KUNIHITO "YASU-TAROU" YASUI パリコレブランド"Black Ships"デザイナー及びReal Japan 代表 スニーカー及びファッション系バイヤーを歴任し、 学生時代にトータルライフスタイルプロデュースカンパニー Real Japanを設立。 プロダクトの根底にある質を見極める発言やレビューで知られ、 現在ではシステムプロデュース、マーケティングプロデュース、アパレルブランド企画運営など、活躍範囲は多岐にわたる。 Black Ships http://www.blackships.co.jp/ https://twitter.com/yasu_taro |
モデル名 |
Air Jordan 23 エア ジョーダン 23(Black/Varsity Red/Stealth) 2008年発売 |
アウトソール |
アウトソールはジョーダンの指紋をモチーフにした同心円状パターンを採用 土踏まず部分をくり抜くことで、軽量化を図っております。 |
ミッドソール |
ミッドソールには安定したクッション性を発揮するファイロンを全面に使用。 抜群の衝撃吸収性を誇るフルレングスズームエアを搭載。 アウトソールからミッドソール内部まで支柱のように、体重の掛かる部分を計算し配置された、I.P.S.(Independent Podular Suspension)システムが弾むようなクッション性を提供。 ヒールからトウにかけてミッドソール全体をTPUシャーシでラッピングすることで剛性及び安定性の向上と、ミッドソールの軽減による軽量化を促進。 またミッドソールとアウトソールの間にカーボンファイバープレートと挿し込むことで過度な捻じれを防止。 ボロン入りインソールが優しい足当たりをもたらしてくれます。 |
アッパー |
アッパーには剛性の高いフルグレインレザーとしなやかなシンセテック素材のコンビを採用。 アッパーを構成するパーツを極力減らすことで、縫い目によるストレスを軽減。 足首周りにはキルティング加工を施された形状記憶インナーを採用し、高いフィット感を得ることが出来ます。 |
システム |
Phylon Full Length Zoom Air TPU Support Frame Carbon Fiber Plate Foam-backed quilted collar I.P.S.(Independent Podular Suspension) Poron Inserts |
歴史背景 個人的感想 |
オリジナルはNBA2007-08シーズンに発売。 ジョーダンの背番号である23作目ということで、ティンカー・ハットフィールドが総力を挙げてデザイン。 デザインソースはヨーロッパの建築物や工芸品、そしてジョーダン自身をモチーフにした言われております。 基本的なシューズの開発ベースはAJ14。 開発にあたって、環境配慮による接着剤の軽減を目的に構成パーツを削減。 通常だと接着剤で成形する部分を特殊ミシンで縫い上げることで、環境に優しいシューズに仕上がっております。 また副産物として、縫い合わせるため、パーツを細やかに裁断。 結果、シューズそのもののクオリティーが向上。 23作目に相応しい出来栄えとなりました。 ファーストカラーであるWhite/Titanium/University Blueは2008年1月25日に全世界1058足のみのリリース。 初っ端から強烈なインパクトを与えたことで、近年AJシリーズを購入していなかった層も巻き込み、展開された「Mid 9色」「Low 2色」は販売後ほどなくして完売。 Air Jordanシリーズの人気っぷりを再確認させるモデルとなりました。 見た目はそこまでハイテクな感じを漂わせないながらも、中身はハイテクだらけで、AJ20以降の集大成的な詰め込みよう。 特にI.P.S.システムを接地感のあるように、ひたすら薄く削った点は個人的に納得の出来栄え。 一言でいえば、あくまでもズームエアを補完してる感覚。 AJシリーズにおける、接地感とクッション性の両立という長年の課題に対する一つの答えが出たモデルだと思います。 アッパーに関しては良くも悪くもプレーンな印象。 トウ周りのTPUが足に刺さるかな?と嫌な予感がしたのですが、それは無く、このパーツが無いとシューズとして成り立たない事が履いてみるとよくわかります。 また見た目以上に軽い点も見逃せないところでしょう。 手に取ってみるとガラス細工のようなソール周りが所有欲を十分に満たすのもこのモデルの特徴。 これぞJordanというモデルだと思えるのは、マニアだけではないはずです。 スニーカー好きには、この研ぎ澄まされた彫刻のようなバランス感を一度体感して欲しいと思います。 |