KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Converse One Star コンバース ワンスター(White/Purple) 2010年復刻 |
アウトソール | 伝統的なチェッカーパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはアッパーとソールをフォクシングテープという加硫ゴムで撒き、超高熱高圧で圧着させるバルガナイズド製法を採用。 |
アッパー |
アッパーには通気性の良いキャンバス素材を使用。 トウ周りの補強用のラバーを採用。 |
システム | Vulcanized Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1974年と1975年の2年間だけ生産。 当時としては革新的な剛性のレザーアッパーとクオリティーで市場に大きなインパクトを与えました。 何よりも人気の秘訣だったのは、サイドに型抜かれた、その名の通りの一つ星。 コンバースを象徴するロゴとシンプルさ、そしてたった2年間ゆえの生産数の少なさが、マニアに火をつける要因となりました。 ヴィンテージ市場での高騰もあり、1984年に限定3000足で一度復刻。 即完売したため、それすらもヴィンテージ化。 これが復刻という概念の始まり、と言われております。 そこで一旦打ち切ったものの、人気の高さから1994年より再度復刻され、現在も生産国を変えながら復刻を継続。 特に国内は、コンバース社のライセンスを伊藤忠が持っているため、ワンスターの国産とインポートで入ってきた外国産が混在するという世界レベルで不思議な状況になっております。 履き心地に関しては、基礎設計が古いのでヴァルガナイズドらしい感じと思って頂ければ。 アッパーに関しては、固い、の一言。 とにかく固いです。 で、馴染むまでにだいぶ時間がかかります。 その固さを超えた頃にはソールが削れているという、この時代のモデルらしい潰れ方をしてしまいます。 長く履きたいようでしたら、ソール特にかかとにシューグー等を塗ること必須。 ソールに対してアッパーの剛性が圧倒しているモデルなので、メンテナンスさえしていれば、かなり所有主に応えてくれるのも醍醐味。 馴染むとレザーがしっかり自分の足の形になってくれているので、しわの入り方といい、自分のものになっているな、という満足感をもたらしてくれます。 この旧式の復刻は継続してもらうとして、別ラインとして基礎設計をアップデートしたワンスターがそろそろ出てきても良いのではないかな、と個人的には思います。 せっかくなのでアディクトシリーズ辺りで試験的にやってみると面白いのではないでしょうか。 古き良きアメリカを感じさせるシューズの代表格であることは間違いないので、アメカジだ何だの言う昨今だからこそ再評価して欲しいプロダクトの一つです。 |