KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Nike Air Zoom Flight 5 iD ナイキ エア ズーム フライト ファイブ iD(Midnight Navy/White/Varsity Maize) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールには同心円状パターンとスタッドパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 クッション性・反発性の高いフルレングスズームエアを内蔵することで、接地感とクッション性を両立。 TPUシャンクを内蔵することで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが軽快なフィット感とホールド感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズンにフェニックス・サンズに所属していたジェイソン・キッドのモデルとしてデビュー。 Flightカテゴリーのトップとして名前こそ付きませんでしたが、各パーツにキッドの文字等々が入るなど、彼が使用することを前提に開発。 国内ではナイキバブルが弾けたタイミングで発売されたこともあり、時期悪くオリジナルは価格が暴落。 あまり印象が良くなかったのですが、2000年代に入ると、NBAに挑戦し一時はフェニックス・サンズのロースターに残った田臥勇太選手が長期にわたって、このモデルを履き続けたことにより、復刻版が逆にプレミア化するという異例のブレイク。 また、国内バスケットボールプレイヤー需要の高さから世界レベルでiD化までされ、未だに根強い人気を誇り定着。 一時期、Nikeのバッシュといえばこのモデル、と勘違いされるほどの普及率でした。 未だに実践にも使用できる基礎設計があったがゆえに弊害も非常に多く、一番問題となったのは田臥勇太選手が長期にわたって使用したことで、このモデルが日本人の足に合っていると勘違いされたこと。 あくまでもジェイソン・キッドのポイントガード的なスタイルで設計されているにも関わらず、インサイドのプレイヤーや極端に足幅が合わない方まで購入していた当時の状況を回想すると酷かったな、と思わざるを得ません。 もちろんNikeの中では若干幅もあり、日本人好みのグリップと接地感が両立していた、という要素もありましたが、このモデルのせいで一時期、国内のバッシュ事情が前に進まなくなった気がします。 (あくまで一般ユーザー向けでの話) 個人的には全体のバランスが悪くは無いかな、という印象。 あくまでも作りはフォアフット中心なので、リアフット重視の方にはお勧めしづらいモデルと言えるでしょう。 このカラーリングテーマはインディアナ・ペイサーズのPEです。 色目と言い、バランスといい、なかなか上手くまとまったように思えます。 Zoom Flight 5でもう何年も引っ張っているので、もう少し、フライト系の歴代モデルがiD化されれば良いな、と強く思います。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Flight 95' Premium ナイキ エア ズーム フライト 95' プレミアム(Black/White) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはヘリンボーンパターンを非常に緩くしたようなパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を誇るファイロンを搭載。 リアフットにはヒールエア、フォアフットにはテンシルエア・・・現在のズームエアを封入。 アウトソールとミッドソールの間にTPUシャンクプレートを挟み込むことで過度なねじれを防止。 また、ミッドソールサイドをモデルの特徴ともいえる目玉型のTPUで補強し、安定感を向上。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザー(デュラバック)を採用。 メッシュタンが蒸れを軽減し、バスケットに必要な通気性を完備。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Zoom Air TPU |
歴史背景 個人的感想 |
NBA1995-96シーズンに登場したモデルの復刻版になります。 95という名前なのですが、実は1996 Spring カタログにて発売した一品。 ジェイソン・キッドのシグニチャーモデルとして扱われることが多いですが、彼だけのためというわけではなく、Flight系の選手の多くが履いていたモデルです。 インサイドプレイヤー向けのハイカットも当時発売され、PSまで含めると完全に把握しきれないほどカラバリが多いシューズでした。 個人的には、スラムダンクコンテストで、 白人ながらにしてレーンアップダンクを決め、優勝をした ブレント・バリーのイメージが強いシューズだったりします。 個人的に今回の復刻の出来は良いと思っています。 オリジナルはもっとフォアフット辺りが特にスクエアな感じに仕上げられており、若干もっさりとした感じが残ってました。 通常、Nikeの復刻物は往々にして改悪がほとんどなのですが、今回の復刻に関してはオリジナルよりもシャープなフォルムになり、かなり良い出来になっております。 まぁその辺は好き好きだとは思いますが。 機能性に関しては、Zoom Flightの初代ですし、どこまで行っても90年代の設計ですので、こんなもんだな、と思っていただければ。 ゆったりした幅の設計ですし、過度な期待をしなければ、履いている分には結構楽しいシューズだと思います。 |