KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Adidas Stan Smith 80's アディダス スタンスミス 80's (Neo White/Fairway) 2009年復刻版 |
アウトソール | 安定性を重視したドットパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.をラバーで内封。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1965年にフランス人テニスプレイヤー、ロバート・ハイレットの名を冠して「ハイレット」として発売。 長きにわたってトッププレイヤーの足元を支えていました。 その中でも当時飛ぶ鳥落とす勢いで活躍していたアメリカ人プレイヤー、スタン・スミスが1971年全米オープンで優勝。 着用していた「ハイレット」をファンの間では「スタン・スミス」モデルとして呼ぶようになり、1970年代半ばには「ハイレット」から「スタン・スミス」として改名し再発売。 その際に有名な肖像画プリントがタンに施され、アディダスならではの定番として定着していきます。 以後、途切れること無く、現在に至るまで生産。 2200万足というテニスシューズとしてのギネス記録も持ち合わせるなど、アディダスの歴史に純然と輝くモデルとして君臨しています。 人気の秘訣は何よりもシンプルなフォルム。 コレクター内では、「ここでデザインは完成された」というような評価もちらほら。 そして年代別で生産国やディティールが違うため、シンプルなモデルながらコレクター要素を多数持ち合わせていることも特徴。 国内では90年代の古着ブームが去った後であってもヴィンテージ市場では未だに高値で推移していることからも人気の根強さが伺えます。 2007年、一番シルエットが奇麗だったといわれている、80年代フランスメイドのスタンスミスを元に、待望の復刻 内張りすらない一枚革特有の足当たりは履き始めは不快感が若干あるものの、履きこむほどに所有者の足の形に沿うことが利点。 履き心地に関しては可もなく不可も無いレトロの定番レベルです。 一日中履くのは厳しいでしょう。 履いてみると圧倒的に違うフォルムはマニアがこだわる気持ちがわかる出来栄え。 定期的に販売されているうちに一足は押さえておきたいモデルですね。 |
モデル名 |
Air Jordan 23 エア ジョーダン 23(Black/Varsity Red/Stealth) 2008年発売 |
アウトソール |
アウトソールはジョーダンの指紋をモチーフにした同心円状パターンを採用 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 抜群の衝撃吸収性を誇るフルレングスズームエアを搭載。 アウトソールからミッドソール内部まで支柱のように、体重の掛かる部分を計算し配置された、I.P.S.(Independent Podular Suspension)システムが弾むようなクッション性を提供。 ヒールからトウにかけてミッドソール全体をTPUシャーシでラッピングすることで剛性及び安定性の向上と、ミッドソールの軽減による軽量化を促進。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 ボロン入りインソールが優しい足当たりをもたらしてくれます。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 アッパーを構成するパーツを極力減らすことで、縫い目によるストレスを軽減。 足首周りにはキルティング加工を施された形状記憶インナーを採用し、高いフィット感を得ることが出来ます。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Support Frame Carbon Fiber Plate Foam-backed quilted collar I.P.S.(Independent Podular Suspension) Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2007-08シーズンに発売。 ジョーダンの背番号である23作目ということで、ティンカー・ハットフィールドが総力を挙げてデザイン。 デザインソースはヨーロッパの建築物や工芸品、そしてジョーダン自身をモチーフにした言われております。 基本的なシューズの開発ベースはAJ14。 開発にあたって、環境配慮による接着剤の軽減を目的に構成パーツを削減。 通常だと接着剤で成形する部分を特殊ミシンで縫い上げることで、環境に優しいシューズに仕上がっております。 また副産物として、縫い合わせるため、パーツを細やかに裁断。 結果、シューズそのもののクオリティーが向上。 23作目に相応しい出来栄えとなりました。 ファーストカラーであるWhite/Titanium/University Blueは2008年1月25日に全世界1058足のみのリリース。 初っ端から強烈なインパクトを与えたことで、近年AJシリーズを購入していなかった層も巻き込み、展開された「Mid 9色」「Low 2色」は販売後ほどなくして完売。 Air Jordanシリーズの人気っぷりを再確認させるモデルとなりました。 見た目はそこまでハイテクな感じを漂わせないながらも、中身はハイテクだらけで、AJ20以降の集大成的な詰め込みよう。 特にI.P.S.システムを接地感のあるように、ひたすら薄く削った点は個人的に納得の出来栄え。 一言でいえば、あくまでもズームエアを補完してる感覚。 AJシリーズにおける、接地感とクッション性の両立という長年の課題に対する一つの答えが出たモデルだと思います。 アッパーに関しては良くも悪くもプレーンな印象。 トウ周りのTPUが足に刺さるかな?と嫌な予感がしたのですが、それは無く、このパーツが無いとシューズとして成り立たない事が履いてみるとよくわかります。 また見た目以上に軽い点も見逃せないところでしょう。 手に取ってみるとガラス細工のようなソール周りが所有欲を十分に満たすのもこのモデルの特徴。 これぞJordanというモデルだと思えるのは、マニアだけではないはずです。 スニーカー好きには、この研ぎ澄まされた彫刻のようなバランス感を一度体感して欲しいと思います。 |
モデル名 |
Reebok GR.UV Urban Shuffle VIZ DMX リーボック GR.UV別注 アーバン シャフル ビズ DMX(Carbon/Urban Green) 2002年発売 |
アウトソール | アウトソールには安定性を重視したコンビネーションラバーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定した衝撃吸収性を誇るI.M.E.V.A.を搭載。 内部に抜群の衝撃吸収性と反発性をもたらすDMX6を挿入。 TPUシャンクを中足部に入れ込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いメッシュとシンセティック素材のコンビを採用。 ドローコード・レーススタイルが素早い脱着を可能としてくれます。 |
システム |
I.M.E.V.A. DMX6 TPU Shank |
歴史背景 個人的感想 |
2002年に都市デザインからインスピレーションを受けたデザインを採用し、クロストレーニング系モデルとしてデビュー。 アウトソールにはボストン市のマンホールデザイン、レーシングシステムにはボストン市のつり橋のワイヤーデザインを元に開発。 ドローコードを使用したミニマムなデザインと、機能性の良さから、クリエーターがこぞってフックアップ。 国内ブランドが別注をかけるなど、かなりの盛り上がりを見せました。 北舘洋一郎氏の主宰するT6MのブランドGR.UV別注カラーがこちら。 ミリタリーテイストのある雰囲気に仕上がっております。 履き心地としてはDMXの柔らかさが全面に出ているというよりは、ソール周りの安定性の中にクッション性がしっかりある。 そしてDMXらしい空気の対流を感じることが出来る、という感覚。 元々リーボックが当時提唱をしていたコアボード(不安定な円盤の上でバランスを取る)というフィットネス用に開発されているだけあり、アッパーもこの手のモデルにしてはふにゃふにゃした感じは無く、それなりのカッチリ感を感じることが可能。 ストレッチのきいたメッシュ素材なので足のむくみにも順応。 一日中快適に過ごせます。 欠点をあえてあげるとすれば、履き込んでいくと履き口が緩くなってしまう点。 ドローコードで調節しても、こればかりは構成上の問題なのでいかんともしがたいところ。 ソール周りやアッパーのほつれ等々が無くても、耐久年数的に低くなってしまう点が玉にきずでしょう。 また全体を構成するパーツ数がそこまで多くないため、発売されたカラーリングが少なかったのは残念でした。 この時代を象徴するようなミニマムかつ前衛的なデザインが、もう少し継続性を持って市場に落とし込まれても良かったのではないかな、と個人的には思います。 2000年代前半の名品です。 再販希望ですね。 |
モデル名 |
Converse One Star コンバース ワンスター(White/Purple) 2010年復刻 |
アウトソール | 伝統的なチェッカーパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはアッパーとソールをフォクシングテープという加硫ゴムで撒き、超高熱高圧で圧着させるバルガナイズド製法を採用。 |
アッパー |
アッパーには通気性の良いキャンバス素材を使用。 トウ周りの補強用のラバーを採用。 |
システム | Vulcanized Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1974年と1975年の2年間だけ生産。 当時としては革新的な剛性のレザーアッパーとクオリティーで市場に大きなインパクトを与えました。 何よりも人気の秘訣だったのは、サイドに型抜かれた、その名の通りの一つ星。 コンバースを象徴するロゴとシンプルさ、そしてたった2年間ゆえの生産数の少なさが、マニアに火をつける要因となりました。 ヴィンテージ市場での高騰もあり、1984年に限定3000足で一度復刻。 即完売したため、それすらもヴィンテージ化。 これが復刻という概念の始まり、と言われております。 そこで一旦打ち切ったものの、人気の高さから1994年より再度復刻され、現在も生産国を変えながら復刻を継続。 特に国内は、コンバース社のライセンスを伊藤忠が持っているため、ワンスターの国産とインポートで入ってきた外国産が混在するという世界レベルで不思議な状況になっております。 履き心地に関しては、基礎設計が古いのでヴァルガナイズドらしい感じと思って頂ければ。 アッパーに関しては、固い、の一言。 とにかく固いです。 で、馴染むまでにだいぶ時間がかかります。 その固さを超えた頃にはソールが削れているという、この時代のモデルらしい潰れ方をしてしまいます。 長く履きたいようでしたら、ソール特にかかとにシューグー等を塗ること必須。 ソールに対してアッパーの剛性が圧倒しているモデルなので、メンテナンスさえしていれば、かなり所有主に応えてくれるのも醍醐味。 馴染むとレザーがしっかり自分の足の形になってくれているので、しわの入り方といい、自分のものになっているな、という満足感をもたらしてくれます。 この旧式の復刻は継続してもらうとして、別ラインとして基礎設計をアップデートしたワンスターがそろそろ出てきても良いのではないかな、と個人的には思います。 せっかくなのでアディクトシリーズ辺りで試験的にやってみると面白いのではないでしょうか。 古き良きアメリカを感じさせるシューズの代表格であることは間違いないので、アメカジだ何だの言う昨今だからこそ再評価して欲しいプロダクトの一つです。 |
モデル名 |
Nike Air Mowabb ナイキ エア モワブ(Cream/Bright Mandrin/Camel/Black) 2004年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはシンプルなドッドパターンとフラットパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 安定したクッション性を誇るフォアフットエア、ヒールエアを前後に搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ハラチフィットシステムを採用したインナーにはライクラとネオプレーンを組み合わせた合成繊維を使用することで高いフィット感を実現。 TPUヒールカウンターが過度な捻じれを防止。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1991~92年に展開。 当時ナイキの提唱していた「アウトドア・クロストレーニング」というコンセプトの元に開発されデビュー。 名前の由来は、エクストリーム系アウトドアの聖地であるユタ州「モワブ」(Moab)という地名から。 初期acgのいかにもトレッキングな流れから、機動性を重視した作りになったのはこのモデルから。 当時の22000円と言う破格値もさることながら、当時の考えうる技術を詰め込んだ機能性に仕上がっております。 90年代半ばのナイキバブル時にはコアなacgファンが一気に増殖したこともあり、ヴィンテージ市場ではかなりの価格で推移。 古着との相性も良かったことから、古着屋で見つけることが多いモデルでもありました。 20年の時を経て、待望の復刻。 オリジナルとの違いはそう大きくはないようですが、全体的に明るい色目の印象。 特にオリジナルとの履き心地は違うようですね。 そういったことを置いておいて判断すると、見た目以上にゆったりしていて履きやすいモデルだと思います。 屈曲も良いですし、フィット感も強すぎるわけでも、弱すぎるわけでもなく、丁度良い感じ。 2度の復刻を遂げながらも、そこまでカラバリが増殖しなかったのは残念の一言。 acgの名作からサンプリングして落とし込んであげれば、それなりに売れたのではないかな?と。 これで山登りするか?と聞かれれば、しませんが、足元にちょっとしたアウトドアテイストを入れる分には無難なモデルではないでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Air Force 180 Mid ナイキ エア フォース ワンエイティー ミッド(Black/White/Sport Royal/Varsity Red) 2004年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するポリウレタン素材を全面に使用。 ヒールには柔らかなクッション性をもたらすビジブルヒールエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブとストラップが抜群のフィット感とホールド感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1991-92シーズン、当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーのシグネチャーモデルとして発売。 1992年バルセロナオリンピックのために結成された伝説的チーム、ドリームチームⅠでも着用され、オリンピックカラーを含め絶大な人気に。 当時バスケットボールでの実用面で評価が高く、ストリート使用に流れるデットの数が意外と少なかったことから、ナイキバブル時はかなりのプレミア価格で取引をされておりました。 「180 Air」の特徴としては、エア部分のアウトソールをエアの形状に沿って形成し、クリアカラーにすることで180度の可視化に成功。 エアの搭載量等々が増えたわけではなく、あくまでも可視化技術の進歩によるものと捉えるのが正しいと思われます。 履いた感覚は見た目の通り安定感重視志向。 一方でホールド感はガチガチでもなく、ストラップをしっかり締めて初めて成立するようなバランス。 フォアフットに関してはエアを搭載していないので、屈曲が良い反面、少し物足りなさを感じるかと。 その分、ポリウレタンそのものが若干柔らかめにチューニングされていると思います。 歴史的にこの後、エア搭載量の飛躍的進歩からオーバーデコレーション気味になっていくわけですが、1980年代中盤から続くプラスティックパーツの流れと1990年代初頭の過渡期感を詰め込んだ、ハイテクの手前感を十分に感じてもらえるモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
New Balance M577UK D Width ニューバランス M577UK D ウィズ(Black/Chesnut/Drift) 2002年復刻 |
アウトソール | アウトソールには耐久性のあるラバーにトレイルランニングでもぶれない安定性を誇るドッド系パターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性と軽量性を誇るE.V.A.を圧縮成型したC-CAPを硬さを変え三層に分けて搭載。 リアフットには軽く安定したクッション性を誇るE.V.A.をコアにし、その周りを衝撃吸収性と衝撃分散性に優れたポリウレタンで封入することで形成されたENCAPウェッジを挿入。 インソールには柔らかなクッション性を誇る圧縮ポリウレタンカップインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで履きこむほどに味が出る上質な天然ヌバックと天然皮革のコンビを使用。 アッパー両サイドのNマークがフィット感を高める効果を発揮。 インステップレーシングシステムが指先の自由度を確保し、しっかりとした踏み込みが可能となっております。 また、TPUヒールカップ(M.C.D.)が高いフィット感と歩行の際の過度な捻れと内転を制御。 トップモデルにのみ許された袋縫い製法が足にストレスがかかりにくい効果を発揮。 |
システム |
M.C.D. C-CAP ENCAP SL-2 |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1990年、1988年発売から爆発的なセールスを叩きだし、今なお人気機種であるM576の後継種モデルとしてデビュー。 国内での認知度は未だに定着感があまり無いモデルではありますが、U.K.を中心として人気機種として君臨。 こちらも2002年に発売された、Made In Englandモデルとなります。 フォルムとしては前作M576と同じく丸っこい形状。 それゆえSL-2ラストの中でもかなり幅広の部類に入ると思います。 また、Made In Englandモデルは往々にして柔らかな革をアッパーに使用することが多いため、使用による革の伸びが十分にあるので、フィッティングに注意が必要。 幅に関しては、ゆったり目よりもジャスト目を個人的には推奨します。 履き心地に関しては、M576と同じソールシステムながらも、なんとなくM576よりも柔らかめな印象。 一日中、軽快な履き心地が継続します。 もしかするとこの辺りの微妙な履き心地の差が世間に伝わりにくい、というのも未だ人気が定着しない理由かもしれません。 反面、履いてもらえれば良さを十分に体感可能。 価格帯がかなり高いのが玉に傷ではありますが、特定のモデルに偏りがちな国内シーンの中でも、もう少し健闘して欲しいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Nike Air Force 2 Hi ナイキ エア フォース ツ- ハイ(Obsidian/Neutral Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンとブロックパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するフルレングスエア挿入。 そしてアウトソールから全体をラバーで包み込むフルカップアウトソールを採用。 ウレタン製のインソールを採用することで柔らかな足当たりを実現。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 TPUヒールカップが踵周りの安定性を向上。 また、足首周りのライナーが厚めに取られており、包み込むようなフィット感を得られます。 |
システム |
Full Length Air Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1986年。 1982年に発売され、ロングセラーとなっていたAir Force 1の後継機種として高い期待値を持って登場。 当時の最新技術として取り入れられていたプラパーツなどを存分に投入されました。 NBAでは当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーやM・マローンがAir Force 1から継続して着用。 広告含め二人が露出したことで、Air Forceはタフな選手が着用するモデル、といったストーリーの下地が徐々に出来上がるようになっていきます。 2年間の短命ながらも市場に与えたインパクトは大きく、現在でも別注のベースに使われるなど、かなりの頻度で復刻をされ、コアなファンを惹きつけてやまないシューズと言えます。 復刻は2002年よりスタート。 Escapeシリーズでのブレイクぶりで、思いだす方も多いでしょう。 実際に履いてみるとわかるのですが、思ったほど重量感を感じない不思議なモデル。 Air Force 1に比べ、格段に屈曲が良くなっているので、歩いていてもソール周りの不快感を感じません。 欠点をあげれば、シューレースの根もとが親指に刺さる可能性があるということ。 甲が低いというよりも、トウ周りの構成パーツの問題と言えるかもしれませんが、試着必須なモデルです。 サイズを間違えると痛くて履けません。 その他には通気性が劣悪。 ライナーが柔らかくて厚め、ということもあり、かなり蒸れます。 当時のNikeのデフォルトですね。 前述したとおり、世界中どこかの企画で復刻されているので、比較的手に入りやすい状況にあるのは嬉しい限り。 プラパーツのおかげもあり、カラーバリエーションが豊富な点も魅力的と言えます。 国内では近年復刻されていないので、ベーシックなカラーリングで復刻されれば、と思うモデルの一つです。 |
モデル名 |
Nike Air More Uptempo ナイキ エア モア アップテンポ(Midnight Navy/Midnight Navy/White) 1996年発売 |
アウトソール | アウトソールにはヘリンボーンの変形パターンと重厚なソールに屈曲性を持たせるための溝を深めに完備。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 最高のクッション性を誇る、スリーピースビジブルエアを全体に搭載。 |
アッパー |
アッパーには重厚かつしなやかな天然皮革とシンセティックのコンビを使用。 メッシュタンを採用することで必要な通気性を確保。 デザインのアクセントに一役買っている「AIR」の文字が、サイドへの補強とブレをなくし、安定感を向上させてくれます。 |
システム |
P.U. Three Pieces Visible Air |
歴史背景 個人的感想 |
NBA1996-97シーズン・プレイオフ、当時C・ブルズに在籍した史上最高のNo.2プレイヤー、S・ピッペンのシグニチャーモデルとして発売。 1996年アトランタオリンピックに向け、オリンピックカラーも同時期に登場。 ドリームチームⅠ以来の豪華絢爛メンバーで結成されたドリームチームⅢに華を添えるべく、用意されたモデルもカラーリングが秀逸の一言。 星条旗をモチーフにしたカラーリングや金メダルを連想されるカラーリングが多数用意され、着用選手の背番号が刺繍されました。 発売当時国内はナイキバブル絶頂期。 ボリューム感と存在感のあるAirの文字がアウトドア系及びHip Hop系ファッションに広く受け入れられ人気が爆発。 相当数が国内外問わず流入したにも関わらず、売り切れ店舗が続出しました。 実際に魅力的なモデルが多かった歴代Uptempoカテゴリーにおいても、一つ抜けた存在として認知。 数年に一回復刻をされても、いつの間にか無くなってしまう人気モデルとして未だに君臨しております。 また、このモデル辺りを契機に、徐々に衰退をしていったForceカテゴリーと入れ替わるようにUptempoカテゴリーが台頭。 2000年まではUptempoカテゴリー隆盛の時代を迎えることとなります。 履き味は見ての通りドッシリ感が前面に来て、その上で柔らかめのソール感が足裏を包む感覚。 フィット感も甲にゴムベルトが付いているため悪くなく、TPUなどが入ってないので思ったよりも屈曲も良いです。 ただ、問題点を挙げるなら重量。 やはり見た目の通り重たい事は否めません。 また、サイドアッパーに施されたAirの文字形状もあって、縫い目が多く、人によっては足当たりが悪いかと思われます。 個人的にはこのスリーピースビジブルエアの履き味がナイキの中では一番柔らかいと感じているので、デザインも含め、フェイバリットモデル。 ここまでAirを前面に押し出したデザイン性は無いですし、突き抜けたモノを感じますね。 本当に別注が掛けたくて仕方がないモデルです。 |
モデル名 |
Puma Beast Low プーマ ビースト ロー(Black/Brown/Black) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはストレートパターンとピボットパターンを組み合わせた独自のものを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはE.V.A.を内蔵したフルカップタイプを採用。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 TPUヒールカップがホールド感を高めてくれます。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1986~87年辺りに流通。 リザード柄のカラーリングで発売されたSlip Streamに対して、ハラコ素材で販売されたのがこのThe Beast(オリジナルの正式名称)。 以前紹介をさせてもらったHiカット同様、ヴインテージブームの際、程度の良いものだと20万円前後で取引をされておりました。 実際に古着屋等々で見るのはHiカットの方が圧倒的に多く、玉数を考えると現存したのはLowカットの方が少なかったように記憶しております。 Hiカットを追うように翌年に復刻。 そこそこ出回ったおかげで争奪戦になることも無く、お店によってはセールまで引っ張ったようです。 履いてみるとわかるのですが、LowカットだとHiカットに輪をかけて履きやすく、印象以上にボトムを選ばないことから非常に使いやすいと思います。 Lowカットだとボリュームやハラコのエグさが軽減されるというのもポイント。 通年で履けるモデルと言えるでしょう。 未だにオークション等々で見かけることが可能ですが、10年近く再版されていない事を考えると、そろそろカラー違いが出てきても悪くない時期ではないかなと思います。 |
モデル名 |
Nike LDV (VNTG) ナイキ エルディーブイ (ヴィンテージ加工) (Varsity Maze/Sail-Blue Spark) 2008年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性とクッション性を兼ね備えたワッフルパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには安定したクッション性を発揮するE.V.A.を搭載。 |
アッパー | アッパーには通気性の高いメッシュと天然皮革のスエードを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1978年に発売。 ヒット商品であったLD-1000の後継機種として華々しくデビュー。 元々は1977年に発売された、LD-1000をマイナーチェンジしたLD-1000Vというモデルでしたが、ネーミングの問題上消費者に違いが分かりにくかったため、たった1年でネーミングとカラーリングを一新し、このモデルが誕生することとなります。 元々売れていたLD-1000の後継種とあって、期待値はかなりのもの。 一番大きな違いは、このモデルからミッドソールが「硬質スポンジ」から「E.V.A.」にアップデートしたこと。 そしてLDVの元となったLD-1000Vから使用された、一軒左右の区別が付かないほど、ほぼ一直線なラストである「ヴェクター・ラスト」を採用したことでしょう。 こういった期待値に十分応える機能性を搭載したことで、当時抜群の権威を誇ったランナーズ・ワールド誌において1979年度の5つ星を獲得。 結果、ワールドワイドにナイキの人気を押し上げ、この時代におけるベストセラーとなりました。 最先端の加工技術を駆使し、2007年から展開されるヴィンテージシリーズの一環として待望の復刻。 以前過去に一度復刻されたものは非常に再現度が低かったため、このクオリティーの高さはマニア待望でありました。 オリジナルとの違いはメッシュの細かさだと言われております。 それ以外は概ねオリジナルを踏襲しているかと。 履き心地うんぬんは1970年代の設計ですので、論ずる部分では無いでしょう。 あくまでも、雰囲気をいかに楽しめるか、を主眼においたシューズだと思います。 長時間履けるものではありませんが、昨今のアメカジブームにこそしっかりハマるプロダクトだと思いますので、マニアだけでなく、もう一度見直して欲しいプロダクトの一つですね。 |
モデル名 |
AND1 Phantom Mid アンドワン ファントム ミッド(Royal/Silver/White) 2007年発売 |
アウトソール |
アウトソールには様々な動きに対応をする同心円状パターンを採用。 前足部とヒール部分で同心円が逆のパターンになるように仕上げ、様々な動きに対応をしやすい形状となっております。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション材としてエアバッグとデュラスプリングを搭載し抜群の衝撃吸収性を確保。 インソールには復元性が高く抗菌作用もあるゲームインソールを更に進化させクッション性を強化したマッドゲームインソールを完備。 TPUシャンクプレートを内蔵することで、過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはギラギラと存在感を放つ、貴重な天然パテントレザーを使用。 縫い目の少ないプレーンなアッパーにすることで足に余計なストレスをかけない設計となっております。 また、メッシュタンとアッパーに空けられた通気口が足の蒸れを軽減し、快適性を保持。 |
システム |
Duraspring Air Bag TPU Shank Plate Mad Game Insole |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2006-2007シーズン、AND1契約選手着用モデルです。 AND1本丸における経営関係のゴタゴタがあり、一時期おとなしくなっていたAND1のシーズンコレクションの中でいきなりド派手に出現。 ビックリするくらいのスピードで売れまくった覚えがございます。 ハーモニクスが改善(改悪?)されて、フラットなソールになり、その上初期に戻ったかのような細身のフォルムゆえに成り立ったデザインバランスが秀逸。 ひたすら引き算のデザインながらも、華美な素材を用いることで、存在感を向上。 シンプルさと外連味を両立させた不思議なモデルです。 履き心地に関しては、ソールは硬めですが、インソールのおかげで足当たりは柔らかめ。 フラットなソールになった割には、ヒール周りがガッツリカットされていることで思ったよりも安定感がないと思います。 あくまでも前のめりになることを前提に作成されていることが良くわかるでしょう。 足入れ等々はシームレスアッパーなので快適そのもの。 蒸れるのはAND1のデフォルトでしょう。 テクノロジー的にはとりわけ新しい部分がないモデルではありますが、この存在感だけでAND1のハイテク史に残すべきモデルであると個人的には思います。 |
モデル名 |
Adidas Pro Shell アディダス プロシェル(Black/Silver) 2000年復刻版(?) |
アウトソール | オーソドックスかつ、特徴的なヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1970年代後半より発売開始。 当時としては珍しく、カットの高さによって名前が違う珍モデルとして認知。 Lowカットはスーパースター。 Midカットはプロシェル。 Hiカットはプロモデル。 この中間という位置が災いしたのか、それともMidカットという定義が当時浸透をしていなかったせいなのか、ヴィンテージ市場でもなかなかお目にかかりにくく、玉数が少ない事で知られております。 現代においてもスポットで展開するも、継続して販売されるようなことが無い事もあって、スーパースターの影に隠れたモデルという印象が強いですね。 実際に履いてみるとわかるのですが、スーパースターほど抜けるような感覚も無く、プロモデルほど履くのが面倒でもない、という意味で現代的には丁度良いモデルだと思います。 ベロクロをしっかり締めるとかなりホールド感が増すので、軽快に履くようでしたらブラブラとさせても良いかと。 復刻版は今のところ「スーパースター 2」のスペックですので、パフも柔らかく、履き始めから馴染むので硬さを感じなくて済みますね。 最近では80'sのスペックで様々なモデルが販売されていますので、是非ともこれも復刻し直して欲しいところ。 シンプルなカラーリングまたはmi adidas辺りで展開して、現在の過小評価を覆して欲しいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Nike Air Bakin' ナイキ エア ベーキン(Black/Metallic Silver/V.Red/Orange) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはオーソドックスなドレッドパターンを耐摩耗性に優れたDRC素材に採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには軽量かつ安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを採用。 メッシュブーティーを採用することで必要な通気性とフィット感を確保。 シューレースが細かく通ることで好みのフィット感に調節が可能となっております。 |
システム |
P.U. Forefoot Air Blow Molded Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズン、当時C・ブルズに在籍したD・ロッドマンのモデルとして開発。
しかしながら、D・ロッドマンのConverse移籍により、M・ヒートに在籍した、T・ハーダウェイのシグネチャーモデルとして変更発売。 発売後即、ヒール及びタンに刺繍されたAirの文字がイスラム教における神様「アラー」に見えるというクレームが付き、大問題となって回収。 とにかく最後の最後までいわくの付いたお騒がせモデル。 日本国内で販売された分に関しては、基本的に問題とならなかったため、それなりに流通。 しかしながら、ナイキバブル末期だったこともあり、そこまでの盛り上がりは無く、いつの間にか消えていった印象があります。 そういった部分を改善し、2007年に海外にて復刻。 タイミング的に国内のバスケットボール漫画にて着用している選手がいたため、国内流入分は即完売するという不思議な現象を引き起こしました。 個人的な感覚としては、まず硬い。 アウトソールのDRC素材がかなりきいているんだとは思いますが、とにかく硬い。 フォアフットなんかエア本当に入ってるんだろうな?と思ってしまう程。 そんな硬いソールの割には、曲がるアッパー。 もちろん通気性もかなりのもの。 チグハグさばかりが前面に出されている感じではあるのですが、実験的な部分も一つ。 シューレースが細かく調整可能だと言うこと。 2000年辺りまではシューレースが細かく、とにかく自分好みにフィッティング出来るようなモデルが多数生まれます。 その先駆け的なモデルと言っても良いかと。 様々な部分で中途半端ゆえ総じて判断に困るモデルではありますが、好きな人には好きなモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Reebok Pump Fury Superlite リーボック ポンプ フューリー スーパーライト(Black/M.Grey/L.Grey/Lime) 2010年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはE.V.A.とブローンラバーを配合した屈曲の良い素材をダイアモンドパターンにカッティング。 ダイアモンドパターンの内部をミッドソールごとくり抜くことで軽量性を促進。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション性と軽量性を両立した3D Ultra Lightを採用。 アッパーとミッドソールの間に新開発された超軽量カーボンファイバープレートを挿し込むことで過度な捻じれとロールを軽減。 インソールにはウレタンタイプのソックライナーを入れ込むことで高いクッション性を確保。 インソール下にはボロンをフルレングスで貼り付けることでカーボンへの足当たりを緩和。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで軽量性に優れたポリマー素材を使用。 シームレスワンピースのアッパーが足の余計なストレスを軽減。 アッパー全体に無数の通気口が開けられたことで軽量性と高い通気性を完備。 つま先にリフレクター素材を入れ込むことで夜間走行安全性を向上。 アッパー全体を包み込むように伸びたインスタポンプ・テクノロジーが好みのフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Polymer Uppers Exo-skeletal Comprehensive Pump System Carbon Fiber Plate 3D Ultra Light |
歴史背景 個人的感想 |
1989年に発表したポンプシステムから20年。 初代ポンプフューリーから16年。 前作フューリー 2.0から6年。 待望論の中、2009年から1年間かけて再度ポンプシステムを評価し直すアニバーサリー企画の一環としてデビュー。 販売までに紆余曲折あったものの、チャネル限定にてローンチ。 瞬く間に売れたカラーリングと、アウトレットまで流れたカラーリングがハッキリと別れる、なんとも評価のじづらい結果となりました。 シューズとして完成度は非常に高いものの、ポンプフューリーか?と言われれば「別物かなぁ」と言わざるを得ない履き味。 個人的には良い意味で進化したかな、と思ってはいます。 内容としては明らかに軽量であること。(約290g程度) そして硬質なクッション性でしょう。 初代はヘクサライトらしい柔らかな感覚が前面に押し出されていたのですが、こちらはカーボンファイバーがフルレングスで入れ込まれていることもあり、しなやかだけれども適度な反発性がある感覚です。 初代の様に下駄型では無いので、中足部のおぼつかなさは解消。 屈曲性が高い事もあって、前に前に足が進むような不思議な安定感がございます。 個人的に唯一合わなかったのが、捻じれに対する補正が強すぎること。 通常利点としてあげられる所なのですが、個人的な歩行癖の問題もあり、ここまで無くても良いのにな、と思ってしまいました。 それ以外は概ね満足な出来栄え。 ポンプフューリーという冠の関係上、どうしても開発ペースが遅くなるのは仕様がないところではありますが、この路線を含め新作が出ることを期待したいプロダクトです。 |