KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
AND1 Rising Sun Mid アンドワン ライジング サン ミッド(White/V.Red/Silver) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 アウトソールから中足部にかけてTPUシャンクプレートを挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 インナーブーツが高いフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag 2.0 Spring Geometry TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2003-04シーズン後半戦、AND1契約選手が着用したモデルです。 このシーズンのモデルから、最上位機種はクッション性を改善したAir Bag 2.0を採用。 それに伴い、市場へのマーケティングとしてインパクトを残すため、このモデルに関してはド派手なカラーリングを広く展開。 一方でプレーンなカラーリングに関してはセールスが伸び悩んだようで、この白赤もそれに該当。 市場への受け入れられ方がカラーによって、くっきり分かれたモデルだったと記憶しております。 シューズとしてのバランスはクッション性に振っていることもあって、若干ソールとシャンクが重め。 それをインナーブーツの強めのフィット感で調節してる、というイメージでしょうか。 AND1のAir Bagモデルはクッション性能的に、この時期がピークだったように思えます。 欠点を上げるとすれば、インナーブーツのヒールタブが結構厚いので、足が少しだけ前にいく感覚が。 個人的にハーフサイズアップしないとつま先がきつかったです。 もう市場に出てくるようなことは、ほぼありえないでしょうし、出てきてもエア抜けで本来のスペックを味わう事が出来ないと思いますが、当時のAND1の勢いを感じさせてくれるモデルなので安価で見つけたなら、試してみてほしいモデルですね。 |
モデル名 |
AND1 Mad Game Woven Mid アンドワン マッド ゲーム ウーブン ミッド(L.Grey/L.Grey/Silver) 2001年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入しTPUで内封。 インソールには衝撃吸収性の高いボロンインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかな伸縮系メッシュを編み込み使用。 余分な縫い目の無いアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減し、屈曲を抜群に向上。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2000-01シーズン、当時ミネソタ・ティンバーウルブスに所属していたK・ガーネットが着用したモデルです。 お披露目はNBA2000-01シーズンのオールスター。 当時、AND1と契約を交わしたばかりで、Westのスターターに選出されていたK・ガーネットが着用し話題に。 シグネチャーではないMad Gameシリーズですが、このモデルに関してだけはK・ガーネットの準シグネチャー的扱いに。 事実、カットの低い通常版ではK・ガーネットにとって足首のホールド感が足りなかったため、彼の使用したモデルにはサポーター的な付属パーツがついていました。 Nikeが先行して販売したWovenアッパーテクノロジーですがバスケットボールシューズカテゴリーにおいてはほぼ皆無だったため、剛性的にどうなんだ?という疑問符が付いて回ったものの、スマッシュヒット。 剛性に関してもメッシュ以上、天然皮革未満といった感じでそこまで悪い印象はありませんでした。 伸縮性のあるアッパーはMad Gameシリーズ史上、一番履きやすかったのではないかと思います。 また、通気性が非常に良くなった点も見逃せないところでしょう。 反面、アッパーがしなやかになったせいで、「返り」のキツイ履き心地とのマッチングに関してはマイナス要因と捉えることも。 この辺りは好みの問題ですね。 個人的にはMad Gameシリーズの中では一番好きなモデルです。 惜しいのはカラー展開がシルバーとブラックの2色だけだったため、選べる幅が無かった事。 そして数が少なく、なかなか手に入りづらかった印象があります。 今となってはこう言った、実験的な要素を含んだモデルが販売される事は少ないので、もし手に入る機会があれば迷わずゲットする事をお勧めいたします。 |
モデル名 |
AND1 Mad Game Select Mid アンドワン マッド ゲーム セレクト ミッド(Black/Royal) 2001年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入しTPUで内封。 インソールには衝撃吸収性の高いボロンインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 屈曲部分に予め縫い目を入れることで、屈曲性を向上。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2000-01シーズン、L・スプリーウェルを筆頭としたAND1契約選手内のトッププレイヤーが着用したモデルです。 お披露目はNBA2000-01シーズンのオールスター。 Eastのリザーブに選出されていたL・スプリーウェルが着用し話題に。 ニックスカラーが市販化されるなど、人気を博しました。 当時展開されていたMad Gameの弱点でもあったアッパー剛性を向上させるために天然皮革で換装。 通気性は落ちたものの、足なじみの良さと足ブレを無くしたことが意義としてあげられます。 確かに履いてみると剛性感がアップしているのが即わかる作り。 シャープさはMad Game本家に譲るものの、その分「高機能なバスケットボールシューズ」というイメージに直結する感覚に仕上がっていると思います。 履き心地に関しては本家同様「返り」がきついため、好き嫌いがハッキリしているかと。 アッパーとのバランス感は本家、Woven、Selectの3種の中では一番だと思います。 Mad Gameシリーズの最終形だけにそれなりの玉数があったようで、探せば比較的手に入る可能性があると思います。 この辺りを通って無いAND1好きには是非とも探して欲しいモデルですね。 |
モデル名 |
AND1 Mad Game Mid アンドワン マッド ゲーム ミッド(Royal/Black/Silver) 2000年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入しTPUで内封。 インソールには衝撃吸収性の高いボロンインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティック素材を使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2000-01シーズン、AND1契約選手が着用したモデルです。 当時USA市場において飛ぶ鳥落とす勢いであったAND1が満を持して発表したのがHarmonix Technology。 デザインは良くても他社と違う特筆すべき機能性を持たない、という評価であったAND1の地位を劇的に向上させるきっかけとなります。 そのHarmonix Technologyを搭載したのがこのモデル。 当時AND1と契約をしていたニューヨーク・ニックス所属のスーパースター、L・スプリーウェルをアイコンとして展開。 USAで完売を続出させる現象を引き起こします。 アッパーの間をつなぐことで剛性とフィット感を向上させたアイデア。 それに付随してシューレースが隠れるデザイン。 ケレン味溢れるアッパーカラー。 Midと言いつつもLowとしか言えないほどカットの低いアンクル部分など、後発モデルに与えた影響力は絶大でした。 まず履いてみて想う事は狭く、低いということ。 甲部分がつながれていることで、横にも高さにも締りがきついので、確実にサイズアップが必要です。 クッションに関してはボロンのおかげで足当たりは良く、接地感も高いため優秀。 しかしながら長時間履いていると広範囲に入れられたTPUの反発による「返り」がきついため、足裏がだるくなるという現象が起きてしまいます。 また、カットの高さに関してですが、甲と幅の締め付けでフィット感を追及しているため、足首周りの可動領域は本当に高いのが特徴。 今でこそローカットが受け入れられている市場が出来上がっているものの、この高さを受け入れれるかどうか、は当時大きな話題になったように記憶しております。 見た目そのままのシャープな履き味は未だに色褪せないので、未体験のユーザーには一度経験してもらいたいモデルの一つです。 |
モデル名 |
AND1 Remix Mid アンドワン リミックス ミッド(White/Navy/Silver) 2005年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンとワッフルパターンのコンビ。 そして、安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に搭載。 復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを使用。 アッパー全体を包み込むように伸びたTPUサポートフレームが足の過度な捻じれを防止すると共に高度なフィット感を提供。 シューレースとTPUフレームが連動していることで、好みのフィット感を長時間維持してくれます。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Spring Geometry TPU Support Frame |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2004-2005年シーズン、AND1契約選手が着用したモデルです。 名作Riseから続くノンエア系TPUサポートフレームモデルの一つ。 下馬評が高かった割には、発売後爆発しなかった不遇のモデルと言えます。 エアが入っていなかったということと、展開カラーが地味目のものが多かった事。 それにRiseから比べると丸っこさよりもスクエア感が前に出ているため、モッサリと見えた点も決定打にかけたように思われます。 通気性の悪さはデフォルト。 シューズとしてはサポートのしっかりした履きやすいモデル、という印象。 TPUサポートフレームがえぐり込むような鋭利な形状では無い点も、履きやすさをよく考えて作られているかと。 クッション性に関しても、ゲームインソールが沈み込むように足当たりが良く、デュラスプリングが安定したクッション性を発揮してくるので安心。 改めて履いてみても、悪い点がそこまで無く、インパクトだけの問題だったな、というのが正直なところ。 色みがマットなので、敢えてパテントなんかで別注でもすれば、かなりのインパクトがあったのではないかなと思います。 履きやすいので探してみても面白いモデルじゃないでしょうか。 |
モデル名 |
AND1 Rekanize Mid アンドワン レカナイズ ミッド(White/Carolina/Silver) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 TPUシャンクプレートを内蔵することで、過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを使用。 アッパー全体を包み込むように伸びたTPUサポートフレームが足の過度な捻じれを防止すると共に高度なフィット感を提供。 シューレースとTPUフレームが連動していることで、好みのフィット感を長時間維持してくれます。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Support Frame |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2004-05シーズン中盤戦よりAND1契約選手着用モデルです。 加速していくストリートバスケットブームの丁度ど真ん中に発売。 NBA契約選手だけではなく、当時ESPNを中心にド派手に展開していたMixtape Tour内でも多数の選手が着用。 AND1らしいケレン味溢れるデザイン性も相まって、一気に人気が爆発。 国内でも異常に早いスピードで在庫が消えるなど、当時の隆盛を象徴するモデルの一つです。 またスポット含めてかなりのカラー展開がなされたのもこのモデルの特徴。 熱心なショップがかなりの引き合いを行っていました。 シューズとしてはAND1らしいTPUサポートフレームのホールド感が前面に出ているモデル。 NBAではガード系選手のみならずインサイドの選手も関係なく着用していた事実からも、優れた点であることが確認可能。 クッション性に関してはこの時代のモデルらしい、ソール周りのカッチリ感を感じることが出来ます。 当時、このエアバッグが割れやすく、クレームになることが多かったのも事実。 擦れに対してかなり弱かったと思います。 数年後SMUで復刻された背景もあり、未だに色褪せないプロダクトであることを証明。 名作ですので、一度試してもらいたいモデルです。 |
モデル名 |
AND1 Rise Mid アンドワン ライズ ミッド(White/Black/Silver) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを使用。 アッパー全体を包み込むように伸びたTPUサポートフレームが足の過度な捻じれを防止すると共に高度なフィット感を提供。 シューレースとTPUフレームが連動していることで、好みのフィット感を長時間維持してくれます。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Spring Geometry TPU Support Frame |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2003-04シーズン、AND1契約選手が着用したモデルの一つです。 その中でも当時デトロイト・ピストンズに所属していたスタープレイヤー、チャンシー・ビラップスが年間を通して着用。 プレイオフを通じて着用し続けてNBAを制覇し、ファイナルMVPを勝ち取ったことから再度脚光を浴びることになります。 元々オリジナルは販売直後から順調に売れたモデルですので、ファイナル終了時にはほとんどの御店に在庫が無い状態。 その結果もあって、発売後2年も経たないうちに国内市場向けのSMUとして復刻。 こちらはその復刻モデルとなります。 シューズとしての大きな特徴はやはりこのTPUサポートフレーム。 これだけアッパー全体に伸びると、痛いんじゃないかな?という気もするのですが、そういった部分は一切なく、包み込まれるフィット感が秀逸。 エアバッグは入っていませんが、タイチに比べ若干硬く弾力性能が高いデュラスプリングを搭載しているので、アッパーに負けることの無いバランスを備えています。 このモデルの欠点をあげるとすれば、インナーのライナーが意外と早くへたること。 通気性がAND1のデフォルトで良くないのもありますが、潰れて復元しにくくなる期間まで早いように思えます。 履き込んでいくとフィット感が変わってしまうので、その頃には買い替えた方が良いモデルということでしょう。 Rise、Uprise、Remix、Sovereignという順に脈々と受け継がれていく流れの出発点はなかなかのもの。 良き時代のAND1が体感できる一足です。 |
モデル名 |
AND1 Phantom Mid アンドワン ファントム ミッド(Royal/Silver/White) 2007年発売 |
アウトソール |
アウトソールには様々な動きに対応をする同心円状パターンを採用。 前足部とヒール部分で同心円が逆のパターンになるように仕上げ、様々な動きに対応をしやすい形状となっております。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはクッション材としてエアバッグとデュラスプリングを搭載し抜群の衝撃吸収性を確保。 インソールには復元性が高く抗菌作用もあるゲームインソールを更に進化させクッション性を強化したマッドゲームインソールを完備。 TPUシャンクプレートを内蔵することで、過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはギラギラと存在感を放つ、貴重な天然パテントレザーを使用。 縫い目の少ないプレーンなアッパーにすることで足に余計なストレスをかけない設計となっております。 また、メッシュタンとアッパーに空けられた通気口が足の蒸れを軽減し、快適性を保持。 |
システム |
Duraspring Air Bag TPU Shank Plate Mad Game Insole |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2006-2007シーズン、AND1契約選手着用モデルです。 AND1本丸における経営関係のゴタゴタがあり、一時期おとなしくなっていたAND1のシーズンコレクションの中でいきなりド派手に出現。 ビックリするくらいのスピードで売れまくった覚えがございます。 ハーモニクスが改善(改悪?)されて、フラットなソールになり、その上初期に戻ったかのような細身のフォルムゆえに成り立ったデザインバランスが秀逸。 ひたすら引き算のデザインながらも、華美な素材を用いることで、存在感を向上。 シンプルさと外連味を両立させた不思議なモデルです。 履き心地に関しては、ソールは硬めですが、インソールのおかげで足当たりは柔らかめ。 フラットなソールになった割には、ヒール周りがガッツリカットされていることで思ったよりも安定感がないと思います。 あくまでも前のめりになることを前提に作成されていることが良くわかるでしょう。 足入れ等々はシームレスアッパーなので快適そのもの。 蒸れるのはAND1のデフォルトでしょう。 テクノロジー的にはとりわけ新しい部分がないモデルではありますが、この存在感だけでAND1のハイテク史に残すべきモデルであると個人的には思います。 |
モデル名 |
AND1 Mystique Mid アンドワン ミスティーク ミッド(V.Red/White/Black) 2006年発売 |
アウトソール | アウトソールには柔軟かつ高いグリップ性を発揮する、前後逆パターンの同心円状ソールパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには大きな衝撃に対してクッション性を発揮するデュラスプリングクレイドルと小さな衝撃に対してクッション性を発揮するデュオライトミッドソールを搭載。 2種類のミッドソールの間に新型TPUパーツであるイクァーライトプレートを埋め込むことでシューズの安定性を高め、足の過度な捻じれを制御。 インソールには復元性が高く抗菌作用もあるゲームインソールを更に進化させクッション性を強化したマッドゲームインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには軽量で足なじみの良いシンセティックレザーを使用。 インナーメッシュブーツを採用することで、高い通気性とフィット感を両立。 |
システム |
Duraspring Cradle Duolite Midsole Mad Game Insole Equalite Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-06シーズン、AND1契約選手着用モデルです。 オールスターではベン・ウォーレスが着用。 トリニティーシステムという、AND1の代名詞とも言うべきハーモニクステクノロジーから全く離れた、新テクノロジーということでプロモーション含め、かなりの高い期待値を持って市場にデビュー。 NBA選手が着用したスペシャルメイクアップカラーも限定販売されるなど、メーカーとして猛プッシュされたプロダクトでした。 販売の方も真新しいデザインとテクノロジーながらも受けが良く、エアバックのように摩擦で割れないという点も評価され好調だったように記憶しております。 シューズとしては、非常に高いレベルでまとまっていると思います。 4層式という、いかにもAND1らしいテクノロジーであった点も見逃せないところでしょう。 ミッドソールの形状の問題で、若干上げ底のような感覚に陥るのですが、それでも安定感が高く、カッチリとしたフィット感は秀逸。 クッション性も弾むような感覚はあまり無いのですが、硬さとバランスの組み合わせだけでこれだけ不安感が一気に無くなるのか、と思う程。 唯一欠点をあげるならば、フィッティングに関してインナーブーツがきつく幅が非常に狭いため、ハーフサイズアップくらいはしないとダメだということ。 それにメッシュタンの割に蒸れると言うことでしょう。 また、ハイカットっぽいフォルムゆえ、屈曲等々が気になりそうなのですが、要所要所にスリットが入っているためストレスになりません。 ここまでバランスが良く、ハーモニクスとトリニティー、その後のL2Gシステムと合わせ、用途によって変えていくという戦略をディーラーとして描いていた矢先、買収がらみで消えていった点は残念でなりません。 企業の都合ですので、どうにもならない部分ではありますが、こういった優れたテクノロジーが短期間で失われていくのはどうかな?と思う、象徴的なモデルだと思います。 |
モデル名 |
AND1 Ballistix Mid アンドワン バリスティックス ミッド(White/Royal/Black) 2004年発売 |
アウトソール |
アウトソールには安定性を重視した同心円状パターンとグリップ性の高いドレットパターンのコンビを採用。 フォアフットの同心円状パターンがピポットを含めた足の動きをスムーズに提供。 リアフットのスプリングジオメトリーがヒールの安定性を向上。 土踏まずに搭載されたTPUパーツが足の捻じれに対応してくれます。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックパテントを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 また、サイドパーツがしなやかでありながらも、適度なサポート感を与え、フィット感を向上。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Spring Geometry TPU Shank Plate Game Insole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2004-05シーズン後半戦AND1契約選手着用及びMixtape 2004 Tour公式モデルとして発売。 当時の販売足数の多さと人気っぷりから2年後には復刻されるというロングセラーモデルとして認知されたモデルです。 実はMixtape 2004 Tour用に他のモデルが用意されていたのですが、USAでの販売経路の急きょ変更により、このモデルが公式モデルにすり替わったと言う経緯が。 通常ならばゴタゴタで盛り上がりに欠けるだろうことが容易に予測されたにも関わらず、USA限定カラーなどを利用し一気に盛り上げた手法は、当時のMixtape Tourの勢いを感じさせるところです。 そんな経緯がありつつもプロダクトとしてのレベルが非常に高く、最終的にはコストパフォーマンスの高さで認知。 当時Air Bagモデルは破れやすい、といった評価もあっただけに、全体のバランスが取れたこのモデルが評価されたのもうなづけます。 履き心地としては幅もゆったり目で履きやすさが前面に出ていると思います。 また一番の利点はグリップの良さでしょう。 サイドまで巻きあがっているので、踏ん張りが利く、というのを実感できます。 欠点はこの時代のAND1のデフォルトとも言うべき、通気性の悪さ。 通気用のパーツ自体が無いので、こればっかりはどうしようもないです。 せめてメッシュタンにしてくれれば良いのにね、という感じで。 販売終了後、数年たってますので、スポットでエグいカラーの復刻を希望するモデルの一つですね。 |
モデル名 |
AND1 Devastate Mid アンドワン デバステイト ミッド(Black/Silver) 2005年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 踵から前足部まで伸びるように埋め込まれたTPUパーツが足の捻じれを防止。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高く、しなやかな天然皮革を採用。 ストラップがフォアフットの足ブレを無くし、フィット感を細かく調節できるようになっております。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-2006シーズンAND1契約選手着用及び、Mixtape Tourにて選手の大半が着用したハイスペックモデルです。 超名品と未だに言われるChosen1 03'のソールをそのまま流用し、アッパーの剛性を強化。 結果、カットが若干低いようなフォルムながらもバランス感の取れたモデルに仕上がっているところが特徴です。 着用選手もNBAプレイヤーからストリート系プレイヤーまで幅広かったため、カラバリが豊富だったこともユーザーにとっては嬉しかった点でしょう。 欠点をあげるとすれば、このタイプのソールはフォアフットが潰れやすく、すぐにクッションがへたる点でしょう。 接地感が高い点と表裏一体な部分ゆえ、いかんともしがたい点ではありますが、これが履きやすさにつながっていることも事実。 ヘビーユーザーはインソールの定期的な好感が必須であったと言えます。 シューズとしての完成度が非常に高かったので、もう少し定番化させても良かったのではないかな?と思うモデルです。 |
モデル名 |
AND1 Desire Mid アンドワン デザイア ミッド(White/Navy/Silver) 2002年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高い独自のドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには衝撃吸収性の高いボロンインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには特殊なシンセティック素材と天然皮革ヌバックを使用。 シェル状に加工された外側のアッパーが剛性としなやかさを両立。 インナーブーツとストラップが高いフィット感を提供。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Poron Inserts Internal bootie construction |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2002-03シーズン前半戦に契約主力選手がこぞって履いたモデルです。 国内でもカラー数がある程度展開されていたものの、USA限定カラーやPEなどが多数販売されたこともあって、かなりの数が流入。 シューズの特性として、ガード系からインサイド系までオールマイティーにカバーできる汎用性を備えており、当時好調なセールスを記録していたのを記憶しております。 またMIXTAPE公式モデルではなかったものの、USAツアーでは多くの選手が着用。 その辺りも人気の引き金になっていたように思えます。 パッと見た感じストラップがあるということもあって、ガッチリしたモデルのような感覚に陥るのですが、履いてみると非常にしなやかなモデルであることに気が付くと思います。 足当りが良いというのもあるのですが、設計上のバランス感がドンピシャではまった好例といえるでしょう。 ソール周りの機能性がしっかりしているので、現在の軽量性に特化した風潮にはそぐわない部分があるかと思われますが、ナチュラルに使用できると言う意味でもう一度発売して欲しいAND1の名品だと思います。 |
モデル名 |
AND1 KG Select アンドワン ケージー セレクト(White/Royal) 2002年発売 |
アウトソール | アウトソールには独特のフレックスグルーブを入れ込んだグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 クッション性が高いボロンを入れだインソールを完備。 中足部からヒールにかけてTPUシャンクプレートを伸ばすことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革と軽量でしなやかなシンセティック素材のコンビを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 また、ジップアップがホールド感を高め、足ブレを制御してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate Zip Up |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2001-02、当時ミネソタ・ティンバーウルブスに所属していた"KG"ことケビン・ガーネットが着用をしたシグニチャーモデルです。 当時アメリカバスケットボールシーンで飛ぶ取り落とす勢いだったAND1がNikeからシューズ契約をフリーになった大物"KG"を迎えたのは前年のこと。 急ピッチで作成され、翌シーズンに発売されたのがこのモデル。 実際に着用をしたのはMidカットの方でしたが、同時期に発売されたSpree Midと似ていた部分もあったため、個人的にはこちらのLowカットモデルの方が非常に好みです。 当時としてAND1として考えうるテクノロジーを詰め込み、なおかつ彼の指紋や当時の背番号21などをロゴ化することで"KG"らしさを存分に引き出した一品。 それまでのAND1は非常に幅が狭くカッコいいんだけど日本人にはまったく足型が合わないといった傾向だったのですが、このモデル辺りから徐々に足型が緩やかになっていった印象があります。 シューズとしての完成度も高く、クッション性、反発性、接地感などバランスよくまとまってる一品。 ジップアップもそんなにきついわけでもなく適度な締め加減になることから、よく計算されていると思います。 好みが分かれるだろう点は、シャンクがかなり硬いこと。 なので履き味は柔らかさよりもソール全体の返しでスムーズに足が進むような感覚です。 その辺りが嫌いな方にはあまりお勧めできないかもしれませんね。 個人的には復刻希望のモデルです。 |
モデル名 |
AND1 2 Chi Mid アンドワン ツーチ ミッド(V.Red/Royal) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには復元性が高く、抗菌作用もあるゲームインソールを完備。 TPUシャンクプレートを内蔵することで、過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックパテントを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
デトロイト・ピストンズ所属のベン・ウォーレスがNBA2003-04オールスターで着用したカラーです。 シーズンを通してChosen1 03'を履いていたことで有名だったベン・ウォーレスですが、オールスターだけはメーカー側の思惑通りに着用をしておりました。 シューズとしてはAND1を代表するモデルであるTai Chiをいかにアップデートするか?というコンセプトで開発。 結果、陰陽のマークをアッパーに落とし込み、Tai Chiらしさを残しつつも機能性を上手く上乗せすることに成功。 機能面としては従来のTai Chiにくらべカットが低く、クッション性が増大したにもかかわらず接地感が損なわれることがなかったため、ガード系プレイヤーに絶大な人気を誇りました。 個人的にはAND1の2000年代前半における、軽量かつ必要な部分を少しずつ足していった「ガード系モデルの一つの答え」的なシューズだと思います。 もっと言うなら、仮に自分がAND1でエンジニアを務めるのであれば、これを開発ベースに様々な機能を足し引きするだろうな、というモデル。 そういった意味で正直、強烈な個性と言う物はアッパーデザイン以外からはそんなに感じません。 特別な何かがあるわけじゃないけど、何となく丁度いい、そんな感覚。 問題点があるとすれば、通気性に関してですが、これはAND1のデフォルト。 正直期待しちゃいけません。 良い方向に解釈すれば、完成度が高いモデル。 悪い方向に解釈すれば、非常に面白みのないモデル、と言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
AND1 Quest Mid アンドワン クエスト ミッド(Forest/Gold/Forest) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだグリップ性の高いドレットパターンと安定性を高めるスプリングジオメトリーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するデュラスプリングを全体に使用。 ヒールには高い衝撃吸収性を誇るエアバッグを挿入。 インソールには衝撃吸収性が非常に高いボロン内蔵インソールを完備。 TPUシャンクプレートを中足部からヒールにかけて伸ばすことで、適度な反発性の確保と過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックパテントを使用。 非常に縫い目が少ないアッパーパターンが足の余計なストレスを軽減。 また、メッシュタンが必要な通気性を確保。 フルワープドデザインがスッキリ感と足を包み込む感覚を両立してくれます。 |
システム |
Poron Insole Duraspring Air Bag Spring Geometry TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
当時シアトル・スーパソニックス所属のデズモンド・メイスンがNBA2002-03スラムダンクコンテストで着用したカラーです。 切り返しが前後ということもあり、ヨーロッパ圏限定カラーやPEまで含めると把握しきれないほど多色展開。 機能性と剛性がしっかりしていたこともあり、ポジション問わず様々なプレイヤーに使用されました。 一番フォーカスをされたのが、このオールスター限定カラー。 全3色展開。 当時、国内で各色300足限定の触れ込みでデビュー。 どれもパテントをメインに使用したAND1らしいカラーリングだったため、好き嫌いは別れましたが、物としての動きは非常に速かったように記憶しております。 カラーリングばかりに目が行きがちですが、前述したとおり特筆すべきは機能性と剛性のバランスの良さ。 ヒール周りはしっかりとホールドされるものの、中足部からトウにかけて縫い目がほぼないため踏みこみが非常にしやすい設計。 TPUシャンクプレートの気持ちの良い反発性とサポート性を存分に感じられる点もこのモデルらしいところ。 欠点をあげるとすれば、脚力の無い方には硬いまたは重く感じられるだろう作り。 そして、メッシュタンにシューレースを通すフック部分が無いため、甘めにシューレースを結んでいるとタンが少しずつ下がってきてしまう点。(この点に関しては自分で細工して下がらないようにしたかったくらい) 個人的には、そういった減点部分を考慮してもトータルで考えればAND1史上ナンバーワンのモデルです。 基礎設計に関して言えば、このモデルを超える物なんて現在ならいくらでもありますが、機能性を含めたインパクトを超えるシューズを未だに探して、この仕事をしてると言っても過言ではないかもしれません。 超少量で別注をかけれるなら、このカラーリングを超えるエグさでやってみたいなと思うモデルです。 |