KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Nike Air Footscape Woven 360 ナイキ エア フットスケープ ウーブン 360(Black/Classic Green) 2006年発売 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高いワッフルパターンをエアのふくらみに合わせ、最適なグリップを発揮するよう戦略的に配置。 |
ミッドソール |
ミッドソールには従来のポリウレタンやE.V.A.素材を全く使うことなく、Airのみで構成された360°Airを全面に搭載。 ペバックスケージにより過度なねじれを防止し、安定感を高め、その上前足部の屈曲性を損なわないような加工が施されております。 |
アッパー | アッパーには柔らかなスエードとウーブン素材を採用。 |
システム |
360°Air Pebax cage |
歴史背景 個人的感想 |
こちらのカラーリングは、2006年、360°Airを使用したスカルパックの一環で発売。 元々、コンフォート色の強いモデルだった、フットスケープ ウーブンを無理やり360°Air化したのは、素直に言って失敗。 ただでさえ腰の強いクッション性の360°Air Soleに、ふにゃふにゃのアッパーに合わせても、ソール周りに重量配分が行き過ぎて、履いていても、なんだか重りが付属しているような感覚。 これでフィット感の高いアッパー素材や造りであれば、少しは軽減されたかもしれませんが、このアッパーではどうあがいても無理。 無理やり感、バランスの悪さ、360°Airをどうにか普及させたいという企画だけが先行した感じ、全てをひっくるめて、非常に残念なプロダクトだと個人的に思います。 このアッパーにはロープロファイルかつクッション性豊かなソールが合っていると思うので、そういった形でちゃんとリリースしてくれれば良いな、と強く願います。 |
モデル名 |
Nike Air Max 360 ナイキ エア マックス 360(Varsity Royal/Black/White/Metallic Silver) 2006年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはBRS 1000 カーボンラバー。 お家芸のワッフルパターンをエアのふくらみに合わせ、最適なグリップを発揮するよう戦略的に配置。 |
ミッドソール |
ミッドソールには従来のポリウレタンやE.V.A.素材を全く使うことなく、Airのみで構成された360°Airを全面に搭載。 ペバックスケージにより過度なねじれを防止し、安定感を高め、その上前足部の屈曲性を損なわないような加工が施されております。 インソールには高い弾力性とクッション性を備えたボロン搭載のインソールを使用。 |
アッパー |
アッパーには軽量かつしなやかなシンセティック・リフレクター素材を採用。 アッパー全体にレーザーカット加工を施すことにより、無駄なストレスを足に与えることなく、メッシュタンと共に通気性の高さを実現。 またインナーのダイナミックフィットが高いフィット感を提供してくれています。 |
システム |
360°Air ペバックスケージ レーザーカット加工 |
歴史背景 個人的感想 |
2006年、初代Air Max が1987年に発売されてから約二十年。 Nikeの誇るAir Max 開発チームが念願としたプロダクトが完成した。 それがこのAir Max 360。 3 Decades of Cushioningなどの大々的なキャンペーンもあり、個人的には結構斜めに、また冷静に状況をみておりました。 で、若干遅れて手に入れたのですが、あくまで個人的に言わせていただくと、非常に良いプロダクトです。 ランニングモデルはアッパーが華奢なので、ぶっちゃけて言うとソールにお金を出すようなものです。 これが定価16800~15750円なら言うことないのですが、(販売価格18900円) それをさし置いておいても、かなりテクノロジーの押しが強い、強烈なモデルに仕上がっております。 初めて履いた時、若干いつものサイズより小さいかな?と思ったのですが、どうも最初だけの感覚のようです。 すんなり足になじんでくれます。 また、体重の軽い方にはペバックスケージがかなり固く感じられるかもしれません。 2006年前後のNikeの動向には気分を悪くすることが多かったのですが、このテクノロジーに関しては脱帽です。 こういった視覚に訴えるテクノロジーを生み出して、それをマーケティングに乗せることにかけては相変わらず業界一の力を持ってますね。 ただし、このテクノロジーも2011年現在ではケージ部分を外す最新Airに取って代わっていて、そういう意味では進化段階の途中だったことを露呈してます。 最後にメディアが360°Airに対して意外とまとめていないので、以下、360°Airの簡単な特徴をまとめておきます。 従来の中空成型方式から熟成型方式にAir Bagの膨らませ方を変更することにより、屈曲性を高めるためのフレックスグルーブやその他様々な加工をAir Bag そのものの形状に施すことが可能となった。 ただし、360°Airのみでは安定感がほとんどないため、生産段階からARKEMA社(アルケマ社)の誇るナイロン系エラストマー樹脂で弾性が高く、強力な耐久性を持つ、ペバックスケージにあてはめながら生成を行っていく。 それもまた、熟成型方式の恩恵であると言える。 こういった手順を踏んだのち、実験段階では300マイルと同等の実験走行後、ほとんど衝撃吸収材の収縮及び劣化が見られなかったそうである。 (通常、40~50%まで圧縮されるのが慣例と言われている) また今までで一番最軽量のAir Maxに仕上げることが出来、US9=355g(若干個体差あり)というクッション性と軽量性を併せ持ったシューズに仕上がっている。 |