KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Air Jordan 9 Retro エア ジョーダン 9 レトロ(Medium Grey/White/Cool Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | 独特のフレックスグルーブを入れ込んだブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 中足部にTPUシャンクを埋め込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 インナーに従来のハラチフィットシステムよりも薄いものを採用し、メッシュとの二枚仕立てにすることで通気性を確保。 クイックシューレースシステムが脱着を容易にしながら、確実なホールド感を提供してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1993-94シーズンに発売。 残念ながらシューズの主であるジョーダンはNBAから引退し、オリジナルをコートで履くことは無かった悲運のモデルです。 かわりとして、MLBに挑戦を始めたジョーダンはこのモデルをスパイクとして使用。 当時超限定流通をしたサイン入りのスパイクはウン十万のプレミアが付き、コレクターアイテムとして有名になりました。 オリジナルをジョーダンが履かなかったものの、当時Nike契約選手の中でネクストジョーダンとみなされていた選手が多数着用。 特にラトレル・スプリーウェルが履いた黒青のPEは激レアとされています。 またレトロを着用することに対し否定的だったジョーダン自身も、NBA2001-02シーズンにワシントン・ウィザーズで電撃的に現役復帰した際はジョーダンの子供からのアドバイスもあり、進んで着用。 このグレーもレギュラーシーズンでたびたび着用されておりました。 個人的にはAJ8までの流れが途切れ、AJ9からAJ11までに続く新しい流れを作ったという意味で面白いモデルだと思ってます。 やはりこのブーティーなフォルムは、過度な装飾を外して、マイナスのデザインでプロダクトを作り上げていっているという点が特に面白いかと。 そういう意味では、今日に至るシンプルながら高機能、といったデザインの源流ではないでしょうか。 初めてTPUシャンクが中足部に入ったAJということで、履き心地としては適度に足の返りの良いクッショニングという感覚です。 従来より薄めのインナーブーツながらフィット感は秀逸。 ただ個人的に幅の部分が異様なほど合わず、マイサイズで半日程度履くと浮腫んだ際小指が当たってしまい、ハーフサイズ上げると微妙にブカブカ感が残る、という。 シューズ自体は新しい試みとして面白い存在、それゆえ完璧な評価が出来ない点が悔しくてなりません。 足幅等が合う人ならば、未だにオンコートでもそこそこ使え、ファッション上はブーティーに使えるユーティリティーモデルと言えるのではないでしょうか。 |