KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Nike Air Penny 3 ナイキ エア ペニー 3(Black/Black-Varsity Royal) 2008年復刻 |
アウトソール |
アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだ、緩やかな同心円状パターンを採用。 ミッドソールとの間にカーボンファイバープレートを挿し込むことで過度な捻じれを抑制。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットズームエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーにはメッシュ、天然皮革のコンビを採用。 サイドアッパーにはポリウレタンを成形することで高い剛性と縫い目の無くすことを両立させたポジット素材を使用。 |
システム |
Phylon Carbon Fiber Plate Forefoot Zoom Air Multi Chamber Air Foamposite |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズンにオーランド・マジックに所属していた、アンファニー・"ペニー"・ハーダウェイのモデルとしてデビュー。 間に伝説的モデル、Air Foamposite Oneを挟んだことから変則的になったものの、サードモデルという触れ込みで1998年スプリングカタログより展開。 国内ではナイキバブル末期にあたり、ほとんど注目されることが無く、いつの間にか無くなっていった印象が。 選手としても怪我で欠場する機会が多く、選手の威光によるマーケティングが不発に終わった点も理由としてあげられると思います。 シューズとしては、ペニーシリーズ屈指の出来栄え。 前作から引き継がれた、Foamposite テクノロジーを使用したことでアッパーの剛性とフィット感が秀逸。 アッパー全体を覆うわけではなく、サイドからのフィッティングのみに使用したことで、屈曲、通気性、重量と言った部分が犠牲にならずに済んでいる点が見逃せない部分でしょう。 クッション性に関しては、搭載位置の問題なのか、フォアズームのプニプニ感はないものの、バランスが良く、足に優しい感覚。 基礎設計的には現代でもギリギリ使用可能なクオリティーだと思います。 近年、House of Hoopなどが別注をかけることで、再評価される兆しはあるものの、全体としては歴史に埋もれたモデル、という印象はぬぐえません。 とはいえ、隠れた名作ですので、履いてみる価値はあると思います。 |
モデル名 |
Nike LeBron 8 P.S. ナイキ レブロン 8 P.S.(Black/Sport Red-White) 2011年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだDNAパターンを採用。 中足部にグラスファイバープレートを差し込む事で、過度なねじれを防止 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を発揮するファイロンを使用。 フォアにはフォアフットズームエアを。 リアには180°マックスエアを挿入することで、バランスの良いクッション性を発揮。 インソール下にボロンを張り合わせることで、足当たりの良さを実現。 |
アッパー | アッパーにはシンセティック、メッシュ、TPUを熱加圧処理にてワンピースに融合し、通気性、サポート性、軽量性の全てを兼ね備え、縫い目そのものを排除する、「ハイパーフューズ」テクノロジーを採用。 |
システム |
Phylon 6mm Forefoot Zoom Air Air Max 180 Poron Inserts Hyperfuse Upper Composite Construction Glass Fiber Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2010-11シーズンプレイオフ、マイアミ・ヒートに所属するスーパースター、レブロン・ジェームズのシグネチャーモデルです。 このシーズン、8、V/2、と通算3作目としてプレイオフを通して着用していたのがこのモデル。 デザイナーはアルファプロジェクトで有名なデザイナー、Jason Petrie。 開発者は次作でも指揮を取ることになる、Ben Smith。 開発のコンセプトとして、安定性を保持しつつ、いかに軽く出来るかに標準を定めたと言われております。 実際に8、V/2と比べ、エア部分が半分となり、アッパーがハイパーフューズに変更されたことで、全体としての軽快感を感じる出来栄え。 とはいえ、前2作があまりにも重量があっただけ、という見方も出来るため、一概に評価をしにくい部分ではあります。 履いた感覚としては、ハイパーフューズと機動性を重視したエア配置になったことで、スペック的にもバランスがとれている印象が。 初め足入れをした瞬間、全体を一体成型している関係上、硬さを感じますが、足に熱を帯びてくると、徐々に柔らかく感じる不思議な感覚。 ハイパーフューズと謳っているだけあって、通気性も良く、まさしく次世代のアッパーというに相応しいテクノロジーかと。 一方で、足馴染みと言う点においては一切期待できないのは、テクノロジーの方向性としてどうしようもない所。 履き手によって、合う合わないがハッキリすると思います。 ソール周りのバランスが非常に良いので、シグネチャーという点を切り離して一度足入れをしてみてほしいモデルと言えますね。 |
モデル名 |
Nike Air Go LWP ナイキ エア ゴー ライト ウェイト パフォーマンス(Black/Varsity Royal/White) 2011年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 (カタログ表記上はファイロンになっていますが、オリジナルにおいて加水分解をしているものが大多数ですので憶測ではありますがポリウレタン素材と表記させていただきます) リアフットにはローインパクトエクセサイズにおける衝撃を最大限に吸収するロープレッシャーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るテンシルエア・・・現在のフォアフットズームエアを封入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかで軽量なデュラバックとメッシュのコンビを採用。 ダイナミックストレッチスリーブが高いフィット感を提供。 |
システム |
P.U. (Phylon) Forefoot Zoom Air(Tensile Air) Low-Pressure Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1995年のSSカタログに掲載。 Flight カテゴリーのトップレベルモデルとしてデビュー。 当時売り出し中だった、O・マジック所属のアンファニー・"ペニー"・ハーダウェイを中心としたガード系選手が多数着用し、人気機種に。 国内ではナイキバブル前夜のタイミングだったこともあり、国内正規展開の2色のみならず、海外で展開されていたカラーリングが流入。 飛びぬけたプレミア価格をつけたわけではありませんが、競技使用を中心に消費されたように記憶しております。 スペックとしては非常に軽く、ソール周り以外は本当に華奢な印象。 クッション性能そのものは高くなく、フォアに入れられたズームエアもそこまでのダイレクト感はありません。 ロープレッシャーエアの形状を考えても、あくまで前のめりになることを前提とした作りであることを実感すると思います。 また、トウ周りが狭いため、幅のある方はフィッティング的に難しい部分があるかと。 ハイテクモデルとしては減点材料が多いモデルではありますが、それを差し引いても、ソリッドな雰囲気を醸し出すデザイン性は秀逸であると言わざるを得ません。 個人的には当時のPEカラーもついでなので復刻して欲しいと願いますね。 |
モデル名 |
Nike Terminator Low (VNTG) ナイキ ターミネーター ロー (ヴィンテージ加工)(Black/Comet Red-Light Bone) 2008年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | Die-Cut E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年。 様々なPEを輩出したレジェンドの後を継ぎ、カレッジバスケットボール市場向けのチームモデルとしてデビュー。 当時チームカラーとのマッチングを推し進める風潮と学生のころから有望な選手を囲い込もうとするNikeの戦略もあり、有名校のカラーリングを落とし込んだカラーリングを「Be True Your School」というキャッチフレーズの元、プロモーションを推し進め販売。 プロモーションの大部分である7色を担当したDunk Hiに対し、ジョージタウン大学「HOYAS」に向けたモデルとして特殊に展開。 この特殊な展開事情が数の少なさを生み出し、結果古着ブームからNikeバブルにかけてありえないプレミアム価格を叩きだすこととなります。 ジョージタウン大学向けのモデルとは言え、カラバリが無かったわけではなく、他大学の選手用モデルやLowカットも展開。 特にLowカットは当時市販されていながらも、圧倒的な玉数の少なさから、状態さえよければHiカット以上の金額を付けていたことも。 2007年から展開されるヴィンテージシリーズの加工技術を使い、2008年に初復刻。 2003年度に行われた加工無しの初回復刻分ではLowカットの展開がなされていなかったため、時代背景を知るマニアには待望の復刻だったと言えます。 Hiカットの足入れ感が箱っぽいため、それを取っ払うと本当に脱ぎ履きが楽だな、というのが最初の印象。 その分、ターミネーターらしいホールド感がなくなるため、履き味としてはHiとは似ても似つかないと言えます。 履き心地に関しては、この時代らしいダイレクト感のある、ほどほどのクッション性。 御世辞にも良いとはいえません。 とはいえ、とりまわしの良さは十分。 アメカジをベースにしたファッションにガッチリハマることを考えると、やはり時代を超えた普遍性を感じるモデルだと言えます。 |
モデル名 |
Nike Air School Force Mid ナイキ エア スクール フォース ミッド(White/Carolina/black) 1996年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 リアフットには高いクッション性を誇るビジブルビッグヒールエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティックのコンビを採用。 メッシュタンが必要な通気性を確保し、ストラップが甲周りのホールド感を向上。 |
システム |
P.U. Visible Big Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
1996年、カレッジバスケットボール向けチームモデルとしてデビュー。 位置づけの関係上、元々チームカラーでの展開が非常に多かったモデルだったものの、時は90年代半ば。 USAチェーン店での別注カラー最盛期だったこともあり、数々の別注ベースとして採用。 AJ11に端を発したパテントブームに乗り、ノースカロライナブルーの色目が爽やかな印象。 このカラーリングはフットロッカーが手掛けたものとなります。 シューズとしては幅もゆったりしていて、90年代らしいポリウレタンのミッドソールにビジブルビッグヒールエアという柔らかめのクッション性。 足入れをしてみると重いかな?という気もしますが、甲周りのストラップがしっかりとホールドしてくれて一体感をもたらすため、気になるほどでもありません。 欠点を上げるとすれば、やはりシャンクの無さだと思います。 とりまわしの良さを重視した作りなのは理解をしたとしても、ガッチリとした台形のソールの割に少し不安定かな?と感じずにはいられなかった点は減点材料。 その点を含めても90年代っぽいな、と思う出来ではあります。 厚くとられたミッドソールはやはり加水分解の憂き目に。 写真の通り、変色をしてボロボロの末路でした。 当時、実用面で潰れた数の方が多いため、知っている人も多いでしょうし、カラーバリエーションが無数に出現したモデルだけに復刻のベースとしても選ばれやすい気も。 いつかマニアックなカラーで復刻が現れると面白いだろうな、と思うモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Vandal HI Canvas ナイキ ヴァンダル ハイ キャンバス(Medium Grey/Obsidian-White) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはDie-Cut E.V.A.をラバーで包み込むフルカップタイプを使用。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いキャンバス素材を採用。 ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上させてくれます。 |
システム |
Die-Cut E.V.A. Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1984年。 82年に発売されたAir Force 1の普及版として発売。 ナイロンアッパーで近未来的な素材を使用した「バンダルシュープリーム」 スエードアッパーで純然たるバスケットボールシューズっぽさを全面に押し出した「シュープリーム」 キャンバスアッパーのバスケットボールシューズカテゴリーで当時トップモデルとして打ち出した「バンダル」 コンセプトに合わせ素材、シルエットを変え3種類ほぼ同時に発売。 1984年当時、世間ではブレイクダンスが流行。 メディアに露出した著名人の足元が「バンダルシュープリーム」か「バンダル」だったことから、ダンサーを中心として普及。 一方で80年代後半から徐々に始まったヴィンテージブームの際には、カラーリングの面白さと、古着等との相性の良さからマニアに認知。 ダンス等々の実践使用で消費された数が多く、残存数の少なさからプレミア化。 2002年の復刻までカルトな人気を誇るモデルとなります。 履いた感覚としては、Air Force 1の軽いバージョンといった感じ。 ソールの厚さが全く違う点とキャンバスアッパーという組み合わせは、思った以上に軽快。 一日中履いているとクッション性がきつい部分が出てきますが、それでも期待値以上のバランス感があるかと。 通気性も良いので、夏でもサクッと履けるのはプラス。 欠点をあげるとすれば、キャンバスアッパーゆえの耐久性の低さ。 またサイズを間違えると変なところが当って痛い、というのは頭の中に入れていたほうが良いと思います。 復刻以降、短い期間でカラーバリエーションを多く乱発。 マニアには響いたものの、当時を知らない層にはなかなか受け入れられず、最終的には叩き売りの憂き目にあうこととなりました。 そういった状況を踏まえ、キャンバスの素材レベルを上げるなり、何らかのクオリティを上げて、少量生産をしてくれると嬉しいモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom LeBron II ナイキ エア ズーム レブロン ツー(Cool Grey/White-Varsity Royal) 2004年発売 |
アウトソール | アウトソールには変形式ドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを使用。 フォアフット、リアフット共に抜群の衝撃吸収性と反発性、推進力を誇るビジブルズームエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやなか人工皮革、通気性の高いメッシュをコンビで採用。 ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上。 TPUヒールカウンターが足の捻じれを抑制。 またインナー内部に搭載されたスフィアインナーが快適な通気性をもたらしてくれます。 |
システム |
Phylon Visible Forefoot Zoom Air Visible Heel Zoom Air TPU Heel Cup Sphere Dry |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2004-05シーズン、当時クリーブランド・キャバリアーズに所属したレブロン・ジェームズのシグネチャーモデルです。 抜群の成績を残し、派手なデビューを果たした1年目を受け、成功の確約された状況で発売。 シグネチャーモデルとして通算3作目にしてようやく自身の名前が付いたことにより、よりレブロン専用機の色が濃くなり始めたモデルと言えます。 シューズとしてこのモデル辺りまでが適度な重量とバランスを備えたモデルと言うイメージが。 この後、徐々に重量化の一途を辿ることとなります。 シューズとしてはクッション性の豊かさと安定感が両立しているのを体感可能。 ビジブルズームエアを包み込んでいるPebax shellの恩恵が安定感に直結していると思われます。 通気性、屈曲性の伴った軽量アッパーだけでは剛性が足りないので、ストラップで補完するなど、バランス良く強化。 ストラップが苦手な方には鬼門かもしれませんが、あるのと無いのとでは、印象がガラリと変わります。 また、中足部がえぐれた構造になっていないので、偏平足の多いアジア系の足型にも優しい形状となっていると言えるでしょう。 問題点をあげるなら、スフィアインナーと構造上の問題で、内部の圧迫感が高く、サイジングが難しいところ。 足型と好みのフィット感によるのでしょうが、個人的にはサイズアップ必須でした。 シグネチャーとして飛び抜けた何かを感じる事ができるわけではありませんが、そつなく履きやすいと言う意味で万人受けしやすい機能性を盛り込んだモデルという印象です。 |
モデル名 |
Nike Dunk Hi iD ナイキ ダンク ハイ iD(Black/White) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはE.V.A.素材を全面に使用し、アウトソールから全体をラバーで包み込むフルカップアウトソールを採用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム |
E.V.A. Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1985年。 様々なPEを輩出したレジェンドの後を継ぎ、カレッジバスケットボール市場向けのチームモデルとしてデビュー。 当時チームカラーとのマッチングを推し進める風潮と学生のころから有望な選手を囲い込もうとするNikeの戦略もあり、有名校のカラーリングを落とし込んだ7色が発売。 同時期に展開したターミネーター、ビッグナイキ、チームコンベンションと並び、市場に大きなインパクトを残すことになります。 実際に様々なPEが作成され、インソール・エアライナー内蔵式のモノやエア入りソール、タンやヒールの装飾違いなど、多岐にわたり、未だに未確認な情報も多数。 一方で接地感とアッパーの耐久性を求めるエクストリームスポーツプレイヤーからも支持されたことで、ただのバスケットボールシューズの範疇を超えた存在になっていきます。 そう言ったミステリアスな部分と、実用面で履き潰され残存数が少ないことも相まって、90年代初頭の古着ブームから90年代中盤のナイキバブルにかけ、ありえないほどの高額で取引。 Usedでも10万程度。 デットストックでは20万はざらに超える状況を作り出しておりました。 1999年、市場の声を反映しとうとう復刻がスタート。 初期復刻から通称裏ダンクの流れは、ナイキバブル崩壊後、様々な理由を含め、日本から一旦撤退を検討していたほど業績が落ち込んでいたNike Japanを復活させる原動力の一つになったと言われるほどの大ヒット。 以後、把握しきれないほど無数のカラーバリエーションを世に送り出しています。 そんな中22年の時を超えて、2007年6月1日にiDがスタート。 Hi Cut 17850円。 Low Cut 16800円という値段設定。 Whiteベースが市場では圧倒的に多いダンクなので、敢えて黒白というシンプルなカラーリングに、限定素材だったOakwood Leatherを採用して制作しております。 履き心地に関しては論ずるものではないでしょう。 1日履くと確実に足が痛いレベルです。 またiDならではの高品質なレザーを期待したのですが、そうでもないな、というのが正直な感想。 あくまでカラーリングを組み合わせられる、という点に重きを置いた感覚が正しいと思います。 iD化されてから、定期的にチョイス出来る素材を変えて展開をしておりますが、小細工なしのベーシックなダンクそのままで、そろそろエアライナー入りのモデルを展開しても良い頃なのではないかな、と多々思うモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Air Revolution ナイキ エア レボリューション(White/University Blue/Obsidian) 2003年復刻 |
アウトソール | ブロックパターンと同心円状パターンを組み合わせた独自のものを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材を採用。 ヒールにはビジブルヒールエア、フォアにはフォアフットエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 Dリングを採用することで、シューレースの通しやすさと引っかかりの良さを両立。 ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上させてくれます。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air Forefoot Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1987-88シーズンに発売。 定価19800円という破格にて当時の最高機種として国内でも流通。 「Gravity will never be the same」というキャッチフレーズを用い、近未来的なフォルムと透けて見えるビジブルエアの視認性をフルに活用したプロモーションを展開。 1988年に大々的に展開されたSupreme Courtキャンペーンにおいて、7人中4人がこのAir Revolutionを着用して撮影に臨んだことから、NBAでも多くの選手が着用。 Forceシリーズと対になるようなプロモーションや、着用選手のカテゴライズ化が進んだことから、翌年から始まるFlightシリーズへの懸け橋のようなモデルだったと言えます。 シューズとしてはごついフォルムの割に重量感も感じる事が無く、AJ3のソールをそのまま流用してますので、適度に軽快な履き心地。 ただし、このストラップは締まりません。 本当にプレーするためにギチギチに締めるならまだしも、タウンユースで締める事はまず無いと思います。 そのくらい短いですし、キツイです。 また、この時代のミッドソール特有の塗装の雑さとひび割れてくる点はどうしようも無いところかな、と。 履きこむとボロボロになっていきます。 こういった減点以外は、面白いモデルだと思います。 フォルムの割には履いてみるとポップな印象ですし、使い回しもしやすいですからね。 共通したソールのモデルが多数あることから、そろそろ再復刻をしても良いモデルではないでしょうか。 面白いカラバリでの再発希望です。 |
モデル名 |
Nike Air Uptempo Pro ナイキ エア アップテンポ プロ(White/Deep Forest/Del Sol) 2006年販売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには高いクッション性を誇るラージボリュームビジブルヒールエアを搭載。 中足部からフォアフットにかけて過度な捻じれを防止するTPUシャンクを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセティックとのコンビを採用。 足首部分には非常に柔らかい形状記憶素材を使用することで高い快適性を実現しております。 |
システム |
Phylon Large Volume Visible Heel Air TPU Shank Plate Molded Foam Ankle Collar |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-2006シーズン、Nike契約選手が着用したモデルです。 現S・スパーズ所属のM・ジノビリが長きにわたって着用し、NBA制覇を成し遂げたことからジワジワ国内に流入。 カラバリがそこそこ豊富だったこと。 そしてUptempoの冠がついた純粋な新作が久々だったこともあり、マニア層には好意的に受け入れられた記憶がございます。 シューズとしては軽量でバランスが非常に良いと思います。 フォアにエアが入っていないスペックの関係上、珍しくフォアまでTPUが伸び、ミッドソールサイドまで迫上がってることで踏み込んだ際の安定感が非常に高く、足運びがスムーズなのが特徴。 何かが図抜けてるわけではないけれど、なんとなく丁度いい。 この何とも言えない味付け感が、90年代Uptempoシリーズ黎明期を感じさせるのも興味深い点。 着用してみると、Uptempoってこんなのだったなぁ~、と回想してしまうのが不思議です。 中位機種以上、上位機種一歩手前なモデルで、このくらいの完成度と言うのは、Nikeのラインナップの中では常に欠落しがちな部分。 このレベルの完成度を体感できるモデルがもう少し増えればいいな、と純粋に思わせてくれるシューズですね。 |
モデル名 |
Nike Shox Ups ナイキ ショックス アップス(White/Varsity Royal/Varsity Red) 2005年発売 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレットパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を発揮するポリウレタン素材と類まれなるクッション性。反発性を誇るフルレングスショックスを搭載。 フルレングスTPUシャンクプレートをミッドソール全体に挟むことで足の過度なねじれを防止。 インソールにボロンを挿入することで足当たりとクッション性を上昇。 ヒール部分に変則的なサイズのショックスコラムを配置することで、着地や踵を中心とした動きに対し安定感の向上を図っています。 |
アッパー |
アッパーには剛性が高くしなやかでリッチなフルグレインレザーと足なじみの良いシンセティックのコンビを採用。 長めに確保されたアンクルストラップが足に適切なホールド感と自分好みのフィット感をもたらしてくれます。 |
システム |
Full Length Shox P.U. TPU Shank Plate Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-06シーズン、Nike契約選手のインサイド系が多く着用をしたShox Ups。 様々なPEが作成された中から、USA Finish Line系列のみで正規販売されたのが、当時I・Pacersに所属していたオールスタープレイヤー、ジャーメイン・オニールのカラーリング。 当時全盛期であったジャーメイン・オニールのPEが様々なモデルで足掛け2年程度、Finish Line別注という形で発表。 特定の選手専用カラーであるPEがそれほどもてはやされることも無くなりつつある中、カラーリングの妙味で人気を博した記憶がございます。 Shox Upsそのものは着用選手が多く、またカレッジカラーも含めた多くのカラーリングが発売。 重量の関係上、若干下降線を辿りつつあったショックステクノロジーの普及に躍起になっていたこともあり、コラムの配置を変更するなど、細かい部分で改良をされております。 フルレングスショックスなので致し方が無いところではありますが、シューズとして、やはり重い印象。 ホールド感とフィット感が良いので、履いた感覚としてすぐに重さを感じないのですが、じわじわ来る感覚。 またクッション性能としてフルレングスショックスは、体重またはかなりの脚力がないと恩恵を受ける事は難しいことが良くわかります。 ボロンが入ったインソールのおかげで足当たりは良いのですが、硬い感触は否めません。 利点としては安定感が非常に高く、中足部からしっかり入ったTPUのおかげもあってか、ほとんどロールすることがないと思います。 前述した通りホールド感、フィット感共にカッチリしているため、その辺りを重視している方には最適かと。 近年フルレングスショックスのモデルは少なくなっていますので、体感できる可能性は低いですが、もし好みと合うようでしたら試してみるのも一興かと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Maestro ナイキ エア マエストロ(White/Varsity Red/Midnight Navy) 2004年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するヒールエア挿入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を使用。 ダイナミックフィットインナースリーブが高いフィット感を提供。 |
システム |
Encap Heel Air P.U. Dynamic-fit inner sleeve |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1993-94年にFlight系、トップレベルモデルとして発売。 名前がAir Maestroのままになっておりますが、順序で言うとAir Maestro 2にあたります。 ダイナミックフフィットと当時基準の軽量性の高さが人気の呼び、多くの選手が着用。 89年に本格的に始まったFlight系の普及に大きな貢献をしたモデルです。 シグネチャーというわけではないものの、NBAオールスターでスコッティピッペンが着用した真っ赤なカラーリングが突出したインパクトを与えたため、彼の準シグネチャーとして扱われることが多いモデル。 90年代半ばのナイキバブル時には、真っ赤のみ極端なプレ値が付いていました。 シューズとして評価をすると、正直、今の基準でいえば、たいしたこと無いモデル。 フィット感、重量感、クッション性、共に過度な期待をすると少し肩透かしを食らうと思います。 ハードルを下げて、レトロモデルとして評価をするならば、90年代特有のポリウレタンソールの柔らかさが前面に押し出されつつも、フィット感や屈曲性が伴ったバランスの良いモデル、という感じかと。 脚力の低い方でも履きやすくチューニングされている印象ですね。 欠点はやはり通気性。 そして脚力が低くても履けると言う意味で、クッション性もちょっと低いな、と感じます。 あくまでも当時のスピードプレイヤー向けというスペックなので致し方の無いところかと。 Flight系が成熟し始める前の雰囲気を味わいたい人には面白いモデルだと思いますが、裏を返せば、そつが無さ過ぎて味気ないモデルだと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Alpha Force 2 ナイキ エア アルファ フォース ツ- ハイ(Black/Del Sol Orange Blaze) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンとブロックパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するヒールエア挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ストラップが足ブレを軽減。 |
システム |
Encap Heel Air P.U. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1988-89シーズンに、当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーの意見を取り入れ、1987年から展開していたAir Alpha Forceの二代目として発売。 1988年に大々的に展開されたSupreme Courtキャンペーンにおいて、Air Alpha Forceを着用して撮影された画像が大々的に広告として扱われたこともあり、発売前からある程度の成功が約束されたモデルでもありました。 バークレー以外の選手も着用をしていましたが、バークレー自身の活躍が目覚ましく、初のオールNBAファーストチームに選ばれるなど選手としてノリにノリ出した時期とあって、彼の準シグネチャー的なイメージが市場にも確立。 そういった大きな流れから、以後、バークレーがフォースシリーズの中核を担うこととなります。 デザインとしては同時期に発売されたAir Force3とAir Alpha Force 1を足して2で割ったような感覚。 今となっては当たり前になった、Lowカットに近いMidカットモデルのはしり的な存在と言えます。 シューズとしては履き心地が柔らかく、このスペックにしては履きやすいモデルだと思います。 ただし、フォアのストラップは典型的な日本人の足には辛いのではないかと。 見た目以上にフォア部分が狭いと言うことと、ストラップがかなり締められるので、合う合わないがハッキリ。 足幅の広い方はストラップを通さずに着用することをお勧めします。 適度なレトロテイストを残しながら、そこそこの履き心地を保持しているため使い勝手が良い点が未だにマニア層に受け入れられている要因でしょう。 ソールがポリウレタンですので加水分解は避けられませんが、カラバリを変えて、定期的に復刻してくれると嬉しいモデルの一つです。 |
モデル名 |
Nike Delta Force Hi ナイキ デルタ フォース ハイ(White/Obsidian/Metallic Silver) 2010年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、アウトソールから全体をラバーで包み込むフルカップアウトソールを採用。 |
アッパー | アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 |
システム | Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1989年。 1987年から展開されていたAir Delta Forceのアナザーバージョンとして、インソールにエアライナーを搭載したAir Delta Force ACというモデルとしてデビュー。 Air Delta Forceは全部で3種類に派生し、Air Delta Force、AC、後にST。 87年発売の本家と後に出るSTはAir Force 3の流れを汲むデザイン。 Air Delta Force ACのはAir Force 2の流れを汲むデザインとなっています。 2010年、海外カタログで展開予定されていたこの復刻をASBEE系列のSMUとして国内では独占販売。 Delta Forceの復刻そのものは2003年よりスタート。 しかしながら何故かエアが搭載されてないという改悪。 3/4カットとLowカットは展開されたものの、Hiは展開されていなかったため待望の復刻だったわけなのですが、やはり同じくエア非搭載。 エアライナーの生産問題かもしれませんが、インソール裏のダイレクトなエア感を再現して欲しかったと言うのが正直なところ。 SB系でズームエア搭載モデルを販売したぐらいなので、なんだか一貫性の無さを感じてしまいますね。 シューズとしては、Air Force 2の流れを汲んだカレッジモデルと言った感じ。 近年の復刻でいえば、カッティングの違うCourt Forceっぽい印象。 モデルとして汎用性が高いため、なんとなく履いておけば、シンプルなのでコーディネートはどうにかなるだろ、という駆け込み寺的利用方法が一番適切な気がします。 カラーリングの落とし込みも容易ですし、なんといっても有名なスネークカラーもありますので、是非ともエアライナーを搭載したHiカットで再度復刻して欲しいなと切実に感じます。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom LeBron 4 ナイキ エア ズーム レブロン フォー(White/Varsity Crimson/Midnight Navy/Metallic Gold) 2006年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはソリッドラバーにグリップの良いヘリンボーンパターンを採用。 フリーソールをモチーフに、分割式にすることで、屈曲を向上。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを使用。 インソール内蔵型フルレングスズームエアが高いクッション性と反発性を実現しております。 またミッドソールとアウトソールの間にフルレングスカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはポリウレタンを成形することで高い剛性と縫い目の無くすことを両立させたポジット素材を採用。 さらにフィット感を高めるために搭載されたインナーブーツとあいまって、強烈なまでのフィット感を提供してくれます。 また、ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上。 |
システム |
Insole Included Full Length Zoom Air Foamposite Full Length Cabon Fiber Plate Phylon |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2006-2007シーズン、当時C・キャバリアーズ所属したレブロン・ジェームズのシグニチャーモデルです。 チームの期待を一身に背負い、勝ち進んだプレイオフ。 初のファイナルまで出場を果たし、通称「プレイオフ」と名付けられたカラーリングです。 実際にはアナザーシグニチャーモデルである、ソルジャーシリーズを着用して試合をしており、人気だった4の中ではあまりこのカラーリングに対するインパクトというのは残っていないように思えます。 このモデル自体は久々に市場に出てきた純粋な新作のポジット素材モデルということで、期待値も高く非常に売り上げも好調な成績を残しました。 国内定価がポジットモデルにしては比較的安価な18000円+TAXというのも良かったのではないかな?と記憶しております。 また代を重ねるごとに増え始めていた地域限定色及びSMUが、何かの引き金を引いたように爆発的に増えたのも、このモデルの特徴。 マニアでも追いつかない状況を作り出していきます。 シューズとしての造形は非常に美しいのですが、とにかく重い。 片足US9で約615gという数字は、筋骨隆々のレブロンの脚力ならいざ知らず、一般的にみれば本当に重たいモデルです。 また、通気性も劣悪。 とにかく蒸れます。 優れた点をあげると、クッション性は弾むような感覚。 前足部も広く、フィット感はストラップも相まって、ポジットの良さを存分に感じることが出来ます。 剛性は強烈で、捻じれも起こしにくいでしょう。 せっかくのポジットモデルではありますが、この重さと利点のつり合いが上手く取れなかったため、以後継続しなかったのではないかと予測できます。 次作以降なんとなく一貫性を感じないシリーズの方向性を考えると、一旦流れを変えたモデルと言えるかもしれませんね。 判断に困るモデルではありますが、現代の基準でポジットモデルを作るとこうなる、というのがわかりやすく表現されていると思うので、一度体感してみることをお勧めいたします。 |
モデル名 |
Nike Air Pip 2 ナイキ エア ピッペン 2(White/Varsity Red/Black) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 フォアフットにはレスポンスを重視した分割式ズームエアである、アーティキュレーティドズームフォアフットエアを挿入。 リアフットにはヒールエアを搭載。 中足部にTPUシャンクプレートを入れ込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなシンセティック素材を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブと余計なものを一切省いたプレーンなアッパーが高いフィット感を提供。 シューレースが細かく通ることで好みのフィット感に調節が可能となっております。 |
システム |
Phylon Articulated Forefoot Zoom Air Encap Heel Air TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズンに当時C・ブルズに在籍した、S・ピッペンのシグニチャーモデルとして発売。 レギュラーシーズンでは故障が多く着用機会が非常に少なかったものの、プレイオフ通して着用し2度目の3連覇を遂げたことでマニア層には響いているモデルと言えます。 前作までの華美な装飾から一転してのシンプルなフォルムは機能性のみを追求した仕上がり。 シンプルすぎて味気ないのが正直なところ。 たまたまとはいえ、ナイキバブルがはじけ飛んだ後の、一気にローテクへの揺り戻された当時のスニーカーシーンと被る印象が個人的はあります。 機能性としてはあくまでも接地感とレスポンスを重要視して開発。 細かく調節が出来るシューレースと相まって、シューズがしっかりと足に付いてくる感覚を得ることが出来ます。 クッション性に関しても、足裏にしっかりと入ってるなというのが良くわかります。 難点を挙げるとすれば、かなりロープロファイルに仕上げているのでクッションが早くへたる感覚。 そしてシューレースが細か過ぎて、足がむくんでくると、再度調整しなおすことが必須であること。 フィット感がタイト過ぎて痛くなります。 シューズとしては未だに実践にも使用できる基礎設計をギリギリ保持。 時代性としてシンプルな方向に突き進んでいたとは言え、あまりにもシンプルすぎますね。 もう少しS・ピッペンらしさをデザインに落とし込んでも良かったのではないかな、と思います。 機能性が十分なだけに、その点だけが個人的に残念ですね。 |
モデル名 |
Nike Air Force 180 Mid ナイキ エア フォース ワンエイティー ミッド(Black/White/Sport Royal/Varsity Red) 2004年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはグリップ性の高いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するポリウレタン素材を全面に使用。 ヒールには柔らかなクッション性をもたらすビジブルヒールエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブとストラップが抜群のフィット感とホールド感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
P.U. Visible Heel Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1991-92シーズン、当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーのシグネチャーモデルとして発売。 1992年バルセロナオリンピックのために結成された伝説的チーム、ドリームチームⅠでも着用され、オリンピックカラーを含め絶大な人気に。 当時バスケットボールでの実用面で評価が高く、ストリート使用に流れるデットの数が意外と少なかったことから、ナイキバブル時はかなりのプレミア価格で取引をされておりました。 「180 Air」の特徴としては、エア部分のアウトソールをエアの形状に沿って形成し、クリアカラーにすることで180度の可視化に成功。 エアの搭載量等々が増えたわけではなく、あくまでも可視化技術の進歩によるものと捉えるのが正しいと思われます。 履いた感覚は見た目の通り安定感重視志向。 一方でホールド感はガチガチでもなく、ストラップをしっかり締めて初めて成立するようなバランス。 フォアフットに関してはエアを搭載していないので、屈曲が良い反面、少し物足りなさを感じるかと。 その分、ポリウレタンそのものが若干柔らかめにチューニングされていると思います。 歴史的にこの後、エア搭載量の飛躍的進歩からオーバーデコレーション気味になっていくわけですが、1980年代中盤から続くプラスティックパーツの流れと1990年代初頭の過渡期感を詰め込んだ、ハイテクの手前感を十分に感じてもらえるモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Air Force 2 Hi ナイキ エア フォース ツ- ハイ(Obsidian/Neutral Grey) 2002年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンとブロックパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するフルレングスエア挿入。 そしてアウトソールから全体をラバーで包み込むフルカップアウトソールを採用。 ウレタン製のインソールを採用することで柔らかな足当たりを実現。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 TPUヒールカップが踵周りの安定性を向上。 また、足首周りのライナーが厚めに取られており、包み込むようなフィット感を得られます。 |
システム |
Full Length Air Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1986年。 1982年に発売され、ロングセラーとなっていたAir Force 1の後継機種として高い期待値を持って登場。 当時の最新技術として取り入れられていたプラパーツなどを存分に投入されました。 NBAでは当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーやM・マローンがAir Force 1から継続して着用。 広告含め二人が露出したことで、Air Forceはタフな選手が着用するモデル、といったストーリーの下地が徐々に出来上がるようになっていきます。 2年間の短命ながらも市場に与えたインパクトは大きく、現在でも別注のベースに使われるなど、かなりの頻度で復刻をされ、コアなファンを惹きつけてやまないシューズと言えます。 復刻は2002年よりスタート。 Escapeシリーズでのブレイクぶりで、思いだす方も多いでしょう。 実際に履いてみるとわかるのですが、思ったほど重量感を感じない不思議なモデル。 Air Force 1に比べ、格段に屈曲が良くなっているので、歩いていてもソール周りの不快感を感じません。 欠点をあげれば、シューレースの根もとが親指に刺さる可能性があるということ。 甲が低いというよりも、トウ周りの構成パーツの問題と言えるかもしれませんが、試着必須なモデルです。 サイズを間違えると痛くて履けません。 その他には通気性が劣悪。 ライナーが柔らかくて厚め、ということもあり、かなり蒸れます。 当時のNikeのデフォルトですね。 前述したとおり、世界中どこかの企画で復刻されているので、比較的手に入りやすい状況にあるのは嬉しい限り。 プラパーツのおかげもあり、カラーバリエーションが豊富な点も魅力的と言えます。 国内では近年復刻されていないので、ベーシックなカラーリングで復刻されれば、と思うモデルの一つです。 |
モデル名 |
Nike Air More Uptempo ナイキ エア モア アップテンポ(Midnight Navy/Midnight Navy/White) 1996年発売 |
アウトソール | アウトソールにはヘリンボーンの変形パターンと重厚なソールに屈曲性を持たせるための溝を深めに完備。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 最高のクッション性を誇る、スリーピースビジブルエアを全体に搭載。 |
アッパー |
アッパーには重厚かつしなやかな天然皮革とシンセティックのコンビを使用。 メッシュタンを採用することで必要な通気性を確保。 デザインのアクセントに一役買っている「AIR」の文字が、サイドへの補強とブレをなくし、安定感を向上させてくれます。 |
システム |
P.U. Three Pieces Visible Air |
歴史背景 個人的感想 |
NBA1996-97シーズン・プレイオフ、当時C・ブルズに在籍した史上最高のNo.2プレイヤー、S・ピッペンのシグニチャーモデルとして発売。 1996年アトランタオリンピックに向け、オリンピックカラーも同時期に登場。 ドリームチームⅠ以来の豪華絢爛メンバーで結成されたドリームチームⅢに華を添えるべく、用意されたモデルもカラーリングが秀逸の一言。 星条旗をモチーフにしたカラーリングや金メダルを連想されるカラーリングが多数用意され、着用選手の背番号が刺繍されました。 発売当時国内はナイキバブル絶頂期。 ボリューム感と存在感のあるAirの文字がアウトドア系及びHip Hop系ファッションに広く受け入れられ人気が爆発。 相当数が国内外問わず流入したにも関わらず、売り切れ店舗が続出しました。 実際に魅力的なモデルが多かった歴代Uptempoカテゴリーにおいても、一つ抜けた存在として認知。 数年に一回復刻をされても、いつの間にか無くなってしまう人気モデルとして未だに君臨しております。 また、このモデル辺りを契機に、徐々に衰退をしていったForceカテゴリーと入れ替わるようにUptempoカテゴリーが台頭。 2000年まではUptempoカテゴリー隆盛の時代を迎えることとなります。 履き味は見ての通りドッシリ感が前面に来て、その上で柔らかめのソール感が足裏を包む感覚。 フィット感も甲にゴムベルトが付いているため悪くなく、TPUなどが入ってないので思ったよりも屈曲も良いです。 ただ、問題点を挙げるなら重量。 やはり見た目の通り重たい事は否めません。 また、サイドアッパーに施されたAirの文字形状もあって、縫い目が多く、人によっては足当たりが悪いかと思われます。 個人的にはこのスリーピースビジブルエアの履き味がナイキの中では一番柔らかいと感じているので、デザインも含め、フェイバリットモデル。 ここまでAirを前面に押し出したデザイン性は無いですし、突き抜けたモノを感じますね。 本当に別注が掛けたくて仕方がないモデルです。 |
モデル名 |
Nike Air Bakin' ナイキ エア ベーキン(Black/Metallic Silver/V.Red/Orange) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはオーソドックスなドレッドパターンを耐摩耗性に優れたDRC素材に採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには軽量かつ安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザーを採用。 メッシュブーティーを採用することで必要な通気性とフィット感を確保。 シューレースが細かく通ることで好みのフィット感に調節が可能となっております。 |
システム |
P.U. Forefoot Air Blow Molded Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズン、当時C・ブルズに在籍したD・ロッドマンのモデルとして開発。
しかしながら、D・ロッドマンのConverse移籍により、M・ヒートに在籍した、T・ハーダウェイのシグネチャーモデルとして変更発売。 発売後即、ヒール及びタンに刺繍されたAirの文字がイスラム教における神様「アラー」に見えるというクレームが付き、大問題となって回収。 とにかく最後の最後までいわくの付いたお騒がせモデル。 日本国内で販売された分に関しては、基本的に問題とならなかったため、それなりに流通。 しかしながら、ナイキバブル末期だったこともあり、そこまでの盛り上がりは無く、いつの間にか消えていった印象があります。 そういった部分を改善し、2007年に海外にて復刻。 タイミング的に国内のバスケットボール漫画にて着用している選手がいたため、国内流入分は即完売するという不思議な現象を引き起こしました。 個人的な感覚としては、まず硬い。 アウトソールのDRC素材がかなりきいているんだとは思いますが、とにかく硬い。 フォアフットなんかエア本当に入ってるんだろうな?と思ってしまう程。 そんな硬いソールの割には、曲がるアッパー。 もちろん通気性もかなりのもの。 チグハグさばかりが前面に出されている感じではあるのですが、実験的な部分も一つ。 シューレースが細かく調整可能だと言うこと。 2000年辺りまではシューレースが細かく、とにかく自分好みにフィッティング出来るようなモデルが多数生まれます。 その先駆け的なモデルと言っても良いかと。 様々な部分で中途半端ゆえ総じて判断に困るモデルではありますが、好きな人には好きなモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Kobe 3 ナイキ エア ズーム コービー 3(Black/White/Anthrct/Varsity Maze) 2007年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはグリップ性の高いドレッドパターンとモーションポッドと呼ばれる独自のドッドパターンを採用。 フレックスグルーブを入れ込むことで、ヒール周りの稼動域を強化しております。 ミッドソールとアウトソールの間にカーボンシャンクプレートを搭載することで、過度な捻れに対応。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮する軽量ファイロンと、高い接地感と適度なクッション性と反発性を誇るFull-Length Zoom Airを搭載。 ミッドソール全体をアウトソールで包み込むことで、耐久性を高めると共に、足が捻れた状態でもギリギリまでグリップ性を発揮するようなシステムとなっております。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革、しなやかなシンセティック素材、合成樹脂とメッシュ素材を使用。 フルレングスフィットスリーブを搭載し、全体を包み込むように作られたアッパーがしなやかで柔らかく常に高いフィット感を提供。 合成樹脂の下がメッシュのため、高い通気性を完備。 |
システム |
Phylon Full-Length Zoom Air Full-Length Fit Sleeve |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2007-2008シーズン、L・レイカーズ所属のスーパースター、K・ブライアントのシグニチャーモデルです。 前作のような多発系ではなく、本線一本にまた絞られマーケティングを展開。 前作とはうって変わり、様々なパーツを外しながらいかに戦闘力を維持するのか、に注力して開発。 結果、アッパー大部分をフィットスリーブにし、合成樹脂で包み込むという手法を選択。 圧倒的な屈曲の良さを実現させ、通気性を完備している点が特徴。 華奢なアッパーゆえ、ガード系プレイヤーのモデルにしては珍しくカットが高いのも特殊な点だと思います。 履いた感覚はやはりソール周りが勝ってる印象。 良く言えば、アッパーに不必要なストレスを感じずに済むので、ソールのクッション性をしっかり感じることが出来る。 悪く言えば、アッパーが軽すぎて、ソールに対して足が付いてこない感覚。 かなり好き嫌いが別れるところだとは思いますが、この後の路線を考えると順当な進化だったな、と思います。 ある意味、こんなエグいデザインのシューズもなかなか無いので、これはこれで個人的には良しなモデルですね。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Kobe 2 ナイキ エア ズーム コービー 2(Black/Black/Varsity Maze) 2006年発売 |
アウトソール | 屈曲と足の動きに合わせスムーズに動くことを前提に分割されたフレックスグルーブアウトソールにグリップの高いドレッドパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を発揮する軽量ファイロンを使用。 ミッドソール前後にZoom Airを搭載し、高い接地感と適度なクッション性と反発性を実現。 また、大型のカーボンシャンクプレートをミッドソール全体に入れ込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革としなやかなシンセティック素材を使用。 インナーブーツを搭載することで高いフィット感と足馴染みの良さを確保。 メッシュパーツを多用することで、必要な通気性を十分に確保し、ストラップが足首の保護とブレを無くしてくれます。 |
システム |
Phylon Forefoot Zoom Air Heel Zoom Air |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2006-2007およびNBA2006-2007プレイオフ着用、ロサンゼルス・レイカーズ所属のスタープレイヤー、コービー・ブライアントのシグニチャーモデルです。 前作が若干平凡な出来ながらもセールス的に恵まれたため、高い期待値を持ってデビュー。 今作はコンセプト的に中間部分にあたる「通常版」の他に「Light」「Strong」という部分的に強化したり、軽量化を施した3種が同時に発表。 コービーの持つ多様性を表現したそうですが、結果的に若干印象がぼやけてしまったように思えます。 当の本人はほとんど通常版を着用。 実際に履いてみるとわかるのですが、Air Zoom Huarache 2K4、2K5の延長上という意味でいえば、前作よりもこちらの方が近いように思えます。 ハラチフィットと言うよりもちょっと厚めのインナーブーツという感じな点とストラップが動きに対して剥げにくくなっているのでフィット感を強化されているという印象。 つま先は前作同様、踏み込みやすいように若干広めに取られています。 個人的にはすんなり作られているようで、結構使い手を制限する印象。 パーツパーツが意外と足のどこかで合わない、という感じです。 特にこのインナーブーツの継ぎ目がジャストサイズだと当たったので、ハーフアップしなければならなかった点が残念でしたね。 歴代Kobeの中でこのモデルまでは足し算的なデザインですので、そういった意味では今となっては貴重。 この後から始まる怒涛の引き算的デザインの契機になったモデルと言えるのかもしれません。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom KOBE 1 ナイキ エア ズーム コービー 1(Black/White/V.Purple/Cany Gold) 2006年発売 |
アウトソール |
アウトソールにはグリップの高いドレッドパターンと安定感を高めるダイヤ型ドットパターンを必要な部位に配置。 サイドまでソールがせり出すことで適度な安定感とグリップ力を発揮します。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を発揮する軽量ファイロンを使用。 ミッドソール前後に新型Zoom Airである、Regional responsive Zoom Airを搭載し、今までのZoom Air以上の接地感と適度なクッション性と反発性を実現。 また、大型のカーボンシャンクプレートをミッドソール全体に入れ込むことで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシームレス・シンセティックレザーを採用。 インナーブーツを搭載することで高いフィット感と足馴染みの良さを確保。 内側のスウォッシュがTPU製になっており、内側への捻じれを抑制しております。 |
システム |
Phylon Regional responsive Zoom Air Carbon Fiber Plate |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2005-2006およびNBA2006-2007前半戦着用、ロサンゼルス・レイカーズ所属のスタープレイヤー、コービー・ブライアントのシグニチャーモデルです。 Adidasとの後味の悪い契約解消後、2シーズンの月日が流れNikeより大きな期待感を持って発売されたKobeモデル。 Air Zoom Huarache 2K4、Air Zoom Huarache 2K5をベースに新しいKobeならではの機能性を盛り込んだ箇所が多数。 ヒール周りの可動領域を広げながらもシューズが足についてくるようなインナーフィッティングスタイルを採用したり、結構特殊なことを盛り込んでいる印象があります。 感覚値としても結構不思議で、フォアが広めに取られているのでジャスト目に履いているのにもかかわらず、ごついスリッパでも履いてるかのように、歩行をしていると一瞬踵が浮いてないか?と思ってしまう所。 実際は浮いてるわけではなく、ヒール周りの引っかかり感が全くない事が理由。 それゆえ、好き嫌いが極端に分かれるところではないかな?と思います。 また新開発されたRegional responsive Zoom Airは、そこまで極端な違いを感じることは出来ないです。 もちろんプロレベルのコンマ何秒を争う世界ではハッキリとした違いがあるのかもしれませんが・・・。 Kobeのファーストモデルとしては若干普通かな?というのが、個人的な印象。 代を重ねることに個性が出て来たのは、周知の事実ですので、まぁこんなもんかなぁ~という感じです。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Flight 5 iD ナイキ エア ズーム フライト ファイブ iD(Midnight Navy/White/Varsity Maize) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールには同心円状パターンとスタッドパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を提供するファイロンを全体に使用。 クッション性・反発性の高いフルレングスズームエアを内蔵することで、接地感とクッション性を両立。 TPUシャンクを内蔵することで過度な捻じれを防止。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブが軽快なフィット感とホールド感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Shank Plate |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1997-98シーズンにフェニックス・サンズに所属していたジェイソン・キッドのモデルとしてデビュー。 Flightカテゴリーのトップとして名前こそ付きませんでしたが、各パーツにキッドの文字等々が入るなど、彼が使用することを前提に開発。 国内ではナイキバブルが弾けたタイミングで発売されたこともあり、時期悪くオリジナルは価格が暴落。 あまり印象が良くなかったのですが、2000年代に入ると、NBAに挑戦し一時はフェニックス・サンズのロースターに残った田臥勇太選手が長期にわたって、このモデルを履き続けたことにより、復刻版が逆にプレミア化するという異例のブレイク。 また、国内バスケットボールプレイヤー需要の高さから世界レベルでiD化までされ、未だに根強い人気を誇り定着。 一時期、Nikeのバッシュといえばこのモデル、と勘違いされるほどの普及率でした。 未だに実践にも使用できる基礎設計があったがゆえに弊害も非常に多く、一番問題となったのは田臥勇太選手が長期にわたって使用したことで、このモデルが日本人の足に合っていると勘違いされたこと。 あくまでもジェイソン・キッドのポイントガード的なスタイルで設計されているにも関わらず、インサイドのプレイヤーや極端に足幅が合わない方まで購入していた当時の状況を回想すると酷かったな、と思わざるを得ません。 もちろんNikeの中では若干幅もあり、日本人好みのグリップと接地感が両立していた、という要素もありましたが、このモデルのせいで一時期、国内のバッシュ事情が前に進まなくなった気がします。 (あくまで一般ユーザー向けでの話) 個人的には全体のバランスが悪くは無いかな、という印象。 あくまでも作りはフォアフット中心なので、リアフット重視の方にはお勧めしづらいモデルと言えるでしょう。 このカラーリングテーマはインディアナ・ペイサーズのPEです。 色目と言い、バランスといい、なかなか上手くまとまったように思えます。 Zoom Flight 5でもう何年も引っ張っているので、もう少し、フライト系の歴代モデルがiD化されれば良いな、と強く思います。 |
モデル名 |
Nike Air Max Tempo ナイキ エア マックス テンポ(White/Black/Metallic Silver) 2001年(?)復刻 |
アウトソール | アウトソールにはアップテンポマークを意識した変形式パターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 (カタログ表記上はファイロンになっていますが、オリジナルにおいて加水分解をしているものが大多数ですので憶測ではありますがポリウレタン素材と表記させていただきます) 前足部、中足部、後足部に独立したビジブルエアを配置し抜群のクッション性を誇るトリプルエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)と天然皮革のコンビを採用。 ダイナミックフィットインナースリーブとシューレースの間に組み込まれたゴムストラップが抜群のフィット感とホールド感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
P.U. (Phylon) Triple Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1995-96シーズンに登場。 シグネチャーの看板こそ付きませんでしたが、ナイキはアップテンポカテゴリーを当時シカゴ・ブルズで活躍したスコッティ・ピペンのオールラウンダーなイメージとリンクさせプロモーションをしたことから、準シグネチャー的なモデルとして見られていたモデルです。 正式名称はエア マックス アップテンポのはずなのですが、復刻当時USAの大手チェーン Foot Locker にUptempoカテゴリーをリース(譲渡?)していたため、名称が簡略化されてリリース。 現在では名称権が戻っているにもかかわらず、生産時期によって名称がバラけている不思議なモデルです。 オリジナル販売時期がAJ11やZoom Flight 95'などの名品と被っていた関係もあり、中足部までエアが可視化するという偉業を成し遂げたモデルにもかかわらず、国内では歴史的に意外と影が薄いのが特徴。 海外ではシンプルなデザイン性としっかりした機能性から長年にわたって愛用するNBAプレイヤーがいたり、スポット的な限定モデルに選ばれることも多く、温度差を感じさせるモデルでもあります。 エアの可視化の過程において更に加速し、結果270°可視化されたフルレングスビジブルエアまで90年代のうちに辿り着くわけですが、クッション性に対して屈曲性と安定性が伴わず(損なわれることが多く)、バランスが悪いモデルが多く生まれていきます。 その中である意味、丁度中間的な立ち位置のテクノロジーゆえ、その辺りがギリギリ損なわれずバランスが取れているように思えます。 もちろん、シャンク系を内蔵しているわけではないので過度な捻じれに対して強いわけではないのですが、それでも取り回しの良いモデルだと言えますね。 個人的には踵周りが若干合わないらしく、少しアキレス腱部分が擦れて必ず靴擦れが起こってしまう悲しいモデル。(個体差かも?) なので絶対に絆創膏必須。 実際に履いていて重量の割には軽快なモデルなので、このソールを流用した新作が出てくれると良いな、と強く思います。 |
モデル名 |
Nike Air Max Penny 2 ナイキ エア マックス ペニー 2(White/V.Royal/Black) 2008年復刻 |
アウトソール |
アウトソールには緩やかな同心円状パターンを採用。 ミッドソールとの間にカーボンファイバープレートを挿し込むことで過度な捻じれを抑制。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットズームエアを挿入。 |
アッパー | アッパーにはしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)とシンセテック素材のコンビを採用。 |
システム |
Phylon Carbon Fiber Plate Forefoot Zoom Air Multi Chamber Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1996-97シーズンにオーランド・マジックに所属していた、アンファニー・"ペニー"・ハーダウェイのモデルとしてデビュー。 ファーストモデルが非常に好調なセールスを記録していたことと、選手として旬だったこともあり、好調なセールスを記録。 国内ではナイキバブルの効果もあって、海外から半端じゃない量が輸入されたにもかかわらず、プレミア価格からスタートし争奪戦が繰り広げられたモデルです。 実際のところ、バブル感は一作前のファーストモデルやズームフライト96'辺りが頂点だったと思うのですが、ナイキという物が一般層、つまり小さい子供まで波及したこともあって、若年層がリアルタイムでずっぽりハマっていたモデルだったように記憶しております。 リトルペニーとのCM戦略等々も若年層に受け入れられやすかったのかもしれません。 在庫を過剰に抱えた店舗がナイキバブル崩壊後叩き売ったこともあり、良いイメージと悪いイメージが同居している不思議なモデルだったりします。 シューズとしてはファーストモデルの欠点を改良したこともあり、バランスが取れていると思います。 とは言え、個人的にはあまり「これ」と言った特徴を感じ無い点が少し不満に映るモデルだったりします。 良く言えば、まとまってそつがない。 悪く言えば、特徴がない、と評価できるモデルな気がしています。 それゆえか12年ぶりに復刻されたにも関わらず、ナイキバブル末期を知る方にもてはやされるかと思いきや、いまいち盛り上がりに欠けたのが残念なところ。 設計は古いですが、未だに実践に耐えうるスペックは装備しているので、もう少し違った評価のされ方をしても良いモデルだと思われます。 |
モデル名 |
Nike Air Max Penny ナイキ エア マックス ペニー(Black/V.Red/White) 2001年復刻 |
アウトソール | アウトソールには緩やかな間隔の広いヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 (カタログ表記上はファイロンになっていますが、オリジナルにおいて加水分解をしているものが大多数ですので憶測ではありますがポリウレタン素材と表記させていただきます) リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットズームエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)とプロビレンを採用。 伸縮系インナースリーブが足当たりの良さと必要な通気性を確保。 |
システム |
P.U. (Phylon) Forefoot Zoom Air Multi Chamber Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1995-96シーズンにオーランド・マジックに所属していた、アンファニー・"ペニー"・ハーダウェイのモデルとしてデビュー。 シャキール・オニールとのコンビで前年度NBAファイナルまで進んでいた効果もあり、好調なセールスを記録。 リトルペニーとのCMはここ日本でも誌面上で展開され、ナイキバブルも相まって、ジョーダンシリーズに次ぐバッシュ系の人気モデルとして君臨。 以後、シグネチャーモデルには、発売当初はほぼプレミアが付くことになります。 マルチチャンバーとズームエアの組み合わせに、シグネチャーモデルにしては幅広の設定は、日本人に向いているモデルだと思います。 欠点をあげるとすれば、シャンク系が入っていないことと、ホールド感が弱い事。 この辺りは好みの問題だとは思いますが、実際に2から改善されていることを考えると開発レベルで足りないと考えられたのではないかと思われます。 USAでは人気機種と言うこともあり、定期的に復刻をしていますので手に入れやすくなったのは嬉しいところ。 適度なボリューム感で足元を彩りたい方にはお勧めのモデルです。 |
モデル名 |
Nike Air Force Max 93' ナイキ エア フォース マックス 93'(Black/Cool Grey/White/Metallic Silver) 2010年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはヘリンボーンパターンとオクトパスパターンのコンビを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るブローモールドエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーにはしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 ダイナミックフィットインナースリーブとストラップが抜群のフィット感とホールド感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 |
システム |
P.U. Forefoot Air Blow Molded Air |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA1992-93シーズンにフェニックス・サンズに所属していたチャールズ・バークレーのモデルとしてデビュー。 ForceカテゴリーのトップとしてCBの冠こそ付きませんでしたが、彼が使用することを前提に開発。 タイミング良くシクサーズからサンズに移籍し、リーグトップの成績を収め、個人としてシーズンMVPを受賞。 破竹の勢いでNBAファイナルまで辿り着いたものの、ジョーダン率いるブルズに敗退。 シーズン、プレイオフを通して着用され、国内においても「ForceカテゴリーのTOP・イコール・バークレー」の図式が定着したモデルと言われています。 ゴジラの足を想像させるようなゴツさながらも、フォルムとしては前作Air Force 180からの引き継ぎまたはアップデートが随所に見受けられます。 特に特徴的な点はこの年から採用をされたブローモールドエア。 前作の180°エアから35%増量し、270°可視化されたエアシステムは抜群の説得力を持っていました。 上記のような背景を持ちつつも、意外と歴史的には軽視される傾向のあるモデルなのが不思議な点。 当時のカラーバリエーションが少なかったのも関係している気が致します。 シューズとしては、スペック通りカチっとした印象を持ちます。 ソール周りがフワフワしたような感覚を期待しますが、どちらかと言うとドッシリ感の方が先に来る感じですね。 トウ周りが緩やかになっているので幅はそんなに問題にならないのですが、意外と足長が短いようでサイズ感に注意が必要だと思います。(個体差はあると思いますが) エア進化の系譜を知ってらっしゃる方には非常に面白いモデルですが、もしかしたら今時の若者にはハマりにくいのかな?という気も。 個人的にはもう少し、カラバリを増やしてもらってスポット的に展開して欲しいモデルです。 |
モデル名 |
Nike Air Max Sensetion ナイキ エア マックス センセーション(Obsidian/Silver Ice) 2002年復刻 |
アウトソール | アウトソールには変形式ヘリンボーンパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには従来のフォアフットエアの3倍以上もの衝撃吸収性を誇るビジブルフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセティック素材のコンビを採用。 スピードシューレースシステムが脱着を容易にしながら、確実なホールド感を提供。 また、シューレースホールの間をゴムベルトでつなぐことで高いフィット感をもたらしてくれます。 |
システム |
P.U. Visible Forefoot Air Multi Chamber Air |
歴史背景 個人的感想 |
NBA1994-95シーズン、ワシントン・ブレッツ(現ウィザーズ)に所属したクリス・ウェバーのシグネチャーモデルです。 1993年、当時ドラフト1位で指名され、ゴールデンステート・ウォーリアーズに所属し大活躍。 その後、ヘッドコーチと確執が生まれ、新人王に輝きながらも即トレードにて放出という憂き目にあいます。 弱小球団に放出され、プロモーション面でも苦戦したと言われましたが、テクノロジー的な押しもありかなりの売り上げを上げたと言います。 ですが、この後クリス・ウェバーとNikeの関係はこじれ、契約は解消。 たった一作のシグネチャーを残し、その後FILAに移籍します。 命名権の問題から、復刻時の名前はセンセーションを改名。 その際にヒールデザインが変更されています。 テクノロジー的にはバスケットボールシューズ初のビジブルフォアフットエアと言うことで、かなりの衝撃度が当時走りました。 ナイキバブルの象徴ともいえるAir Max 95'と同期ということもあり、バブル時は緩やかにプレミア化。 バブル時に自慢げに履く人が多かったのを記憶しております。 シューズとしてはソール重量とアッパー剛性のバランスがとれたモデルだと思います。 フィット感も適度にありますので、非常に実用的かと。 この後エアの進化としてトリプルエアの方向へ行くのですが、屈曲と言う意味を考えるとこの配置がマックスエアでは汎用性が高いように思います。 あえてケチをつけるなら、やはり通気性。 そして希望的な意味でミッドフットにTPUがあればな、という感じです。 シグネチャーの歴史上は埋没しつつあるモデルではありますが、数年に一度復刻が出ていますので、先入観を取っ払って一回試してもらいたいモデルだと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Generation ナイキ エア ズーム ジェネレーション(Wheat/Wheat/Gold) 2003年発売 |
アウトソール | アウトソールには間隔が少し緩めなドレットパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するC.M.E.V.A.を搭載。 フォアフットには反発吸収性の高いズームエア。 リアフットには柔らかなヒールエアを完備。 中足部にカーボンファイバープレートを差し込むことで過度な捻じれを防止してくれます。 |
アッパー |
アッパーには軽量かつしなやかなヌバックとシンセティック素材のコンビを使用。 吸気と速乾性に優れたスフィアインナーを採用することで快適さを確保。 また、通称バンパーと呼ばれる踵周りのTPUクローム素材が踵周りをホールドしてくれます。 |
システム |
C.M.E.V.A. Zoom Air Encap Heel Air Carbon Fiber Plate Sphere Dry TPU Chrome |
歴史背景 個人的感想 |
NBA2003-04シーズン、クリーブランド・キャバリアーズに所属したレブロン・ジェームズのファーストシグネチャーモデルです。 ある意味マイケル・ジョーダン以来の超大物と言える選手に対し、ナイキは7年間で総額9,000万ドルもの大型契約をデビュー前に締結。 シグネチャーモデルとして失敗が一切許されない状況もあり、ナイキが誇る有名デザイナーEric Avar と Aaron Cooperの二人によってデザインを作成。 モチーフはレブロンの愛車でもあるハマーH2と言われています。 実際のところ、ルーキーイヤーに通算平均20得点5アシスト5リバウンド以上を叩き出した史上3人目のプレイヤーとなるなど、文句無しに新人王を獲得。 レブロンの活躍に比例し、ファーストカラーは発売後1カ月で72000足売り上げるなど、一気にシグネチャーモデルとして市場に定着しました。 このカラーリングは当初予定されていたスラムダンクコンテスト用のカラーリングと言われています。 ですが、足首の不調を訴え、スラムダンクコンテストはキャンセル。 急遽、ルーキー・オールスターゲームでの着用となりました。 個人的には当初騒がれまくったこともあり、またPennyシリーズみたいになっちゃうんじゃない?などと懐疑的でした。 そんな中、手にしたわけですが、これがなかなか素直で履きやすい。 クッションシステム等々が極端で無いことが一番大きな理由だと思いますが、正直未だにレブロンモデルの中で一番履きやすいんじゃないかな?と。 ある意味、今のレブロンらしさみたいなものが完全に形成される前だったので汎用性が高い物を作るしかなかったのかもしれませんが、それが良い方向に出てると思います。 あえてケチを付けるとすれば、スフィアインナーを使っていると言ってもかなり蒸れること。 それにアッパー素材が思った以上にユルいので耐久性が見込めないことでしょうか。(これに限った事ではないと思いますけどね) その辺りを気にせず購入することができるならば、非常に良い出来だと思います。 発売後、8年近くたっているので、レトロ化したらオススメ出来るモデルと言えますね。 |
モデル名 |
Nike Air Max2 CB ナイキ エア マックス スクエア シービー(Black/White/Pure Purple) 2010年復刻 |
アウトソール | アウトソールには変形式ドットパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 ダイナミックフィットインナーが抜群のフィット感を提供。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 インディビジュアルレースロックシステムがシューレースの緩みにくさと確実なホールド感をもたらしてくれます。 |
システム |
P.U. Forefoot Air Multi Chamber Air Individual Lace Locks |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1994年FALLにフェニックス・サンズに所属していたチャールズ・バークレーのモデルとしてデビュー。 前年度にNBAファイナルまで導き、選手として絶頂期にあったバークレーのモデルとして市場に高いインパクトを与えるべく開発。 拘束衣をモチーフにされたデザインと新機能であったマルチチャンバーエアが非常に斬新なモデルとして好意的に受け入れられました。 また、当時一新されたマルチチャンバーエア搭載モデル用の箱が非常にクールだったのを覚えています。 シューズとしてはクッションとアッパーのバランスが良いので履きやすい部類のモデルではないでしょうか。 問題点としてあげるならば、ダイナミックフィットインナーとインディビジュアルレースロックシステムが相まって、かなりのホールド感であるということ。 それが原因で履いてると浮腫んで足が痛くなる人は痛くなるみたいです。 サイズ感的にはトウ周りが若干狭いのでサイジングに若干注意が必要です。 また、インディビジュアルレースロックシステムは接触等々をすると割れたり、抜けたりする例もあるので耐久性としては脆いようですね。 現在でもNBA選手が着用をしていたりしますので、そこそこ実用的なモデルだと思います。 数年に一度定期的に復刻をしているので、買いやすいモデルと言えるのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Air OB Raid ナイキ エア レイド(Black/Citrus/Lt.Ultramarine) 2003年復刻 |
アウトソール |
アウトソールにはフレックスグルーブを入れ込んだ独自パターンを採用。 素材が非常に硬質なラバーゆえ、For outdoor use onlyの文字が刻まれています。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 リアフットには安定したクッション性を誇るヒールエアを搭載。 |
アッパー |
アッパーには通気性の高いメッシュとしなやかなデュラバック(高耐久性人工皮革)を採用。 クロスストラップを採用し、高いホールド感を確保してくれます。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Cross Strap |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1992年に発売。 Nikeの掲げるインターナショナル戦略の一環として、当時世界的なブームとなっていた、3 on 3専用のモデルとして、鮮烈にデビュー。 バルセロナオリンピックで大活躍したTeam USAの影響もあり、世界中でヒットしたモデルとして歴史に刻まれております。 当時M・ジョーダンの後継者として将来を嘱望されていたS・スーパーソニックス所属のケンドール・ギルがストラップを切ってNBAで着用していました。 日本国内でも例に漏れず、ストリートバスケットボールブームが到来。 フットロッカー等のUSA大手フランチャイズショップがカラー別注を数多く手がけ、それに便乗するような形で国内にも数多くのカラーリングが流入。 渋カジ&古着ブームで増殖したセレクトショップを中心として、幅広く取り扱われたことが国内での人気につながったといえます。 オリジナルにほとんど忠実に作られていますが、国内版に関しては「Air Raid」というモデル名の商標をasicsが保有しているため、クロスストラップのマジックテープ部分デザインがスウォッシュに変更。 海外版では通常通りのデザインのままリリースとなっております。 シューズとしてはやはりアウトドアユースを前提に考えて開発されているだけあって、クッション性が硬いモデルだと思います。 アウトソールの硬さが履き心地に影響していることは間違いないでしょう。 インソールを現代のテクノロジーでアップデートするだけでもだいぶ印象が変わるかもしれません。 アッパーに関してはストラップ以外プレーンですのでストレスは無いですね。 ストラップをきっちり〆ると、サイドにせり出しているラバー部分が当たって痛い事もありますので、サイズをハーフアップすることも場合によっては必要かと思われます。 個人的にはこの1が売れることで後発の2も復刻してくれないかな?と淡い期待を抱いていたのですが(筆者は2が個人的に好み)、流通量も非常に多かったということもあり、値段が暴落。 2が復刻するような話は何一つ無く、アウトレットに大量に流れる末路となってしまいました。 ファッション的観点から見ると、適度なボリュームと適度なハイテク感を持っているのでアクセントとして非常に使い勝手の良いモデルと言えます。 値段もこなれていることもあり、一足くらい手元にあっても良いのではないでしょうか。 |
モデル名 |
Nike Big Nike Hi ナイキ ビッグ ナイキ ハイ(Black/White) 2009年復刻 |
アウトソール |
フォアにはドレッドパターンと同心円状パターンを組み合わせたものを。 リアには放射線状に伸びたストレートパターンを採用。 |
ミッドソール | ミッドソールには封入型Die-Cut E.V.A.を採用。 |
アッパー |
アッパーには天然皮革とシンセティックのコンビを採用。 ナイロンタンが必要な通気性を確保。 ブーティーな形状から、ホールド感が高いのが特徴と言えます。 |
システム | Die-Cut E.V.A. |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1986年に発売。 カレッジバスケットボールなどに使用されるチームモデルとしてのデビュー。 元々はAJ1にフォルムが似ていることから徐々に注目が集まり、90年代のヴィンテージブームの際は、チームコンベンション、ダイナスティ、エアフォース1と並びプレミアシューズとしての地位を確立。 ヒールに君臨する縦ナイキがプレミアの象徴でした。 90年代ではデッドストックで見つけることは正直なかなか難しかったですし、見つけたとしてもそれなりの高額。 価格が安いものはサイズが極端に大きかったり、程度が悪いものばかりでした。 そんな背景がありつつも、約20年の時を経て復刻。 正直、ダンクなどに比べると二番手・三番手の位置づけ故、市場にもいまいちインパクトを与えきれない復刻でした。 もちろんこういった復刻物が飽和していたというのもありますが、あまりベーシックなカラーリングではなく、奇抜なカラーリングばかりが発売された点も原因だったように思えます。 その中でもベーシックなカラーがこちら。 当時を偲ぶには丁度良いのではないかと。 履き心地はお世辞にも良いとは思えませんし、オリジナルを知る人から言わせればレザー等々のクオリティーも低い事でしょう。 だからこそベーシックなヴィンテージを思わせるカラーリングが多く出なかったことが残念でありません。 個人的には1万円程度でiD化されれば、十分面白かったのではないかな?と思います。 ダンクやAF1じゃ面白くない、という諸兄にはお勧めの一品です。 |
モデル名 |
Nike Air 2 Strong Hi ナイキ エア 2 ストロング ハイ(White/Black) 2002年復刻 |
アウトソール | アウトソールには変形式同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールには柔らかなクッション性を提供するポリウレタン素材を全体に使用。 リアフットには抜群のクッション性を誇るマルチチャンバーエアを搭載。 リアフットには安定したクッション性を誇るフォアフットエアを挿入。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーを採用。 メッシュタンが必要な通気性を確保。 アンチインヴァージョンストラップシステムが足首の保護と確実なホールド感を提供。 |
システム |
P.U. Forefoot Air Multi Chamber Air Anti Inversion Strap |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは人気の高かったAir Storongの続編モデルとして1995年FALLにデビュー。 特定選手のモデルでは無いのですが、アイコンとしてデビット・ロビンソンを採用。 ストラップがついていたこともあって、フォワード・センター系のプレイヤーに愛されたモデルと言えます。 また、NCAAのチームモデルとしても提供されていたため、無数のPEが存在することも特徴的。 その辺りがツボなマニアの方にはたまらないモデルの一つです。 ナイキバブルの象徴ともいえるAir Max 95'と同期ではありますが、極端にプレミア化したということも無く、むしろプレイヤーの実用で玉数が少なくなったモデルだと言えると思います。 あまり街で見なかったですしね。 履くときに問題になるのが、ストラップ。 伸縮系の素材を使っているのでストラップが届かないなどといったことはないのですが、かなり締めあげる感じになりますので街履きには不向きだと思います。 逆を言えばプレイで使う人には良いのではないでしょうか。 履き心地的には硬くも無く、極端に柔らかくも無い、という感覚ですね。 マルチチャンバーエアの割にはヒールが沈む感覚になりませんので、ミッドソールが少し堅めにチューニングされてる証拠でしょう。 少々マニアックなチームモデルではありますが、90年代を掘り下げたい方には面白いモデルだと思います。 |
モデル名 |
Nike Air Force 1 Hi ナイキ エア フォース ワン ハイ(White/Varsity Red) 2003年復刻 |
アウトソール | アウトソールには安定性の高い同心円状パターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソールにはポリウレタン素材を全面に使用し、安定したクッション性を発揮するフルレングスエア挿入。 そしてアウトソールから全体をラバーで包み込むフルカップアウトソールを採用。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高い天然皮革を採用。 ストラップが足首周りを固定しホールド感を向上させてくれます。 |
システム |
Full Length Air Full Cup Out Sole |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルは1982年。
1979年にエア入りのランニングシューズ・テイルウィンドが発売され、そのエア技術をどのようにして他カテゴリーに応用するか?が課題だったナイキが出した答えがこのモデルです。 従来のランニングに使用するエアの配置では安定感が無いため、シューズに5%角度をつけたり、ミッドソール内に入れ込む際にミッドソール内部をハニカム上にするなど独特の工夫がなされました。 NBAでは当時フィラデルフィア・76ersに所属していた、C・バークレーやM・マローンが好んで着用。 このシューズの出現によりNBAのシェアが急速に伸びることとなります。 80年代末より断続的に復刻。 90年代に入ってからはライフスタイルとして、徐々に定着していったモデルといえるでしょう。 このカラーリングは2003年に国内でマルイのみ流通したカラーリングです。 何故こんな有名かつベーシックなカラーが?という感じでしたが、まぁこの辺りは大人の事情が絡んでいるかと。 個人的にAF1はハイカットこそ特に魅せられている為、飛びつかざるを得ない感じでした。 履き心地に関しては正直良い部類には入りません。 エアの感覚もほぼ感じませんし、重量感から一日履くと足がだるくなります。 しかしながら名品だからこそなのか、しっかりとシューレースを縛りストラップを後ろに垂らすと言いようが無いほどカッコいいわけです。 またシンプルだからこそ揃えたくなる色味も購買意欲を加速させる原因といえます。 こういった要素が発売後30年近くたった今でも色褪せず、人々を魅了し続けるのでしょう。 もう少し定価がこなれてくれると良いのにな、と強く思います。 |
モデル名 |
Nike Air Zoom Flight 95' Premium ナイキ エア ズーム フライト 95' プレミアム(Black/White) 2007年復刻 |
アウトソール | アウトソールにはヘリンボーンパターンを非常に緩くしたようなパターンを採用。 |
ミッドソール |
ミッドソール全体には安定したクッション性を誇るファイロンを搭載。 リアフットにはヒールエア、フォアフットにはテンシルエア・・・現在のズームエアを封入。 アウトソールとミッドソールの間にTPUシャンクプレートを挟み込むことで過度なねじれを防止。 また、ミッドソールサイドをモデルの特徴ともいえる目玉型のTPUで補強し、安定感を向上。 |
アッパー |
アッパーには軽量でしなやかなシンセティックレザー(デュラバック)を採用。 メッシュタンが蒸れを軽減し、バスケットに必要な通気性を完備。 |
システム |
P.U. Encap Heel Air Zoom Air TPU |
歴史背景 個人的感想 |
NBA1995-96シーズンに登場したモデルの復刻版になります。 95という名前なのですが、実は1996 Spring カタログにて発売した一品。 ジェイソン・キッドのシグニチャーモデルとして扱われることが多いですが、彼だけのためというわけではなく、Flight系の選手の多くが履いていたモデルです。 インサイドプレイヤー向けのハイカットも当時発売され、PSまで含めると完全に把握しきれないほどカラバリが多いシューズでした。 個人的には、スラムダンクコンテストで、 白人ながらにしてレーンアップダンクを決め、優勝をした ブレント・バリーのイメージが強いシューズだったりします。 個人的に今回の復刻の出来は良いと思っています。 オリジナルはもっとフォアフット辺りが特にスクエアな感じに仕上げられており、若干もっさりとした感じが残ってました。 通常、Nikeの復刻物は往々にして改悪がほとんどなのですが、今回の復刻に関してはオリジナルよりもシャープなフォルムになり、かなり良い出来になっております。 まぁその辺は好き好きだとは思いますが。 機能性に関しては、Zoom Flightの初代ですし、どこまで行っても90年代の設計ですので、こんなもんだな、と思っていただければ。 ゆったりした幅の設計ですし、過度な期待をしなければ、履いている分には結構楽しいシューズだと思います。 |