KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Adidas EQT Support Running アディダス エキュイップメント サポート ランニング(Runwht/Gergrn/Lead) 2010~2011年復刻版(?) |
アウトソール | 部位によって、形状を変えた独自のブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を発揮するP.U.を使用。 ヒールには柔らかなクッションを発揮するSoft Cellを搭載。 中足部に埋め込まれたTorsion Systemが足の過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いメッシュとスエードのコンビを採用。 サイドから伸びたTPU Supportパーツが高いフィット感を提供。 |
システム |
P.U. Torsion System Soft Cell TPU Support |
歴史背景 個人的感想 |
1991年、無駄を極力省き、アスリートに必要な要素のみで構成するというコンセプトの元、発表されたのがエキュップメントシリーズ。 そのランニングモデル第一弾モデル。 作りの方向性としては、それまでのフラッグシップモデルであったZXシリーズの作りを継承し、無駄を省いている印象。 実際ソールのクッション感覚はZX8000辺りとほとんど変わりません。 サイドから伸びたTPUパーツの関係上、かなりフィット感が高く、ネーミング通りサポート性に優れたモデルといえます。 反面、トゥのボックス部分が狭く、甲も低いので、典型的な日本人の足形にはかなり辛いものがあるかと。 アッパーの構成を削って、素足感覚を追求していく、という方向性が見えるため、今振り返ってみると、その後のフィーツーウェアにつながる前段階のコンセプトというのがなんとなくわかります。 2012年現在、mi adidasにて展開をしていることからも世界レベルでの人気は高いことを証明。 しかしながら国内ではテクノロジー的な押しが弱いため、当時ほとんど記憶に残らなかったのも事実。 レトロ以上ハイテク未満という過渡期感が詰まったモデルゆえ仕方が無いのかもしれません。 国内ではmi adidasを利用しておしゃれなカラーリングで一足作ると差がついて良いかもしれませんね。 |
モデル名 |
Adidas Boston Super アディダス ボストン スーパー(Lead/Alu/Poppy/Black) 2003年復刻版 |
アウトソール | 部位によって、形状を変えた独自のドッドパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革と通気性の高いメッシュを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年にハイパフォーマンスランニングモデルとしてデビュー。 (1984年という説もあり) 当時、革新的とも言われたのが4色に塗り分けられたソール。 硬度ごとに4色に塗り分けられていて、適切なクッション性と安定性をもたらしてくれる、という売り文句でございました。 アッパーパターンも凝っていて、縫い目が足にあまり当らないようなカッティングやサポートを含めたDリングなど随所に当時らしさを凝縮しております。 履いた感じとしては、柔らかく、しなやかな印象。 幅もゆったりとしているため、この手のレトロランニングの中では非常に履きやすい部類に属すると思います。 ヌバックの発色の良さや靴としての取り回しの良さは、アディダスというよりニューバランスっぽい要素を個人的に感じますね。 数年に一度、何かしらの形で継続的に復刻をしているモデルなので、ファッションの好みに合わせたカラーリングを取り入れると、より楽しみが増すモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Adidas SL 72 アディダス スーパーライト 72(Trublu/Lempel/Macaw) 2008年復刻版 |
アウトソール | 安定したグリップ性を誇るストレートプロックパターンを採用。 |
ミッドソール | 全体に安定したクッション性を誇るE.V.A.を使用。 |
アッパー | アッパーには軽量なメッシュとスエードのコンビを採用。 |
システム | E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1972年に発表。 当時西ドイツで行われたミュンヘンオリンピックに合わせ、自国ブランドとしてのプライドをかけ、技術の粋を集めて開発。 SLとはスーパーライトの略で、これが記念すべきSLシリーズのファーストモデル。 以後歴代SLシリーズが当時のアディダスランニングシューズのフラッグシップモデルとなっていきます。 その名の通り軽量性を最重要視して開発。 adidasとして初のナイロンアッパーを採用し軽量性を高め、ソールには安定性を高めるためのフレアソールを採用。 当初オリンピックの競技用のみに開発されたため、市販の予定がなかったものの、市場の強い要望を受けて、1974年に発売。 当時としては群を抜いていた軽量性が高い評価を得て、ランニングシューズの権威でもある「ランナーズワールド誌」で栄光のファイブスターを獲得。 ランニングシューズにおけるadidasの地位が一気に確立をされることになります。 ヴィンテージ市場ではオールドランニングシューズらしからぬ発色の良さから人気株として高値で推移。 タン部分が素材の関係上、経年劣化するとベタベタになるものの、程度の良いものであればかなりの確率で非売品に。 90年代半ばの初回復刻ですら、一時はプレミアが付いていたほどでした。 シューズとしてはあくまで70年代の設計ですので、履き心地に関しては論ずる対象にならないかと。 1日履いていたら間違い無く足が痛いです。 (個人的には3時間程度でギブアップ) また、アッパーが軽量でしなやかな割には、ソールの屈曲が意外と良くないので、その辺りに違和感を覚える部分も。 その他にはヒールカップの形状が若干浅いため、ジャスト目を履かないと靴擦れを起こしてしまう可能性が高いですね。 スペックを考えても、あくまでもカラーリングに付随する雰囲気を楽しむシューズだと個人的には思います。 近年では数年に一回復刻されていますので、一生懸命探さなくても手に入るようになったのは嬉しいところ。 色落ちの良いデニムなんか合わせてヴィンテージ感を気軽に楽しんでほしいモデルです。 |
モデル名 |
Adidas ZX8000 アディダス ZX8000(White/Metallic Silver/Titanium) 2005年復刻版(?) |
アウトソール | アウトソールにはカーボン含有量が多く耐摩耗性に優れ、当時のF-1レースに使用されるタイヤと同じ素材のラバー(Monza F-1)で形成された、ポジトラクションランニングソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には通常のP.U.よりも軽くて弾力性に富み、衝撃吸収性が持続するプロライトミッドソールを使用。 ヒールには柔らかなクッションを発揮するSoft Cellを搭載。 前方外側と後方内側にオーバーサピネーションとオーバープロネーションを防ぐ、ガイダンスエレメントを挿入。 中足部に埋め込まれたTorsion Systemが足の過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性が高くしなやかな天然皮革のスエードを採用。 外付けのTPUヒールカウンターが足ぶれを無くし、自然な歩行を実現。 |
システム |
P.U. Torsion System Soft Cell Guidance Element |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1989年にZXシリーズのトップ機種として発売。 特に足の捻じれを未然に可能な限り防止するトルションシステムを初搭載したモデルとして大々的にデビュー。 当時のアディダスとしては革命的なテクノロジーを多数詰め込んだモデルだったものの、ストリートユースに受け入れられたわけではなく、あくまでシリアスアスリート向けでした。 国内で本格的に認知されたのは2000年に入ってから。 2000年前後に起きた裏原宿ブーム時のアパレルフォルムが太くも無く、細くも無く、といったラインだったため、そこに上手くハマるモデルとしてセレクト系シューズショップやスタイリストがこぞってプッシュ。 元々ヨーロッパで人気が高かったこともあり、様々な海外別注色が国内に流入。 適度なボリューム感がジャンル問わず合わせ易かったこともあり、一気に市民権を得ました。 履き心地も悪くないですし、日本人が履いても十分にゆったりな足幅ですので、快適なモデルだと思います。 近年では争奪戦が行われているような感じも無く、好きな人が好きなタイミングで購入している印象。 カラーバリエーションや素材違いがスポットで出ていますので、食わず嫌いをせずに試して欲しいモデルです。 |