KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Air Jordan XX9 エア ジョーダン 29(Black/Team Orange/Dark Grey) 2014年発売 |
アウトソール |
アウトソールには粘り気のある素材に、格子縞を組み合わせた特殊ヘリンボーンパターンを採用。 アウトソール一部をくり抜くことで軽量性を向上。 前後分割されたアウトソールを「Tendril」というブリッジで中足部をつなぐことで、足運びをスムーズにし、エネルギーロスを防ぐ効果を実現。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体にはファイロンを採用。 フォアフットには反発性、クッション性豊かなズームエアを挿入。 リアフットには圧縮ファイロンを搭載することでクッション性を確保。 ミッドソール全体を弾性が高く耐衝撃性に優れたナイロン系エラストマー樹脂であるPebaxで封入。 またミッドソールとアッパーの間に軽量かつ弾反発性に優れたFlight Plate(TPU Shank Plate)を挿入。 ミッドソール全体を上から封をするようにFlight Plateが足裏全体に伸びることで、過度な捻じれを抑制し、衝撃と体重を均一に分散化しエネルギーに変換する役割を果たします。 |
アッパー |
アッパーには従来のウーブンテクノロジーを更に進化させたワンピースアッパーを使用。 高い通気性、屈曲性を誇り、ワンピースゆえ足に余計なストレスを与えません。 またウーブンアッパーを邪魔することなく埋め込まれたFlight Webテクノロジーが足中心のホールド感を向上。 ヒールライニングにはヒールポッドがあり、アキレス腱を優しく包み込みます。 |
システム |
Phylon Zoom Air Pebax Tendril Flight Plate(TPU Shank Plate) Flight Web |
歴史背景 個人的感想 |
2014年、約2年ぶりに新作AJが誕生。 誰をミューズにしたのか、どんなテクノロジーが搭載されてるのか?という大きな話題を振りまき、生中継までされセンセーショナルなデビューを果たしました。 進化したウーブンアッパーはイタリアのジャガード織から着想を得て開発。 ジャガード織の特徴である織り込みは、糸の強度や柄を自由自在に変更することが出来、結果ワンピースで足にストレスの掛からない理想的なアッパーに進化。 織物であるため、従来のレザーアッパーに比べるとあまり足幅に制限がなくゆったり目。 しかしながらFlight Webのおかげで締めあげることも可能なので、微調整が利きます。 また無駄な縫い目などが無いため屈曲性も良く、フィット感も上々。 その上軽量で通気性の高いため、快適性も両立。 一方でヒールカウンターが小さいため踵のホールド感はこのクラスのモデルにしてはかなり低く感じます。 また履きこむと使用者の足の形にアッパーが馴染むでしょうが、その分繊維が緩くなるため耐久性が低いことは容易に想像可能でしょう。 ソールに関しては出来るだけ薄く軽量化して、いかに衝撃を反発性に変えられるか、という観点で考えられていると思います。 つまり踏み込んだ際にFlight Plateがミッドソール全体に衝撃を分散化。 均一に分散化された衝撃を受け止めたミッドソール素材が衝撃で横に広がるのをPebaxで無理やり塞き止め上に跳ね返る力へ変換。 その力を再度Flight Plateで上から蓋をして大きな反発性に変換すると言う計算をしているのが足裏から伝わるかと。 クッショニングに関しては前作のAJ28のエアバッグ破裂が多発する事例を受けてフォアフットエアのレイアウトを変更。 左右分割型から前後分割型へ。 それによりZoom Airの感触は薄れ、乗ってる感は減少したものの屈曲性が上昇。 一方でリアフットのAirは省略され、圧縮ファイロンに変更。 ここに関しては好みがハッキリ別れる部分ではあると思いますが、個人的には一番物足りない部分。 歩行の際にフォアフット中心の方には最適かもしれませんが、踵から入るタイプの歩行パターンだと圧倒的にクッション性の物足りなさを感じると思います。 ラッセル・ウエストブルックのプレーをミューズとして設定してる故の配置だとは思いますが、もう少しなんとかならなかったのかな?というのが素直な感想です。 アウトソールに関しては安定感もあり、中足部がTendrilだけでつながれてるとは思えないほどです。 ここまでごっそり削っていると大体不安定なソールになりがちなのですが、歩行への足運びは快適そのものと言えますね。 総じて評価をするなら、履いた瞬間がピークのシューズ。 久々に時代の最先端を走ることが至上命題である、AJらしいクオリティを完備したシューズだと思います。 履いて踏み出した時の感動は流石最新のAJと言わざるを得ないクオリティ。 しかしながらシューズとしての完璧な完成度があまりに短すぎる... 着用2日目にしてフォアフットのZoom Airの感触は薄れ、ミッドソール全体が沈んでいるような感覚。 意外や意外ソールの方が圧倒的にバランスを崩しやすく、実はアッパーがバランス上、勝ってることを実感。 この感覚だとアッパーが馴染む前にソール周りの良さが消えて行く気がします。 ハッキリ言ってAJは履き込んだりするようなものじゃないです。 歴代AJもシューズとしてへたるスピードは他のシューズに比べると圧倒的な早さでした。 そう言った背景を踏まえても、このモデルに関してはあまりに刹那的なバランスの上に成り立っていると感じますね。 そこまで刹那的なモデルに24000円+TAXを払う価値があるのか、判断は難しいところですが間違いなく久々にAJらしいAJを感じさせてくれるモデルと言えるでしょう。 |
モデル名 |
Jordan Fly Wade ジョーダン フライ ウェイド(Black/University Blue-Copa Blue-Perfect Pink) 2011年発売 |
アウトソール |
アウトソールはAJ23に通じる、指紋型を同心円状に落とし込み、フレックスグルーブを入れ込んだ独自のものを採用。 中足部をくりぬくことで軽量化を促進。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 リアフットにはしなやかなクッション性を誇るビジブルヒールエアを搭載。 リアフットにはクッション性・反発性の高いフォアフットズームエアを挿入。 インソールには柔らかなクッション性と復元性をもたらす、オーソライトインソールを挿入。 インソール下にクッション性豊かなボロンを貼りつけ足辺りの良さを確保。 中足部に大きめのTPUシャンクを差し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を採用。 トウからサイドにかけて、薄いTPUを張り合わせることで、軽量性と耐久性を兼ね備えることに成功。 インナーブーツとアキレス腱パットが高いフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Phylon Forefoot Zoom Air Visible heel Air Max unit TPU Shank Plate OrthoLite sockliner Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2010-2011シーズン、M・ヒート所属のドウェイン・ウェイドのファーストシグネチャーモデルとして登場。 コンバースから満を持してジョーダンブランドに移籍し、開発されたのがこちらのモデル。 デザイナーはKobe 6やHyper dunkを手掛けたTom LuedeckeとジョーダンブランドのクリエイティブディレクターであるMark Smith。 ブランドの顔となるべきモデルの開発とあって、かなりの熱量が注がれたらしく、前例を超えるべく製作が進んだと言われております。 その結果、ジョーダンブランドとして過去最軽量のモデルとしてローンチ。 13オンスという数字は、Air Jordan 2011の14.6オンスという数字から比較しても、かなり軽量化が促進されたと言っても過言ではないでしょう。 シューズとしてまず感じることは安定感とバランスの良さ。 アッパーが軽量化された分、ソール周りももちろん軽量化されているわけですが、クッション性の配分が良くでいている印象。 個人的にはこのビジブルヒールエアがポイントになっているのではないかと。 これがフルレングスズーム辺りだと、このバランス感が出たかどうか、は若干怪しい気がします。 そう言った意味で、軽量化が促進されたからと言って、クッション性能が削られているわけではなく、あくまでもアッパーとのバランス感から来ているものだと直接感じることが出来ます。 またフィット感も高いため、扱いやすさも上々と言えるでしょう。 一方でAir Jordanの系譜か?と言われると少し違う気も致します。 バランス感から来る印象を述べると、90年代から続くUptempo系軽量モデルをひたすらブラッシュアップした感覚。 そういう観点からみると非常によくまとまったモデルだと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 14 Retro エア ジョーダン 14 レトロ(Black/Real Pink-Met Silver) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 クッション性・反発性の高いフルレングスズームエアを内蔵することで、接地感とクッション性を両立。 クッション性豊かなボロンを入れ込んだインソールを挿入。 中足部に大きめのTPUシャンクを差し込むことで過度な捻じれを防止。 TPUシャンク内側に通気口をあけることで、蒸れを軽減。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を採用。 ライナーに復元性の高い素材を使用することで、フィット感を向上。 アンクル部分の高さを内側と外側で変えることで、内転を抑え、捻挫をしにくい構造となっております。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate Foam-backed collar lining |
歴史背景 個人的感想 |
歴史は前回エントリーを参照。 こちらのカラーリングは海外のみで展開された、Woman'sのビッグサイズとなります。 履いた感覚で言うと、接地感を保ちつつ、ズームエアの恩恵をギリギリまで引き出している印象。 ソール周りの感覚は、今現在のハイテクとそこまで遜色がないと思います。 幅も前作AJ13からの流れでゆったりめ。 ただ、個人的に合わなかったのがアッパー。 アンクル部分のエンブレムがどうしても、くるぶしに当たり、長時間歩いていられなかったのが残念なところ。 外側アンクル部分のライナーがかなり固く調整されているのも、個人的には合いませんでしたね。 オリジナルではかなり騒がれたメモリーフォーム機能もレトロではそこまで感じられず。 この辺りの情報は判断しかねる部分ではあります。 合う人には最高のスペックで、合わない人にはとことん合わないモデルである、というのが個人的な見解です。 せっかくなので、そのうちローカットも復刻してもらいたいと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 14 Retro エア ジョーダン 14 レトロ(White/Black Forest-LT Graphite) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 クッション性・反発性の高いフルレングスズームエアを内蔵することで、接地感とクッション性を両立。 クッション性豊かなボロンを入れ込んだインソールを挿入。 中足部に大きめのTPUシャンクを差し込むことで過度な捻じれを防止。 TPUシャンク内側に通気口をあけることで、蒸れを軽減。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーを採用。 ライナーに復元性の高い素材を使用することで、フィット感を向上。 アンクル部分の高さを内側と外側で変えることで、内転を抑え、捻挫をしにくい構造となっております。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate Foam-backed collar lining |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1998年 Holiday カタログより展開。 ジョーダンが引退をするということで、急遽差し込むようにお披露目をされたのが、NBA1997-98シーズン・プレイオフのファイナル。 短い期間ではありましたが、このモデルを着用して2度目の3連覇を達成したことで、マニアの記憶に残るモデルとして認知。 高熱を出しながらも優勝を決めたシュートを「Last Shot」と讃え、特にUSAでの人気は凄まじく、復刻ごとに並びが出るほど。 オリジナル当時、国内ではナイキバブルが収束に向かっていたため、そこまでの注目を集めることがなく場所によってはセールに掛ることも。 定価22000円というのは価格設定的にもきつかったように記憶しております。 ミッドカット5色、ローカット3色、と非常に展開数が多く、AJ2以来(デザイン違いのAJ11を除く)の純粋なローカットが展開されたのも、このモデルの特徴と言えます。 デザイナーはもちろんティンカー・ハットフィールド。 デザインソースとして、マイケルの所有するFerrari 550 Mをモチーフに起案。 サイドアッパーのラインはエンジンの形状。 内側に入れ込まれた排気口はフロントエアダクト。 ミッドソールの形状はフロントフェンダーとライト。 サイドエンブレムはフェラーリエンブレム。 ヒールパーツはタイアの形状、といたるところに落とし込まれているのが特徴。 またミッドソールの構想として、スポーツカーの様にロープロファイルに設計され、低重心のシャーシに仕上げております。 これが後のAJ23のベースになることを考えると、非常に良く考えられた基礎設計だったと言えるのかもしれません。 こちらは国内では展開されなかったカラーリング。 グリーン系のカラーはなかなか市販されないため、復刻後即、飛びつきました。 ただし、プラパーツが経年劣化で黄ばみやすかった点は残念なところ。 この名配色を見るにつけ、AJシリーズでもう少しグリーン系のカラーが増えても良いように思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 9.5 Team エア ジョーダン 9.5 チーム(White/Black-University Blue) 2007年発売 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いDNAパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 安定したクッショニングを誇るフルレングスエアを挿入。 インソールにはボロンを張り合わせた厚手のものを採用。 中足部にTPUシャンクプレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーを採用。 インナーブーツが高いフィット感を。 ライナーに復元性の高い素材を使用することで、足首の快適性を実現しています。 |
システム |
Phylon Full Length Air TPU Shank Plate Foam-backed collar lining |
歴史背景 個人的感想 |
2007年1月、カレッジ系バスケットボールシューズとして発売。 その名の通り、AJ9とAJ10を掛け合わせて作られたマッシュアップモデル。 見た感じAJ9の方に比重を置いたデザイン性であると思います。 カレッジ系モデルとして発売されたものの、Jordanブランド契約選手が一時期軒並み着用。 数々のPEが作成され、一部が超限定流通で販売されたことを考えると、力の入ったモデルであったことが伺えます。 シューズのバランスは、この手のモデルにしては悪くない印象。 アッパーがプレーンな割にはインナーが凝っているため、ここでバランスをとってる感覚。 ソール周りに関しては、ミッドソールではなく、アウトソールが若干硬いため、好き嫌いが出るのではないかと。 サイドまでラバーが巻き上がっている点が、多少なりとも関係している気がします。 カラバリが非常に多かった割に、二次市場でも最近は見られないため、希少化してる感が。 安く手に入れれそうなら、毛嫌いせずに履いてみると面白いと思います。 |
モデル名 |
Jordan 23 Classic ジョーダン 23 クラッシック(Black/Emerald Green-White) 2006年発売 |
アウトソール | ブロックパターンと同心円状パターンを組み合わせた独自のものを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 インソールには厚手のクッション材を入れ込んだ特殊なものを挿入。 |
アッパー |
アッパーには特殊なシンセテック素材にシームレス加工を施したものを採用。 ライナーまでワンピースのレザー張りにすることで、上質さと足入れの良さを確保しております。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
2006年中盤から展開されたライフスタイル系モデルです。 ワンピースアッパーにAJ3と同じソールユニットということで、初めは何一つ気にならなかったのですが、このカラーリングに惚れて購入。 リップストップ系のアッパーとエメラルドグリーンの色目が奇麗だと思います。 同時期に復刻されていたAJ4が定価$115ということもあり、なんでこんなシンプルなモデルが$110もするんだ?と不思議だったのですが、履いてみて初めてわかる素晴らしさ。 正直、何も期待をしていなかったのですが、ライナーを触ってびっくり。 縫い目を無くすように張られた、内張りレザーとそれに合わせレザーが張られたインソール。 これがなんとも快適な履き心地を生み出しています。 ソールがAJ3と同ユニットながら、全体のバランスが良くまとまっているのを感じます。 逆に弱点をあげると、インナーが豪華なのは嬉しい点なのですが、言い換えると蒸れやすいため、日本の夏場には向かないかな、と。 後はワンピースアッパーなので内部が広く、個人的にはワンサイズ下げても良かったかな?と思いました。 あまりにも地味なためアンテナに引っ掛かりにくいモデルではありますが、ちょっとそこまで、といった際に使うにはもってこいのスペックだと思いますね。 |
モデル名 |
Air Jordan 7 Retro エア ジョーダン 7 レトロ(White/French Blue-Flint Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | 独特のフレックスグルーブを入れ込んだ安定感の高いオクトパスパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 インナーにハラチフィットシステムを採用することで抜群のフィット感を提供してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System |
歴史背景 個人的感想 |
2002年の初回復刻時に発売された、オリジナルでは展開されていないカラーリングです。 フレンチブルーとして発売されましたが、配色といい、色の組み合わせ方といい、ジョーダンの母校であるノースカロライナ大学を彷彿とさせる仕上がり。 オリジナル当時はチームカラーの関係上、発売されることのなかった配色が展開されるのは嬉しいところ。 派生、派生と揶揄されますが、楽しみ方のツボを押さえていれば、問題はないように個人的には思います。 シューズとして面白い点は、オリジナルでは展開されてなかった、全体がシュリンクレザーのアッパー。 スムースレザーと違って、シューレースを締めると、しわが引っ張られ、独特の表情を浮かべます。 少しでもスッキリ見せるために平紐に交換してますが、これでオリジナルと同じ低めのスラッとしたフォルムなら更にカッコよかったのではないかな?と思いますね。 淡い色目が合わせにくいように感じますが、意外とボトムを選びません。 そつなく使い勝手の良いカラーリングと言えるでしょう。 |
モデル名 |
Air Jordan 17 Low エア ジョーダン 17 ロー(Black/Chrome) 2002年発売 |
アウトソール |
アウトソールはジョーダンの好きなゴルフコースをモチーフに配置をしたドレッドパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 フォアフットには推進力と反発性に優れたズームエアを。 リアフットには衝撃吸収性と安定性に優れたチューンドエアを搭載。 大胆にくり貫かれた中足部とミッドソールを弾力性のあるTPUで包み込むことで軽量化を促進。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供。 TPUヒールプレートを別途はめ込むことでホールド性を向上させています。 |
システム |
Phylon Zoom Air Tuned Air TPU Heel Cup Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2001-02シーズンに発売。 当時、ワシントン・ウィザーズで電撃復帰を果たしたシーズンのオールスターにて着用をしたのがこのローカットバージョン。 デザインに関する記述はミッドカットを参照。 シューズとしてミッドカットと比較してみると・・・まずホールド感に関してはミッドカットのズボッと箱の中に足入れをしてホールドするような感覚は薄くなったものの、その分幅の狭さをダイレクトに感じると思います。 袋状に伸びたダイナミックフィットインナースリーブですが、従来のピタッと来るような感覚ではなく、あくまで包んでるだけ、という感覚。 とはいえ、シューレースが意外と足首の奥部分まで入り込んでいるので、緩い感覚は無く、あくまで使用者の好みに締めあげれると言ったところでしょうか。 個人的にはもう少しシューレースホールが多ければ、更に良かったのではないかなと思いますね。 クッション性に関してはミッドカット同様、プニプニ感は一切なく、ダイレクト感とカッチリ感が前面に出ています。 重量構成としてアッパーがミッドカットに比べ華奢になったため、バランスが少し崩れている印象が。 ソール周りが勝ち過ぎているため、若干足裏が重い感覚があると思います。 総じて評価をすると、AJ17が指向している安定感に対して、ローカットならではの機動性をどうにか合わせようとして生み出した苦心作と言ったところでしょうか。 |
モデル名 |
Air Jordan 16 エア ジョーダン 16(Black/Varsity Red) 2008年復刻 |
アウトソール | アウトソールはドレッドパターンとドットパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンと柔らかなポリウレタンのコンビを全面に使用。 フォアフットには推進力と反発性に優れたズームエアを。 リアフットには柔らかなクッション性を発揮するビジブルヒールエアを搭載。 また中足部にコンポジットミッドフットシャンクを挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 シュラウドで包み込むことで高いフィット感を実現させています。 |
システム |
Phylon Zoom Air P.U. Visible Heel Air Composite Midfoot Shank |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2000-01シーズンに発売。 ファーストリリースはマイケル・ジョーダンの38回目の誕生日である2月17日。 AJ3からAJ15までデザインを担当していたティンカー・ハットフィールドが一旦Jordanシリーズのデザインから身を引いたことで起用されたのが、Wilson Smith。 デザインのソースとしてAJ5・AJ6・AJ11のクリアラバーとAJ11のパテントレザーを組み合わせる案を採用。 どことなく見覚えのあるようなデザインに仕上がっています。 ジョーダン引退期に発売したため、後にJordan Brandの主力選手となる若手がPEとしてこぞって着用。 また、翌年ワシントン・ウィザーズで電撃復帰を果たした際にジョーダン自身もスポットで着用。 ですので全く着用されなかったモデル、というわけではありません。 国内では定価22000円と非常に高価だったことと、引退期に発売されたことであまり盛り上がった印象はありません。 ですが、ファイナルカラーとなったウィートを、かの藤原ヒロシ氏が紙面で推した事で一時的に注目が集まりました。 シューズとしては履き口が若干狭く、ズボッと足入れしてホールドするフィッティングを採用しているため、凄くブーティーな感覚。 その分、甲周りなどは若干ゆったり目に取られている印象で、シュラウドを付けて履く事は可能。 シュラウドを付けると、全体をタイトにラッピングしような感覚に変換。 かなりの一体感が生まれます。 とはいえ、通気性が一気にガクンと落ちるので、蒸れが気になる方にはあまりお勧めは出来ないですね。 またシュラウドは歩き方によって外れやすいので注意が必要。 接続部分がマグネットなので仕方がないのですが、動きに柔軟には対応してくれません。 ソール周りの印象としては、安定感とレスポンスを重視しているのが良くわかります。 ビジブルヒールエアながらもエア窓が大きいわけではなく、格子型にすることで衝撃に対するソールのひしゃげ方を抑えていることからも見て取れます。 また履いてみるとクリアラバーながらもグリップ感が良く、しなやかについてくる印象。 Jordanにしては珍しくかすかに台形がかったアウトソールの広がり方も加味されているかと。 この当辺りの安定感志向は次のAJ17にも受け継がれているように思えます。 スペックそのものはベーシックなので革新性を求める方には向かないかもしれませんが、随所に作りこまれていることが良くわかります。 マイケル・ジョーダン自身の引退期に発売された不遇のモデルではあるものの、誰にでも噛み砕きやすい良さが存分に詰まっているので、もう少し再評価すべきモデルの一つと言えるかもしません。 |
モデル名 |
Air Jordan 2009 エア ジョーダン 2009(Black/Varsity Red-White) 2009年発売 |
アウトソール |
アウトソールは屈曲性とグリップ性を重視した、細かな特殊ストレートパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を促進。 カーボンファイバーを入れ込み、支柱のように形成されたArticulated Propulsion Technologyが推進力を高め、素早い蹴り出しを可能に。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 フォアフットにはレスポンスを重視した分割式ズームエアである、アーティキュレーティドズームフォアフットエアを。 リアフットには接地感が高く、豊かなクッション性を発揮するズームエアを搭載。 中足部にはカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを抑制。 またくり抜かれた中足部分からTPUシャーシでミッドソールを包み込むことで軽量化と剛性を確保。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 アッパーを構成するパーツを極力減らすことで、縫い目によるストレスを軽減。 足首周りにはアキレス腱パットとサポート性の高い形状記憶インナーを採用し、高いフィット感を得ることが出来ます。 |
システム |
Phylon Zoom Air Articulated Forefoot Zoom Air TPU Chassis Carbon Fiber Plate APT Heel(Articulated Propulsion Technology) |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2008-09シーズンに発売。 Air Jordan 23の発売後、翌年に24が出るのか、出ないのか、といった憶測が飛び交う中、フラッグシップには年号をモデル名に冠するという手法を取り始めます。 オリジナルナンバー終了後、初のモデルという大きなプレッシャーの中、デザイナーとして採用されたのは、Jordan CP3 シリーズのデザインを担当しているJason Mayden。 デザインソースはガラス彫刻、フェンシングのマスク、ダイアモンドのカッティングと多岐にわたります。 このモデルの特徴とも言える、Articulated Propulsion Technologyとは、義足を作成する際に使用される特殊形状の素材をベースに開発。 カーボンファイバーを入れ込むことで、高い接地感と素早い動きを両立し、衝撃を推進力に変換するという、高度なテクノロジーに昇華。 素人が履いても一瞬でわかるほど、ダイレクト感とクッション性を両立した、AJ23に次ぐべきフラッグシップモデルらしい機能性を保持しています。 また、AJ23からの流れである、コンシダードコンセプトは継続。 無駄の無い構成パーツがシューズとしての完成度を向上させています。 着用するまでの印象は、以前Reebokで展開をしていた「DMX Reflex Technology」のようなヒール形状とシンプルなカラーリング2色しか展開をしていなかったことから、あまり良くありませんでした。 そんな中、2009年マイケル・ジョーダンがバスケットボールの殿堂入りを果たした事を記念し、「Hall of Fame」Packとして追加されたのがこのカラーリング。 履いてみてまず思った事は、AJはAJでしかないんだな、ということ。 十分に前作から進化を感じる事が出来ます。 そして、Articulated Propulsion Technologyの恩恵はかなりのものだということ。 筆舌尽くしがたい感触は、あくまで着用者のみに伝わる感覚。 重そうに見えるアッパーも軽めに仕上げてあり、総じてハイレベルとしか言いようがありません。 もし欠点を上げるとすれば、履かないと良さが伝わりにくいテクノロジーの進化でしょう。 フラッグシップであるものの、AJらしい革新性を一発で視認できないのは残念至極。 若干通好みではありますが、オリジナルナンバー以降に対しての先入観を捨てて、履いてみてほしい完成度の高さです。 |
モデル名 |
Air Jordan 23 エア ジョーダン 23(Black/Varsity Red/Stealth) 2008年発売 |
アウトソール |
アウトソールはジョーダンの指紋をモチーフにした同心円状パターンを採用 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 抜群の衝撃吸収性を誇るフルレングスズームエアを搭載。 アウトソールからミッドソール内部まで支柱のように、体重の掛かる部分を計算し配置された、I.P.S.(Independent Podular Suspension)システムが弾むようなクッション性を提供。 ヒールからトウにかけてミッドソール全体をTPUシャーシでラッピングすることで剛性及び安定性の向上と、ミッドソールの軽減による軽量化を促進。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 ボロン入りインソールが優しい足当たりをもたらしてくれます。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 アッパーを構成するパーツを極力減らすことで、縫い目によるストレスを軽減。 足首周りにはキルティング加工を施された形状記憶インナーを採用し、高いフィット感を得ることが出来ます。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Support Frame Carbon Fiber Plate Foam-backed quilted collar I.P.S.(Independent Podular Suspension) Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2007-08シーズンに発売。 ジョーダンの背番号である23作目ということで、ティンカー・ハットフィールドが総力を挙げてデザイン。 デザインソースはヨーロッパの建築物や工芸品、そしてジョーダン自身をモチーフにした言われております。 基本的なシューズの開発ベースはAJ14。 開発にあたって、環境配慮による接着剤の軽減を目的に構成パーツを削減。 通常だと接着剤で成形する部分を特殊ミシンで縫い上げることで、環境に優しいシューズに仕上がっております。 また副産物として、縫い合わせるため、パーツを細やかに裁断。 結果、シューズそのもののクオリティーが向上。 23作目に相応しい出来栄えとなりました。 ファーストカラーであるWhite/Titanium/University Blueは2008年1月25日に全世界1058足のみのリリース。 初っ端から強烈なインパクトを与えたことで、近年AJシリーズを購入していなかった層も巻き込み、展開された「Mid 9色」「Low 2色」は販売後ほどなくして完売。 Air Jordanシリーズの人気っぷりを再確認させるモデルとなりました。 見た目はそこまでハイテクな感じを漂わせないながらも、中身はハイテクだらけで、AJ20以降の集大成的な詰め込みよう。 特にI.P.S.システムを接地感のあるように、ひたすら薄く削った点は個人的に納得の出来栄え。 一言でいえば、あくまでもズームエアを補完してる感覚。 AJシリーズにおける、接地感とクッション性の両立という長年の課題に対する一つの答えが出たモデルだと思います。 アッパーに関しては良くも悪くもプレーンな印象。 トウ周りのTPUが足に刺さるかな?と嫌な予感がしたのですが、それは無く、このパーツが無いとシューズとして成り立たない事が履いてみるとよくわかります。 また見た目以上に軽い点も見逃せないところでしょう。 手に取ってみるとガラス細工のようなソール周りが所有欲を十分に満たすのもこのモデルの特徴。 これぞJordanというモデルだと思えるのは、マニアだけではないはずです。 スニーカー好きには、この研ぎ澄まされた彫刻のようなバランス感を一度体感して欲しいと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 11 Low エア ジョーダン 11 ロー(Black/Dark Grey/True Red) 1996年発売 |
アウトソール | 独特の緩いドレッドパターンとヘリンボーンパターンをミックスした独自のアウトソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体に柔らかな履き心地を提供するフルレングスエアを搭載。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには抜群の通気性を誇るメッシュ素材と剛性の高い天然皮革、そしてデュラバックのコンビを採用。 クイックシューレースシステムが脱着を容易にしながら、確実なホールド感を提供。 ライナーには非常に柔らかい素材が使用されており、踵の靴擦れを防止しています。 |
システム |
Phylon Full Length Air Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1995-96シーズンオフに発売。 シーズン72勝という大記録を引っ提げプレイオフに臨んだジョーダンが、プレイオフの期間中に突如AJ11 Hiから履き変えた一品。 このモデルを履いて本格的なカムバックから、たった1年でNBAを制覇いたします。 当時、ジョーダン用にAJ11 Hiを純粋にローカットにしたPEがありましたが、そちらではなく、当時はこちらが正式なローカットモデルとしてリリース。 時は狂乱のナイキバブル。 国内では、施し方は違えど、ハイカットと同じく通気性を重視したアッパーが斬新なデザインとして受け入れ、プレミアム化。 ハイカットに比べ、非道に流通量が多かったこともあり、二万代前半の金額で推移しておりました。 ジョーダン自身が履いた黒赤が一番高値を付けるのが当時の慣例だったものの、流通量の関係上から同時期発売されたもう一色の白灰色の方が高値をつけていたように記憶しております。 シューズとしては非常にバランスが良く作られていると思います。 ハイカットの問題点はキャンバス地における剛性の低さ。 その部分を解消しつつ、通気性は維持する、というメッセージ性が履くとよくわかる仕上がりになっています。 90年代半ばの感覚だとローカットになりますが、2011年現在の感覚だとミッドカット程度の高さになるのは御愛嬌。 ホールド感等々も不安になることが無いと思います。 タントップの形状やフォルム感から「AJ11+AJ3=AJ11 Low」というのが、個人的な印象です。 スペックから日本の夏にピッタリで軽快なモデルだと思います。 復刻版盛り上がらないのが不思議でなりませんね。 |
モデル名 |
Air Jordan 22 エア ジョーダン 22(Black/Black *Basketball Leather) 2007年発売 |
アウトソール | アウトソールは安定したグリップ性を発揮するドレッドパターンとオクトパスパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 アウトソールからミッドソール内部まで支柱のように、体重の掛かる部分を計算し配置された、I.P.S.(Independent Podular Suspension)システムが弾むようなクッション性を提供。 ヒールには使用者の好みによって、スームエアかエンキャップヒールエアかを選び入れ替えることが出来るインターチェンジシステムを採用。 またミッドソールとアウトソールの間にチタンシャンクプレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 サイドTPUとトライアングルパターンのタンが通気性を確保。 特殊な形状に作られたヒールカウンターが剛性と踵周りの保護機能を上昇。 足首周りにはキルティング加工を施された形状記憶インナーを採用し、縫い目の少ないアッパーと相まって、高いフィット感を得ることが出来ます。 |
システム |
Phylon Heel Zoom Air / Encaped Heel Air (Interchange System) I.P.S. (Independent Podular Suspension) Titanium Shank Plate Foam-backed quilted collar |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2006-07シーズンに発売。 デザイナーは前作に引き続きドウェイン・エドワーズが担当。 前作AJ21で、当時としてはある程度の完成系を見たテクノロジーをベースに、改良を加えられたのがこのモデル。 デザインはステルス戦闘機F-22 Raptorをモチーフに開発。 アッパーのデザインはF-22のエアロダイナミックカットと相手のレーダーに引っ掛からない特殊な装甲を。 サイドTPUは翼の下に隠れるエアダクトをイメージ。 到る処にF-22の機能性とオーバーラップさせて作成されております。 シューズとしてまず思うことが、見た目以上に軽い、ということ。 前作AJ21も十分にフィット感があって、あまり重量感を感じない出来栄えだったにも関わらず、それを更に越えてきた点は特筆すべきところかと。 デザイナーの前作AJ21よりも更に軽量にしたい意向からカーボンシャンクをチタンシャンクに変更した点が利いているように思えます。 そしてシームレスなインナーはさることながら、踵周りのフィット感が非常に高いため、弾むようなクッション性ながらも足にすんなり付いてくる感覚。 この辺りは非常に良くできているな、と。 敢えてバランスに対してケチをつけるとすれば、素材の関係もあるとは思いますが、屈曲が少し弱い気がします。 また、薄めに設定したと言われているミッドソールながらも結構厚め、だと言うこと。 常に前のめりになって突っ込むような、前足部のコート感覚を重要視するようなプレイヤーには向かない気がします。 あくまでもオールラウンダー向けなモデル、って感じですかね。 本家よりもその後に出たPEシリーズの方が増色をしたという不思議なモデルではありますが、その分カラバリの楽しみがあるモデル。 履いてみてもクドくないハイテク感なのでバッシュ好きには是非とも探してもらいたい一品だと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan B'2RUE エア ジョーダン ビートゥルー(Black/Metallic Silver/Concord) 2006年発売 |
アウトソール |
ソールはクリアラバーにオクトパスパターンに近いタイプの形状を採用。 土踏まずに搭載されたTPUシャンクが過度な捻れを防止。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 常に安定した能力を発揮するフルレングスエアを搭載することで豊かなクッション性を確保。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性の高いフルグレインレザーを使用。 足なじみがよく、しっかりとしたアッパーが足元を支えてくれます。 メッシュタンが通気性を確保し、タン裏にキルティング加工のようなものを施しているため、スムーズな足当たりを実現しております。 |
システム |
Phylon Full Length Air TPU Shank |
歴史背景 個人的感想 |
2005-06シーズン、Jordanブランド契約大学及び契約高校の選手が着用した、俗に言うカレッジ系モデルとして発売。 スペックとしては歴史的名品AJ11をモチーフに開発。 国内の印象はそこまで悪くなかった(というか影が薄かった)ものの、本家USAでは「Poor Jordan」つまり「AJ11」が買えないやつが買うシューズとこき下ろされ、かなり不遇のモデルとなってしまった印象があります。 USAでの定価が110ドルと、カレッジ系モデルにしては高額であったことを考えると、価格設定の中途半端さ加減も比較に対して拍車をかけてしまったような気が。 とは言え、元々AJ11 Midの欠点はアッパーの貧弱さ加減だったわけで、それを補っているという意味ではかなりオールマイティーな出来栄え。 シューレースもAJ11 Lowのデザインを流用しているおかげで、ほどけにくく、締まり具合も甘くなりにくい感覚。 AJ11のカーボンシャンクからTPUシャンクに変わったという点も、誰にでも使いやすく噛み砕いたという意味ではプラスのイメージ。 個人的にはAJ11 Midのソールとパテント要素にAJ11 Lowのアッパーを足したようなモデルと感じますね。 当時、一色しか展開しませんでしたが、国内定価が13000円だったことを考えるとスペックの割には良心的な価格設定だったなと思います。 2011年現在、Jordanブランドにおける進化していかないテクノロジー環境を考えると、本家AJシリーズ以外で、せめてこのレベルのプロダクトがコンスタントに出てくれないことにはブランドとしての手詰まり感ばかりが露見してしまうような気がしております。 |
モデル名 |
Air Jordan 20 エア ジョーダン 20(White/Black/Varsity Red) 2005年発売 |
アウトソール |
アウトソールは変形式ドレッドパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 アウトソールからミッドソール内部まで支柱のように、体重の掛かる部分を計算し配置された、I.P.S.(Independent Podular Suspension)システムが弾むようなクッション性を提供。 TPUシャンクプレートを内蔵することで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブとミッドフットストラップが高いフィット感を提供してくれます。 |
システム |
Phylon TPU Shank Plate I.P.S.(Independent Podular Suspension) |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2004-05シーズンに発売 かの有名なティンカー・ハットフィールドがデザイナーとして復帰したと言われていますが、このモデルではデザインの最終ジャッジのみで関わっていた、と言われております。 今回も複数のデザイナーが複数のソースを元にデザインを作成。 カスタムトランペットを元にDavid Monetteがインスピレーションを起こし。 バイクのタイヤとレーシングブーツを元にGentry Humphriesがアイデアを。 ミッドフットストラップのレーザー加工をMark Smithが生み出した、と言われています。 今までのAJのラインから外れ、I.P.S.やザックリえぐり取られストラップしか残さなかったアンクル部分など、かなり実験的なことを行った感の強いモデル。 シューズの実験性と裏腹に、実際にNBAではJordanブランドの軸となるべき選手の選定に追われている感じも見受けられ、そこまで着用率が伸びなかったイメージのあるシューズですね。 シューズとして履いてみるとわかるのですが、アンクルストラップはほぼ機能してません。 そして本当に履きにくいです。 I.P.S.の素材はSHOXの素材を柔らかくチューニングしただの、色々な憶測が飛んでいますが、一応細かく分断されたSHOXという定義のようです。 向き不向きがあると思いますが、Air JordanなのにAirが入っていないにも関わらず、I.P.S.のクッション性はかなりのもの。 ですので、一旦履いてしまえば、インナーのフィット感の良さも相まって、かなり快適なモデルに仕上がっております。 かなりのカラバリが展開されたので、今でも現存数は多いかと。 ですが正直なところ、この後に一色のみ展開した3/4カットの方が汎用性が高かったように思えます。 販売当時は個人的にあまりピンと来なかったモデルですが、今現在履いてみると多角的なモデルだと認識できる部分が非常に多いので、食わず嫌いをせず履いてみてもらいたいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Air Jordan 19 エア ジョーダン 19(White/Chrome/Flint Grey–Black) 2004年発売 |
アウトソール |
アウトソールはフレックスグルーブを入れ込んだ変形式ドレッドパターンを採用。 土踏まず部分を両サイドからくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体には接地感が高く、豊かなクッション性を発揮するフルレングスズームエアを搭載。 ヒール部分にはもう一枚ズームエアを挿し込むことで、抜群の衝撃吸収性を誇ります。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 新規採用されたTech-Flexがサポート性の向上と接触によるシューレースの解けを防止。 プレーンな形状のアッパーが足の負担を軽減してくれます。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air Dual-layer Zoom Air Carbon Fiber Plate Tech-Flex |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2003-04シーズンに発売。 3度目の引退を果たし、とうとう主を失ったジョーダンシリーズをいかに継続させていくか?を前提に開発。 デザイナーは前作同様Tate Kuerbisをメインに数名でデザイニング。 デザインソースはBlack Mamba。 Black Mambaが敵を威嚇し、身体を持ちあげ、牙をむき出しにする様を落とし込んだデザインと言われています。 デビューしたばかりのC・アンソニーをメインにジョーダンブランド契約選手の有望株多くに着用をさせたため、PE含めカラバリが豊富な点が特徴。 地域限定カラーも発売されたものの、このファーストカラーだけは国内で正規販売されなかったという不思議な販売形態でございました。 当時このTech-Flexは非常に評判が悪く、履きにくいとの評価が多かったように記憶しております。 サイズを小さくして簡略化したSEが後発で出たことを考えると、実験的な意味合いが大きかったのではないでしょうか。 実際に履いてみるとわかるのですが、Tech-Flex自体は伸縮性があるため、甲周りのホールド感向上にはほぼ役に立っておらず、ヒール周りのみラッピングされる感覚。 また、足首周りのアッパーが薄めに仕上げていることもあって、(多分メモリーフォーム的な素材を使っている様子)、ホールド感と言う観点からすると緩いと思います。 シューレースはドローコードと通常シューレースが付いているので、通常シューレースに変更は必須。 ホールド感が一変します。 欠点が多いように思えますが、クッションテクノロジーは前作と同様ダブルスタックですので秀逸。 またシュラウドが付くと通常狭くなる幅も、ゆったり目に設計されており、不快感はありません。 人によってはトウ周りのパテントが気になるかもしれませんが、サイズさえ間違えなければ足に刺さることも無いレベルです。 総じてソール周りのテクノロジーに重点を置く方にはお勧めのシューズだと思います。 逆だときついかもしれませんけどね。 個人的には横から見たフォルムが非常に綺麗なモデルですので、少し我慢しても履きたくなるシューズの一つです。 |
モデル名 |
Air Jordan 4 Retro LS エア ジョーダン 4 レトロ ライフスタイル(Mist Blue/University Blue/Gold Leaf/White) 2006年復刻 |
アウトソール | シンプルなヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはシリーズ初となるデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 各所にちりばめられたメッシュパーツが必要な通気性を確保。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
当時デンバー・ナゲッツ所属のジョーダンブランド契約選手でもあるカーメロ・アンソニーが着用したUSA限定のカラーリングです。 オリジナルには無いカラーリングであるものの、カーメロが履いている姿を見て、どうしても欲しくなり購入。 LS(ライフスタイル)とあるように、スタビライザーがオミットされていることが通常版との明確な違いです。 そういった意味ではスタビライザーが足に当たって痛い、といった方には良いモデルだと思います。 また、ジョーダンシリーズを通して見ても、こういったグレーベースのカラーリングは少ない部類になりますので、足元を彩るにはもってこいかと。 軽めのグレーですので、年間を通してコーディネートしやすいというのも良い点ですね。 カーメロ・アンソニーがニューヨーク・ニックスに移籍したことで、こういった淡いカラーリングが今後販売されることが少なくなることが予想されるので、一足は手元に置いておきたい系統のカラーリングと言えるかもしれません。 意外と市場で評価が低いようですので、買いやすいと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 2 Retro エア ジョーダン 2 レトロ(Black/Chrome) 2004年復刻 |
アウトソール |
フォアには放射線状に伸びたストレートパターンと同心円状パターンを組み合わせたものを。 リアにはブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 Dリングを採用することで、シューレースの通しやすさと引っかかりの良さを両立。 また、ヒール部分にはアコーディオンパーツを付けることで踵の稼働粋を損なうことなく、ヒールのTPU素材と共にサポート性を両立。 丸っこいフォルムの為、幅もJordanにしては広く作られており、履きやすい一品に仕上がってます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air |
歴史背景 個人的感想 |
AJ2としては初となるブラックベースのカラーリングです。 元々オリジナルが2色しか作られておらず、その上微妙なカラーリングの違いだったので、ブラックベースが出たというのはある意味エポックメイキング的な役割を果たした気がします。 とはいえ、国内はもちろんのこと、海外でもそこまで評価が高くないみたいで。 その辺りはオリジナルカラーが尊重されるのが当り前な風潮が引っかかっているようですね。 復刻に当たって、ミッドソールの素材を見直しているらしく、同じP.U.でも現代の一番新しいテクノロジーで作りだしたP.U.を使っているそうです。 その結果、実戦でもそこそこ使えるレベルまで引き上げられたらしく、NBA選手もチームカラーに合わせて作成されたモデルをかなり着用しておりました。 有名どころではMelo、Ripなど各種PEが作られており、コレクターにはたまらないモデルとなったようです。 個人的にはブラックの光沢感が綺麗なモデルなので、ショーツに合わせたり、ブーツ代わりにコーディネートしてみたりと、そこそこ使えるカラーな気がしてます。 後発で大胆な切り返しのカラーリングが出ていることから、ブラックやホワイトベースで面白いものを今後期待したいモデルです。 |
モデル名 |
Air Jordan 18 エア ジョーダン 18(White/Metallic Silver/SP Royal) 2003年発売 |
アウトソール |
アウトソールはグリップ性の良い独自のドレッドパターンを採用。 くり抜かれた中足部分からTPUサポートパーツで包み込むことで軽量化と剛性を確保。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体には接地感が高く、豊かなクッション性を発揮するフルレングスズームエアを搭載。 ヒール部分にはもう一枚ズームエアを挿し込むことで、抜群の衝撃吸収性を誇ります。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性の高いフルグレインレザーを採用。 ワンピースアッパーに仕立て上げることで足へのストレスを軽減。 アンクル部分のエアダクトがムレを排出。 シューレースカバーが接触による紐解けを軽減してくれます。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air Dual-layer Zoom Air Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2002-03シーズンに発売。 ワシントン・ウィザーズをプレイオフに導くべく電撃復帰をした翌年に多大なる期待値を持って市場に登場。 デザイナーは前作とは変わりTate Kuerbis。 インスピレーションはスポーツカーで有名なランボルギーニ・ムルシェラゴをベースにイタリアドレスシューズのステッチ感とエレガントさを加味し作成。 実際に新しいデザインとして生まれたわけではなく、デザイナーが1995年と1999年に大部分を書き上げていた物を纏め上げたプロダクトと言われています。 ソールシステムに関しては、40歳を迎えるジョーダンの膝は限界に来ていたことを受け、限りなくクッション性に富んだシステムを採用。 抜群のクッション性を誇るダブルスタックのズームエアに弾力性とモーションコントロールに優れたカーボンファイバープレートをTPUでぶれないようにラッピングした技術は当時考えうる最上級のクッションシステムだったと思います。 そのかいもあってか82試合にフル出場したジョーダンは1試合平均20得点を叩き出したものの、チームをプレイオフに導けずに再度引退。 オールスターゲームでの劇的なフェイダウェー・ジャンパーなど含め、記録よりも記憶に残ったタイミングで着用されたモデル、と言えるでしょう。 シューズとしては前述したソールテクノロジーにワンピースのアッパーという、ある意味シューズの理想とも言える作り方をしたモデル。 このモデルに問題があるとすれば、通気性でしょうか。 ダクトは付いていますがとにかく蒸れます。 またワンピースの天然皮革を使っているので、履き馴染むとかなり伸びが出てしまうことでしょう。 巻きあがったヒールのアウトソールも剥げやすいですし、そういった意味では耐久性が低い、と言えるかもしれません。 そういった点を考慮しても、癖がないため、とにかく履きやすいモデルです。 もう少し全体的な評価が高くても良いような気がしています。 |
モデル名 |
Air Jordan 17 エア ジョーダン 17(White/College Blue/Black) 2002年発売 |
アウトソール |
アウトソールはジョーダンの好きなゴルフコースをモチーフに配置をしたドレッドパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 フォアフットには推進力と反発性に優れたズームエアを。 リアフットには衝撃吸収性と安定性に優れたチューンドエアを搭載。 大胆にくり貫かれた中足部とミッドソールを弾力性のあるTPUで包み込むことで軽量化を促進。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供。 TPUヒールプレートを別途はめ込むことでホールド性を向上させています。 また、シューレースカバーを使用することで、高いホールド感をもたらしてくれます。 |
システム |
Phylon Zoom Air Tuned Air TPU Heel Cup Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2001-02シーズンに発売。 当時、ワシントン・ウィザーズのバスケットボール運営部門社長だったジョーダンが業を煮やし電撃復帰を果たした際に着用をしたのがこのモデル。 かの有名なティンカー・ハットフィールドはジョーダンのデザインから身を引いていたので、デザイナーはウィルソン・スミス3世。 デザインソースとしてかの有名なスポーツカー、アストン・マーティンとジョーダンの独創的なプレーを即興的なジャズの旋律になぞらえてデザインされたモデルといわれています。 販売においては専用のアタッシュケースとイメージCD-Rが付いて25000円(USAでは200ドル)という破格値にて販売。 以後、ジョーダンブランドのラグジュアリー化に拍車をかけたモデルと言えるでしょう。 シューズとしてはガッチリ感の強いモデルだと思います。 フルレングスでカーボンファイバーが入っていると言うことと、ヒールのクッション性にプニプニ感がほぼ無い、という点。 そして、アッパーもホールド感がかなりあって、別途TPUヒールカップが付いている、というのが大きな点かと。 とはいえ、不快感があるほど剛性が高すぎるということも無く、安定感の方が先に来る感じ。 この辺りは好き嫌いが分かれるところではないでしょうか。 シュラウドですが、これをつける人はありえないくらい足幅が狭い方でしょう。 正直、つけている人を見たことがないくらいです。 ジョーダンシリーズの中では安定性にベクトルを振った特殊なモデルですが、もう少し評価されても良いモデルだと思います。 オリジナルから10年以上たっていますし、パックもの以外での復刻をして欲しいモデルですね。 |
モデル名 |
Air Jordan 3 Retro エア ジョーダン 3 レトロ(White/Fire Red/Cement Grey) 2005年復刻 |
アウトソール | ブロックパターンと同心円状パターンを組み合わせた独自のものを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 Dリングを採用することで、シューレースの通しやすさと引っかかりの良さを両立。 また、足幅が狭い人向けにシューホールが2パターン作られていることも特徴的。 お好きなフィット感を手にすることができます。 TPUヒールカウンターが付くことで、プロテクターの役割を果たした、と言われています。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
NBA1987-88シーズンに着用していたモデルです。 このモデルを履いてジョーダン自身が目覚ましい活躍を見せ、得点王・スラムダンクチャンピオン2連覇など個人としてのステータスを確立。 その活躍と裏腹に、1994年の初回復刻時はそこまで盛り上がることなく、量販店まで流通していたこともあって、むしろ不人気な部類に属していました。 (Air Jordanの初めての復刻がAJ3) ですが2000年代に入り、「細くも無く、太くも無い」シルエットのアパレルブランドが台頭してきたこともあり、合わせ易い観点から人気が再度上昇。 またチームカラーとは違えど、ジョーダン自身がワシントン・ウィザーズで復帰したことも、人気に拍車をかけた原因と考えられています。 個人的にはオリジナルカラーとして非常に欲しかった色目であり、ヒールのジャンプマンに抵抗感を覚えながらも購入したモデルです。 1996年当時、決して良いとは言えないコンディションのこのカラーリングが古着屋で37800円で売られており、熟慮の末購入を諦めたというのも自分の中で大きかったように思えます。 Fire Redの色目が結構明るく、思った以上に服と合わせるのには苦労はするのですが、それを差し引いても買ってよかったなと素直に思えるモデルです。 |
モデル名 |
Air Jordan 1 Retro エア ジョーダン 1 レトロ(Black/Varsity Red) 2009年復刻(DMP) |
アウトソール |
フォアにはドレッドパターンと同心円状パターンを組み合わせたものを。 リアには放射線状に伸びたストレートパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには封入型Die-Cut E.V.Aを採用。 小容量のエアをヒールに搭載。 |
アッパー |
アッパーには天然皮革とシンセティックのコンビを採用。 ナイロンタンが必要な通気性を確保。 ブーティーな形状から、ホールド感が高いのが特徴と言えます。 |
システム |
E.V.A. Encap Air |
歴史背景 個人的感想 |
発売当初、マイケル・ジョーダン自身がユニフォームとのカラー統一のルールからNBAで使用禁止にされたことで有名な黒赤。 何よりもその禁止されたことを逆手に取ったマーケティングが市場にインパクトを残したとされてます。 ベーシックなカラーリングがメインだったシューズ業界において、「悪魔のカラーリングみたいだね」と言わしめた鮮烈な色調が市場に一石を投じたことは事実。 シカゴ・ブルズとマイケル・ジョーダン自身が活躍することで、この黒赤イコール素晴らしいカラーリング、という方程式を作り上げたことが個人的にはこのシューズの一番の功績ではないかと考えてます。 過去二度復刻されている黒赤の中で2011年現在、最新の復刻版がこちら。 今までの復刻と一番の違いと言えば、ヒールにジャンプマンがいることと、蛇腹状のナイロンタンに初めから傾斜が付けられていて、履きやすく改良されている、という点でしょうか。 オリジナルを知る人たちにとっては面白くも何ともない復刻だとは思いますが、AJ1が身近にある、ということだけはある意味ありがたいことなのかもしれません。 |
モデル名 |
Air Jordan 15 Retro エア ジョーダン 15 レトロ(Black/Varsity Red) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体には接地感が高く、豊かなクッション性を発揮するズームエアを前後に分割して搭載。 また中足部にTPUシャンクプレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性の高いフルグレインレザーとケブラー素材を配給した伸縮性の高いウーブン素材を採用。 サポート性を高めるために大振りのTPRヒールカウンターを装備することでスッポリと踵を固定。 |
システム |
Phylon Heel Zoom Air Forefoot Zoom Air TPU Shak Plate TPR Heel Counter |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1999-2000シーズンに発売。 主を無くしたAir JordanはJordanブランドの契約選手に引きつがれ、様々なPEを生み出しました。 デザインソースとしては超高速戦闘機X-15をモチーフに開発。 流体力学を根本に設計されたデザインはあくまでもマイケル・ジョーダンが使用することを前提に開発されたと言われています。 アウトソールからヒールに入れられた数字は、ジョーダン自身の誕生日と優勝回数、背番号、モデルのナンバーを表示。 AJ3から続く、ティンカー・ハットフィールドのデザインがこのモデルで一旦打ち切られます。 このモデルの特筆すべき点はやはりアッパーに使用されたウーブン素材。 ハラチフィット以降の新しい試みとして採用されたこのテクノロジーをバスケットボールシューズに生かそうとした点は斬新だったと思います。 シューズとしては硬めのクッショニングに対してホールド感の高いヒールカウンターと柔らかめのアッパーという組み合わせ。 個人的には同じようなアッパーソールバランスとしてAJ11になんとなく近いように感じます。 もちろん素材等々は違いますが、柔らかめのアッパーをトウ周りとサイドにかけて天然皮革で補強している感じなんかは延長線上にあるのでは、と。 そういった点を踏まえ、着用者の好みがかなり別れたのもこのモデルの特性の一つだったように思います。 ただ残念な点はPEが非常に多かったにもかかわらず、マイケル・ジョーダン自身の引退時期の合間ということもあり発売されたカラバリが非常に少なかったということ。 またレトロ化したものの、そこまで盛り上がらなかったことでしょうか。 前のめりな開発をされたアッパーだけに、もう少し位置づけが良くてもいいのではないか?と個人的には思うモデルです。 |
モデル名 |
Air Jordan 13 エア ジョーダン 13(White/True Red/Black) 1998年発売 |
アウトソール |
アウトソールはフレックスグルーブを入れ込んだグリップ性の良いヘリンボーンパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体には接地感が高く、豊かなクッション性を発揮するズームエアを前後に分割して搭載。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性の高いフルグレインレザーを採用。 履き口部分である、内足部と外足部の高さを変えることで内転を抑え、捻挫をしにくい構造となっております。 |
システム |
Phylon Heel Zoom Air Forefoot Zoom Air Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは二年連続NBAファイナル制覇を成し遂げ、ラストダンスと銘打たれ開幕したNBA1997-98シーズンに発売。 シーズン途中は例年以上にマークに遭いながらも、2年連続NBAファイナルではユタ・ジャズを相手に3連覇を達成。 その後、2度目の引退を発表します。 デザインソースとしてジョーダンのニックネームでもある黒豹をモチーフに開発されたこともあり、丸みのあるデザインながら攻撃的なフォルムが特徴的な一品です。 国内ではナイキバブル末期に登場をしたということもあり、正当な評価をほとんど得ることがなく、値崩れ。 国内定価が当時22000円という超強気の価格設定だったのも大きな原因かと思われます。 実際に全盛期とも言える2度目の三連覇の際に、最後に履いていたのはAJ14だったということもあり、ストーリー的にも何となく埋もれがちなのもこのシューズの特徴。 このモデルもUSAの方が非常に高い評価を得ていると思われます。 シューズとしてはAJ12以降、NikeからJordanブランドとして独立をしたということもあり、従来のような前後何作かの流れとかではなく、作品として独立をしているような感覚です。 とはいえ、個人的な印象でいえばAJ3とAJ11 Lowを足してミッドカットにし、ズームエアで味付けしたような感じがしてます。 問題点を挙げるとすれば、ミッドソールの素材から時間がたてばたつほど色が周りに出てしまい、色移りをしてしまう点。 毎回、復刻の度に改善されてないかな?という議論が出ていますが、現在も改善傾向にありません。 また、ソールがかなり薄いため、人によってはクッション性に物足りなさを感じるかもしれませんね。 前作AJ12の屈曲が悪かったということもあり、アッパーとソールはかなり屈曲性を重視していることが伺える形状。 カットが若干高いためホールド感も非常に良いですし、シューズとしてのバランスは適度に取れていると思います。 個人的にはこの適度なボリューム感が非常に使い回しやすいモデルなので、もう少しエグいカラーリングの復刻等々を期待したいですね。 |
モデル名 |
Air Jordan 12 Retro エア ジョーダン 12 レトロ(Black/Varsity Red) 2003年復刻 |
アウトソール |
アウトソールはグリップ性の良いヘリンボーンパターンを採用。 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体には接地感が高く、豊かなクッション性を発揮するフルレングスズームエアを搭載。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性の高いフルグレインレザーを採用。 サイド部分にレザーを二重に張り合わせることで、横への激しい動きに対応。 シューレースホールトップ部分を金属パーツにすることでシューレースの固定と確実なホールド感を提供してくれます。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1996-97シーズンに発売。 電撃復帰をした翌年にドラマティックなNBAファイナル制覇を成し遂げ、多大なる期待値を持って市場に登場。 ジョーダン個人としても復帰後二年連続、通算9度目の得点王を獲得するなど絶好調の活躍を見せ、NBAファイナルではユタ・ジャズの前に苦しめられつつも2連覇を達成。 USAでは2連覇目のシューズと言うことで非常に高い評価を得ています。 このカラーリングはプレイオフにて着用されました。 国内では1996年シーズンオフ期に横浜で行われたエキシビジョンマッチに親友であるチャールズ・バークレーと共に来日。 その際に一足早く公開されたのが、このAJ12。 スニーカーバブル後半に差し掛かっていたため、その余波にてファーストカラーはかなりの売り上げを計上。 ですが、セレクト系のみならず量販店も国内外問わず引っ張ってきていたことで流通量が非常に多かったことや、徐々にハイテクブームが終息に向かい、それに煽られる形で最終的には叩き売りの憂き目にあいました。 それゆえ、国内では海外に比べいまいち評価が高くないのが特徴的なモデルです。 シューズとしては、アッパーとソールの剛性が非常に高く、一方でジョーダンの望む素足感覚を重視した薄めのソールに衝撃吸収性の高いフルレングスズーム、というAJ9からの流れとAJ11で試した部分を改良し作り上げたような感じです。 良くまとまってはいるのですが、問題点を挙げると、AJ11からいきなり反転してここまで悪くなるのか?と言いたくなるほど通気性の悪さ。 メッシュタンや通気口が一切ないので、ひたすら蒸れます。 また、ソールの剛性が高すぎて屈曲が非常に悪い、と言うこと。 その分、アッパー全体に屈曲を前提とした縫い目を入れているのですが、正直曲がりません。 そのほかにはサイズを間違えるとシューレーストップの金具が当たって痛くなります。 ですので、お買い上げの際には十分に試着されてください。 個人的には前述したとおり、非常によくまとまっていてスタイリッシュなモデルだと思っています。 実際、今時のスペックのモデルと比較をしてもなんら遜色も無いですし、幅もゆったり目で履きやすいですしね。 一言でいえば、実用的なモデルと言えるでしょう。 希望を上げれば、国内ではオリジナルへの評価が低いため、もっと素材&カラーリングを変えて発売をしてほしい一品だったりします。 |
モデル名 |
Air Jordan 11 Hi エア ジョーダン 11 ハイ(Black/True Red/White) 1996年発売 |
アウトソール | 独特の緩いドレッドパターンとヘリンボーンパターンをミックスした独自のアウトソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 ミッドソール全体に柔らかな履き心地を提供するフルレングスエアを搭載。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには抜群の通気性を誇るキャンバス素材と剛性の高い天然皮革エナメルのコンビを採用。 クイックシューレースシステムが脱着を容易にしながら、確実なホールド感を提供。 キャンバス素材によって足が痛まないようにライナーには非常に柔らかい素材が使用されており、アキレス腱部分にはストレッチ素材を使用することで可動領域の確保と踵の靴擦れを防止しています。 |
システム |
Phylon Full Length Air Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1995-96シーズンに発売。 NBA1994-95シーズンに電撃復帰を遂げたジョーダンが、プレイオフの期間中である1995年5月7日に突如新作であるAJ11の白黒を履いてコートに登場。 通常、翌シーズンの2月に行われるオールスターゲームにて新作がお披露目になる、というのが慣例になっていたため、急遽現れた新作に世界中のAJマニアが騒然。 NBAではチーム全体としてシューズのカラー統一の規則があるため、AJ1以来の罰金を払うこととなり、伝説に拍車をかけることとなります。 ただし、罰金を払い続けることは無く、2戦後には黒青を履いて試合に出場。 この時履いた黒青はオリジナルでは発売されなかったため、これもまた一つの伝説に昇華。 当時の背番号が45番だったことから、ジョーダン用に作成されたPEではヒール部分の数字が45の刺繍となっていました。 このモデルはNBA1995-96プレイオフの前半戦にてジョーダンが着用したカラーリングになります。 日本ではAir Max 95'が引き金となったナイキバブルが真っ盛りのころに発売されたこともあり、一瞬でプレミア化。 「世界中から日本に集まっていた」と言われたほど流通したものの、どうしようもないほどの争奪戦が繰り広げられ、かなりの高額で取引されていました。 個人的には成長期が一段落し足のサイズが固まったため、当時一番履いたジョーダンと言えます。 とにかく履きまくったため、写真の通りかなり色褪せてしまってますが、ご勘弁ください。 ジョーダンの中でも1、2を争う人気っぷりだとは思いますが、冷静に考えますとちょっと不満が残るモデルだったりします。 一番の原因はアッパーとソールのバランスでしょう。 ジャスト目に履いていても、ソールが少し重いな、と感じてしまう点がかなりの減点材料ですね。 言いかえれば、ソールに重心があるため、振り子の原理で走りやすい、とも言えます。 後はアッパーがキャンバスであるため、どうしても耐久性が低いということでしょうか。 その分、今までのジョーダンシリーズでは考えられなかったほど通気性はしっかりと確保されています。 こういった良くも取れれば悪くも取れる、という意味で賛否両論があるのもこのモデルの特徴と言えるのではないでしょうか。 何とも表現しづらい部分ではありますけどね。 とはいえ、AJ9から続く一連の流れの中で、一つの結論を出したモデルだとは思います。 これを履いていると、スペックうんぬんよりも、履いてること自体に満足してしまう、魅力的な困ったモデルです。 |
モデル名 |
Air Jordan 10 Retro CDP エア ジョーダン 10 レトロ カウントダウンパッケージ(Black/Dark Shadow/True Red) 2007年復刻 |
アウトソール | 独特の緩いゼブラパターンにマイケル・ジョーダンの歴史を記述したスペシャルなアウトソールを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 (カタログ表記上はファイロンになっていますが、オリジナルにおいて加水分解をしているものが大多数ですので憶測ではありますがポリウレタン素材と表記させていただきます) ミッドソール全体に安定かつ柔らかな履き心地を提供するフルレングスエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)と天然皮革のコンビを採用。 クイックシューレースシステムが脱着を容易にしながら、確実なホールド感を提供。 また、シューレースホールの間をゴムベルトでつなぐことで高いフィット感をもたらしてくれます。 |
システム |
P.U. Full Length Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1994-95シーズンに発売。 シューズの主であるジョーダンがNBAから引退していることから、発売当初は人気が上がらなかったモデルです。 一時はこの10でジョーダンシリーズ自体が打ち止めか?とささやかれていたほど。 ファーストカラーは長い歴史を彩ったシカゴ・スタジアムでの最後の記念試合ということで行われた「Pippen All-Star Classic」にて一度のみ着用。 AJ10を履く最初で最後の勇姿かと思われていましたが、1995年3月18日「I'm Back」という宣言のもとにNBAに電撃復帰。 主を取り戻したAJ10は都市限定カラーと言う形でPEカラーをゲリラ的に5色展開。 瞬く間にプレミアシューズとなりました。 プレイオフに進んだチームで当初履いていたのがこちらのカラーリング。 ですが、当時は背番号を「45」に変更していたので刺繍は「45」でした。 とはいえ、この刺繍バージョンを復刻してくれた、というだけでマニアにはたまらなかったのではないでしょうか。 進化の過程としてはやはりAJ7からAJ9まで続いたインナーブーツを取っ払った、というのが大きいような気がします。 インナーブーツを無くし、別の形でフィット感を得つつ、汎用性を上昇させた。 これが次のAJ11につながる布石だったのではないかと思われます。 欠点をあげるとすれば、ボリューム感のないアッパーでしょうか。 ショーツスタイルには非常に映えるモデルなのですが、パンツスタイルだとシンプルすぎて目立たないですし、一見何を履いてるかわかりにくい点。 限定カラー以外はいまいち評価されないのは、目立ってなんぼのジョーダンにおいて、若干地味だからかもしれませんね。 個人的にはこのAJ10がジョーダンの中で総合的にフェイバリットモデル。 プレーンで縫い目が少なくストレスが掛かりにくいアッパー。 フルレングスエアの適度なクッション性。 ゆったり目の幅。 などなど、全てにおいて自分の足に合ってる一品です。 日本人らしい足をしている筆者ですので、ジョーダンはちょっと・・・と思われている方にもお勧めが出来るプロダクトと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Air Jordan 9 Retro エア ジョーダン 9 レトロ(Medium Grey/White/Cool Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | 独特のフレックスグルーブを入れ込んだブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 中足部にTPUシャンクを埋め込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 インナーに従来のハラチフィットシステムよりも薄いものを採用し、メッシュとの二枚仕立てにすることで通気性を確保。 クイックシューレースシステムが脱着を容易にしながら、確実なホールド感を提供してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1993-94シーズンに発売。 残念ながらシューズの主であるジョーダンはNBAから引退し、オリジナルをコートで履くことは無かった悲運のモデルです。 かわりとして、MLBに挑戦を始めたジョーダンはこのモデルをスパイクとして使用。 当時超限定流通をしたサイン入りのスパイクはウン十万のプレミアが付き、コレクターアイテムとして有名になりました。 オリジナルをジョーダンが履かなかったものの、当時Nike契約選手の中でネクストジョーダンとみなされていた選手が多数着用。 特にラトレル・スプリーウェルが履いた黒青のPEは激レアとされています。 またレトロを着用することに対し否定的だったジョーダン自身も、NBA2001-02シーズンにワシントン・ウィザーズで電撃的に現役復帰した際はジョーダンの子供からのアドバイスもあり、進んで着用。 このグレーもレギュラーシーズンでたびたび着用されておりました。 個人的にはAJ8までの流れが途切れ、AJ9からAJ11までに続く新しい流れを作ったという意味で面白いモデルだと思ってます。 やはりこのブーティーなフォルムは、過度な装飾を外して、マイナスのデザインでプロダクトを作り上げていっているという点が特に面白いかと。 そういう意味では、今日に至るシンプルながら高機能、といったデザインの源流ではないでしょうか。 初めてTPUシャンクが中足部に入ったAJということで、履き心地としては適度に足の返りの良いクッショニングという感覚です。 従来より薄めのインナーブーツながらフィット感は秀逸。 ただ個人的に幅の部分が異様なほど合わず、マイサイズで半日程度履くと浮腫んだ際小指が当たってしまい、ハーフサイズ上げると微妙にブカブカ感が残る、という。 シューズ自体は新しい試みとして面白い存在、それゆえ完璧な評価が出来ない点が悔しくてなりません。 足幅等が合う人ならば、未だにオンコートでもそこそこ使え、ファッション上はブーティーに使えるユーティリティーモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Air Jordan 8 Retro エア ジョーダン 8 レトロ(Black/Bright Concord/Aqua Tone) 2007年復刻 |
アウトソール |
独特のフレックスグルーブを入れ込んだ安定感の高いオクトパスパターンを採用。 中足部を大胆にえぐることで軽量化を促進。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 ヒール周りのTPUパーツが安定感を向上。 インナーにハラチフィットシステムを採用し、クロスストラップを装備することで抜群のフィット感を提供してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System Cross Strap |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1992-93シーズンに発売。 開発するにあたり、デザイナーであるティンカー・ハットフィールドが幾何学模様からインスピレーションを受け、完成させたのがこのモデル。 ジョーダン個人としては、NBAファイナルを三連覇。 個人成績としては、レギュラーシーズンMVP、得点王、ファイナルMVPを獲得。 しかしながら、キャリア絶頂にあったにも関わらず、父親の殺害事件を契機にNBAから引退。 ここ日本においても、ストリートバスケブームが一段落していたこともあり、そこまで爆発的な売れ方をしなかった覚えがあります。 カラーバリエーションにおいても、AJ2以降一番少ない3色のみの展開。 こちらのカラーはオールスターカラーに該当します。 テクノロジー的にはAJ7をベースに爆発的な売り上げを計上していたエアレイドの流れを汲むクロスストラップを採用。 当時、Nikeが手にしていたアッパーテクノロジーを全て盛り込んだ内容となっており、ハイテク感が前面に押し出された内容となっております。 ここでAJ6からの流れは一旦完結。 AJ9以降、足し算的なハイテクからは方向転換をし始めます。 個人的には、フォルム等々もオリジナルとほとんど変わらないため、かなり良く出来た復刻だと思います。 履き心地も「柔らかい」と言うよりは「しなやか」な感じに仕上げられており、重量感のあるアッパーながら足取りは楽な感じに仕上がっていると思います。 問題はエアジョーダン史上No.1と言っても良いくらい通気性が劣悪だと言うこと。 ハラチフィット自体も蒸れやすい上に、クロスストラップでタン部分の通気口がふさがれてしまいますので、一日履くとビックリするくらい汗をかきます。 クロスストラップのシステム自体は素晴らしいだけに、これ以後ほとんどシューズに採用されなかったのはこういった部分が原因かと。 それに脱着もしにくいですしね。 シューズとしての魅力は十分ですしボリューム感もバッチリですので、減点要素を考慮しても、もう少しストリート市場で評価されても良いのではないかな、と思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 7 Retro エア ジョーダン 7 レトロ(Black/Dark Charcol/True Red) 2002年復刻 |
アウトソール | 独特のフレックスグルーブを入れ込んだ安定感の高いオクトパスパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 インナーにハラチフィットシステムを採用することで抜群のフィット感を提供してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Forefoot Air Huarache Fit System |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1991-92シーズンに発売。 開発するにあたり、デザイナーであるティンカー・ハットフィールドがアフリカ民族の色調からインスピレーションを受け、完成させたのがこのモデル。 3から6まで続いたビジブルエアを廃止することで、シューズとしてのデザインに制約が無くなったのか、特徴的なミッドソールデザインに仕上がっています。 ジョーダン個人としては、NBAファイナルを二連覇。 個人成績としては、レギュラーシーズンMVP、得点王、ファイナルMVPを獲得。 その後、出場したバルセロナオリンピックにて金メダルを獲得し、名実共に世界のトップアスリートとして君臨。 その背景もあって、このモデルも発売後ほどなくしてプレミア化の一途をたどることになります。 10年の時を経て復刻されたこのカラーリングですが、オリジナルとは大きな違いがあります。 まず、一番大きな違いはフォルム。 オリジナルは甲が低く、スラッとしたフィルムだったのに対し、復刻版は甲部分が非常に高くなり、丸っこいフォルムに変更。 甲周りが高いということは、幅がかなりゆったりしているということなので、オリジナルの頃、幅の問題で履けなかった方にも優しいスペックになったのではないかな?と思われます。 シューレースも平紐ではなく、オーバルタイプを採用する(写真はシューレースを変更してます)など、オリジナルとかけ離れた出来栄えでした。 (2004年復刻版から通常の平紐に回帰) 個人的には、当時オリジナルで履いていたカラーリングの復刻とあって喜んで手に入れたのですが、フォルムが違い過ぎて履いた感覚が記憶と全く違ったのを強く覚えています。 それ以外のパーツはオリジナルと変わらないだけに、結構残念でしたね。 履き心地は程良く接地感のあるソール、という感じです。 取り立てて柔らかいということも無いのですが、硬いなと感じることもないくらいにチューニングされています。 ハラチフィットに関しては甲周りが高くなった分、トウ周りのフィット感がゆるく感じてしまうようになったので、そこまで大きなアドヴァンテージを感じません。 AJ7のシューズとしてのバランスを評価する肝はここにある、と思っていたので、ここをはずされるとちょっと辛いんですよね。 ここが一番の減点でしょうか。 シューズとして評価をするのであれば、AJ6からAJ8までの一連の流れの中の過渡期という感じが一番しっくりくると思います。 カラバリが多くて楽しいモデルなので、気軽にAJに携わりやすいモデルと言っても過言ではないかもしれません。 |
モデル名 |
Air Jordan 6 Retro エア ジョーダン 6 レトロ(Black/Deep Infared) 2000年復刻 |
アウトソール | 特徴的なクリアラバーに安定感の高いオクトパスパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 ハラチフィットへの進化を予感させる、ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供。 タンとアッパーに空いた無数の通気口が必要な通気性を完備。 つま先の補強パーツをあえて取り除きプレーントウに仕上げることで、ジョーダンの求める素足感覚を追求しています。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1990-91シーズンに発売。 開発するにあたり、通常以上のミーティングをデザイナーであるティンカー・ハットフィールドを行い、完成させたのがこのモデル。 今まで以上にジョーダン自身のリクエストを盛り込み、ジョーダンの求める素足感覚を大事にして開発されたと言われています。 事実、元々ハイテクなモデルという印象があったエア・ジョーダンが更に時代を象徴するハイテクモデルとして加速し始めたのもこの辺りから。 ジョーダン自身、初のNBAファイナル制覇をこのモデルを着用して成し遂げており、日本のメディアにおいても露出が激増。 ファッションとしてのジョーダンが定着した契機になったモデルと言えるかもしれません。 その後、年を追うごとにレア化が加速し、ジョーダン=プレミアスニーカーの代名詞となっていきます。 また、このモデルは映画「バットマン」のバットマンブーツのベースになったことでも有名。 映画監督のスパイク・リーがジョーダンシリーズに関わったのもこのモデルまで、と言われています。 個人的には、ジョーダンシリーズの中で履きやすさという意味では3本の指に入るのではないかと。 クッションがとりわけ良いとかそういうのではなく、履き口の広さや、幅と指先の楽さ、アッパーとソールのバランス、などが丁度良い感じなんですね。 悪いように言えば「特徴が無い」となるのでしょうが、良いように言えば「よくまとまってる」という。 また、完全なミッドカットよりもちょっとハイカット気味かな?というところも個人的にはツボですね。 SUPRAなどのブランドにも与えた影響力の高さなどを考えれば、やはり歴史的なモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Air Jordan 5 Retro エア ジョーダン 5 レトロ(Black/Black/Metallic Silver) 1999年復刻 |
アウトソール | シンプルなヘリンボーンパターンに特徴的なクリアラバーを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 インソールにはウレタンタイプの柔らかいインソールを挿入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで剛性が高いデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 各所にちりばめられたメッシュパーツが必要な通気性を確保。 タン上部にはリフレクター素材を使用。 シューホールパターンが二種類用意されていることもあり、足幅が狭い人にも対応。 TPUヒールカップをアッパー内部に入れ込むことでデザインとしてスッキリとさせています。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1989-90シーズンに発売。 AJ4のスマッシュヒットを受けて次期モデルとしてデザインのソースとなったのはジョーダンの持つスピード感。 デザイナーであるティンカー・ハットフィールドは第二次世界大戦に活躍した戦闘機「ムスタング」をベースにデザインを作成。 ミッドソールには鮫の歯型をデザインとして流用。 前作AJ4が新しいもの好きの黒人層から圧倒的な支持を受けたこともあり、初のクリアソールやタンにはリフレクターを使用するなどブラックカルチャーを意識したデザインに仕上がっています。 そういったデザイン背景も受け、スパイク・リーが作成したCMには「これは本当にシューズなのか?」といったフレーズが使われておりました。 プロダクトとして接地感覚を重要視するジョーダンのリクエストを受けていることもあり、前作4に比べ接地感が増したような作りになっています。 また、初期AJシリーズには珍しく多少幅広に作られており、日本人にも優しい設計となっています。 個人的には接地感はありつつも、屈曲が良く、インソールが柔らかい事から良いプロダクトだとは思います。 ただ、90年代のありえないプレミア価格を考えると、そこまでの価値が本当にあったのかな?と言う気がしてなりません。 個人的にはそういった部分もあって、正直そこまで印象に残らないモデルだったりします。 |
モデル名 |
Air Jordan 4 Retro エア ジョーダン 4 レトロ(Black/Cement Grey) 1999年復刻 |
アウトソール | シンプルなヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはシリーズ初となるデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 各所にちりばめられたメッシュパーツが必要な通気性を確保。 またサイドに伸びたTPUスタビライザーがフィット感を向上。 TPUヒールカウンターが付くことで、プロテクターの役割を果たした、と言われています。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1988-89シーズンに発売。 AJ1から3までにかけて、市場に対するインパクトはあったもののセールス的に成功をしなかったと言われているジョーダンシリーズをどうにかすべく、デザイナーであるティンカー・ハットフィールドに対してインパクトを重視したデザインを生み出すように指示。 バスケットボールのフープをベースにデザインされたものがこのモデル。 当時、セールス的苦境から一旦「Flightシリーズ」のフラッグシップモデルとして組み込まれたため、タンには「Flight」の文字が入れ込まれている点も見逃せないところ。 ミッドソールを含めたソールパターンが多くの「Flight系モデル」に流用されたことからも台所事情がうかがえます。 結果、新しいもの好きの黒人層から圧倒的な支持を受け、Jordanシリーズ継続が決定。 次作のAJ5からは再度独立したラインとして販売されます。 ジョーダン自身もシーズンMVP・得点王・最優秀守備選手のタイトルを獲得するなど個人成績としてノリにノッていたシーズンだったと言えます。 また、この前年度から宿敵となるピストンズの壁を破れない状況が続き、個人としては素晴らしいもののチームを勝たせれない、といった不評にも悩まされることとなります。 個人的には好きなジョーダンベスト3に入るモデルでもあり、1999年の初復刻の際にはガムシャラに手に入れた記憶があります。 もちろん市場でもかなりの騒がれ方をしたものの、シューズ業界自体が非常に下火の状態が続いていたことと、流通量が非常に多かったということもあって最終的にはセールで投げ売りされてしまう状況に陥いりました。 (今では考えられませんけどね) そういう背景もあったものの徐々に流通量が減ったことでプレミア化。 ヒールのNike Airの文字が入ったAJ4はこの時が最後だったので、海外ではかなり評価が高いようです。 履き心地に関しては、ソールユニットが3と変わらないので、そこまで大差はありません。 一日履くと足がむくんできた頃にちょっと痛くなってくる程度です。 フィット感に関してもプラパーツが足に当たると言う人もいるみたいですが、個人的には丁度いい感じのホールド感で楽ですね。 レトロ化してもフォルムが極端に崩れていないので、綺麗なシルエットを楽しめるモデルだと思います。 |
モデル名 |
Air Jordan 3 Retro エア ジョーダン 3 レトロ(Black/Cement Grey) 2001年復刻 |
アウトソール | ブロックパターンと同心円状パターンを組み合わせた独自のものを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 Dリングを採用することで、シューレースの通しやすさと引っかかりの良さを両立。 また、足幅が狭い人向けにシューホールが2パターン作られていることも特徴的。 お好きなフィット感を手にすることができます。 TPUヒールカウンターが付くことで、プロテクターの役割を果たした、と言われています。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1987-88シーズンに発売。 今でこそ有名なデザイナー、ティンカー・ハットフィールドが初めてAir Jordanのデザイナーとして就任。 後のジョーダンブランドのアイコンとなるジャンプマンマークがデザインされ、使用されたのはこのモデルから。 AJ1の広告となった、夕陽をバックにダンクをするジョーダンのシルエットをそのままアイコン化したことはあまりにも有名な話。 またスピード感とホールド感を両立させるために考え出されたミッドカットという概念が具現化されたのもAJ3から。 このモデルからジョーダン自身も開発にかかわりだしたと言われています。 当時新進気鋭の映画監督であり、ニューヨーク・ニックスの熱烈なファンでもあるスパイク・リーにシューズのCM依頼を始めたのもこのモデルから。 ブラックカルチャーへの密接な関係がさらに深まったと言われています。 シューズとしてはこのモデルまでオリジナルと同じディティールで作られています。 そういった意味では一つの区切りがついたモデルと言えなくもありません。 個人的にはヒールプラパーツの「NIKE AIR」の文字が泣かせます。(これ以後、全てジャンプマンロゴに統一) で、履き心地ですが、ローテク以上ハイテク未満、という感じでタウンユース向けなモデルです。 履き口のパフが十分に盛られていることから、結構ホールド感も良く履いてて楽しいモデルと言えますね。 ただ、一つ文句を言うとするならば、ミッドソールの塗装がシューズによって個体差が激しく、使い続けると割れて剥げてくる点。 剥げてくると途端にみすぼらしい感じになってしまうはいただけないかな?と。 それ以外は概ね満足なモデルです。 |
モデル名 |
Air Jordan 2 Retro エア ジョーダン 2 レトロ(White/Varsity Red/Black) 2004年復刻 |
アウトソール |
フォアには放射線状に伸びたストレートパターンと同心円状パターンを組み合わせたものを。 リアにはブロックパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 Dリングを採用することで、シューレースの通しやすさと引っかかりの良さを両立。 また、ヒール部分にはアコーディオンパーツを付けることで踵の稼働粋を損なうことなく、ヒールのTPU素材と共にサポート性を両立。 丸っこいフォルムの為、幅もJordanにしては広く作られており、履きやすい一品に仕上がってます。 |
システム |
P.U. Encap Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1が発売してから二年後のNBA1986-87シーズンに発売。 今では考えられないイタリア製のAir Jordanということで話題となった。(通称イタジョー) 一時はアルマーニのデザインか?という噂が立ったほど異色のモデル。 今でこそ当たり前のようにスウォッシュが無いモデルがゴロゴロしていますが、Air Jordanはこのモデルからスウォッシュが廃止されました。 ある意味デザイン的に先駆けだったと言えるかもしれません。 一時は玉数の少なさから、1よりも2の方がオリジナルでは高く取引されていた時期もあり、ヴィンテージ市場では評価の高いモデルだったりします。 マイケル・ジョーダン自身もこのモデルを履いて、スラムダンクチャンピオンや得点王になるなど個人としての評価を著しく上げることに成功。 そんな背景がありながらも、日本では案外Air Jordanの中でも不人気な部類に入るモデルだったりします。 個人的にはオリジナルに憧れた世代であるということと、1から飛躍的に履き心地が良くなったことが良い印象につながっているモデルです。 ただ、意外とファッション的に結構合わせにくいように感じるのが難点と言えば難点。 それ以外はサイジングもジャスト目で履けますし、結構快適なモデルです。 |
モデル名 |
Air Jordan Alpha 1 エア ジョーダン アルファ 1(Black/V.Red/White) 2009年発売 |
アウトソール | オリジナルを踏襲した、ドレッドパターンと同心円状パターンを組み合わせたものを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に搭載。 そして、高いクッション性と反発性を保持するフルレングスズームエアを内蔵。 中足部に埋め込まれたTPUシャンクプレートが過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで足なじみの良いシンセティックレザーを採用。 無数に開けられたパンチングホールが通気性を提供。 シームレス加工を施すことで不必要な負担が掛からない設計になってます。 またアキレス腱周りにフィット感が高い分厚いヒールパットを完備することでフィット感を向上させています。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
1984年に発売され、その後伝説のモデルとなったAir Jordan 1を、デザインそのままに現代のテクノロジーでリビルドしたらどうなるのか?、という非常に画期的な試みの中で生まれたモデル。 M・ヒートのD・ウェイドを筆頭にNBA選手もこぞって履いたように、バスケットボールで使えるクオリティーを確保したことに意義があったように思えます。 個人的な感覚としては、Jordanにしてはゆったり目の作りで、日本人にも履きやすいモデルになっているな、という感じ。 その分、フォルムは丸いですけど。 その他アウトソールが若干滑りやすいなど難点はあるとは思うけれども、ストリートで使う分には良い出来。 なんといっても一日履いてて疲れないっていうのは本当にありがたい。 (AJ1のクッション性は酷いからね) 幸いなことにiDで好みの色目も作れることだし、一度トライしてもらいたいモデルと言えます。 |