを付けると、全体をタイトにラッピングしような感覚に変換。 かなりの一体感が生まれます。 とはいえ、通気性が一気にガクンと落ちるので、蒸れが気になる方にはあまりお勧めは出来ないですね。 またシュラウドは歩き方によって外れやすいので注意が必要。 接続部分がマグネットなので仕方がないのですが、動きに柔軟には対応してくれません。 ソール周りの印象としては、安定感とレスポンスを重視しているのが良くわかります。 ビジブルヒールエアながらもエア窓が大きいわけではなく、格子型にすることで衝撃に対するソールのひしゃげ方を抑えていることからも見て取れます。 また履いてみるとクリアラバーながらもグリップ感が良く、しなやかについてくる印象。 Jordanにしては珍しくかすかに台形がかったアウトソールの広がり方も加味されているかと。 この当辺りの安定感志向は次のAJ17にも受け継がれているように思えます。 スペックそのものはベーシックなので革新性を求める方には向かないかもしれませんが、随所に作りこまれていることが良くわかります。 マイケル・ジョーダン自身の引退期に発売された不遇のモデルではあるものの、誰にでも噛み砕きやすい良さが存分に詰まっているので、もう少し再評価すべきモデルの一つと言えるかもしません。 |
モデル名 |
AND1 Mad Game Select Mid アンドワン マッド ゲーム セレクト ミッド(Black/Royal) 2001年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入しTPUで内封。 インソールには衝撃吸収性の高いボロンインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 屈曲部分に予め縫い目を入れることで、屈曲性を向上。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2000-01シーズン、L・スプリーウェルを筆頭としたAND1契約選手内のトッププレイヤーが着用したモデルです。 お披露目はNBA2000-01シーズンのオールスター。 Eastのリザーブに選出されていたL・スプリーウェルが着用し話題に。 ニックスカラーが市販化されるなど、人気を博しました。 当時展開されていたMad Gameの弱点でもあったアッパー剛性を向上させるために天然皮革で換装。 通気性は落ちたものの、足なじみの良さと足ブレを無くしたことが意義としてあげられます。 確かに履いてみると剛性感がアップしているのが即わかる作り。 シャープさはMad Game本家に譲るものの、その分「高機能なバスケットボールシューズ」というイメージに直結する感覚に仕上がっていると思います。 履き心地に関しては本家同様「返り」がきついため、好き嫌いがハッキリしているかと。 アッパーとのバランス感は本家、Woven、Selectの3種の中では一番だと思います。 Mad Gameシリーズの最終形だけにそれなりの玉数があったようで、探せば比較的手に入る可能性があると思います。 この辺りを通って無いAND1好きには是非とも探して欲しいモデルですね。 |